ウッドデッキの作り方や根太の間隔について

ウッドデッキの構造について、いくつかの作り方(工法)や強度を考えたデッキ材を支える材の間隔などを素人なりに考えたことを記載します。

ウッドデッキの構造の選択

ウッドデッキの構造(工法)にはいくつかあるようですが、主なもので次表の3つがあるようです。
私の場合、基礎がプロ施工のベタ基礎なことと、調整束を使うと簡単そうなので、大引工法を採用しました。
調整束を使う場合も、外から見える面など一部は木などの調整できない束を使わないとぐらぐらするようです。

工法名長 所短 所
外枠先張り工法DIYの本に簡単ウッドデッキと紹介されてた。全体を決めて作りやすい。面積が広いと困難。外枠と根太がネジで荷重受ける。
サンドイッチ工法DIYのHPで採用例が多い。根太で水平を調整しやすい。根太のネジでデッキ荷重を受ける。
大引き工法プラ束や鋼製束を使っている人に採用例が多い。構造が単純で、加工する場所が少ない。木束だと水平の調整が難しい。金属等の調整束だと補強しにくく水平方向の剛性に不安。
注)工法の名称は適当です。表中の工法名をクリックすると、作り方の工程が表示されます。

サンドイッチ工法など、コーススレッドで加重を受ける工法だと、材と材が密着したコーススレッド部から内部に水が入りやすく木が腐りやすいという意見もあります。
在来工法のような複雑な継ぎ手を用いるのも水が溜まりやすく、屋外のウッドデッキには木材の耐久性の点から望ましくないようです。

リーベでのウッドデッキの作り方(外枠から作る作り方です。)

B-greenのウッドデッキの作り方(先に外枠を別に作るので、小規模のウッドデッキに良さそうです。水平の調整が難しそう。)

ウッドデッキと木物屋の施行例(キットデッキの施行例ですが参考に。)

デッキ材の間隔

デッキ材の間隔は広すぎると物が落ちやすく、狭すぎると通風や排水で困るようです。
いろんなページを見ると3mmぐらいがよさそうですが、なんとなく約5mmにしました。
ちなみに、実家に親の作ったベランダデッキ(スノコ?)があるのですが、その間隔は1cmほどでした。
私が小さい頃から使っていましたが、別に広すぎると思ったことはなかったです。

デッキ材の間隔を等間隔にするには何か挟むものを用意するといいです。
私は丸釘を使った冶具を使いました。

木表と木裏

デッキ材は、年輪に対して直角に挽いた面(柾目)が表裏になるより、板目が多いようです。
板目には、木表(樹皮に近い方の面)と木裏(木の中心に近い方の面)があります。
ウッドデッキを作る際は、一般的には木表を上(歩行する面)にするようです。
木裏を上にすると、反ったときにササクレがでやすく、ひび割れも目立つそうです。
木表を上にすると凹向きに反るので水が溜まりやすいと、木裏を上(凸向きに反る)にする人もいます。
木表と木裏は木口(上下の横の面)を見ると分かりやすいです。
年輪の円周を見て、円の中心方向の面が木裏で、円の外側方向の面が木表です。

根太材(大引材)の間隔

根太材の間隔が広いほうが加工する箇所が少なくなり、材の費用も安上がりになります。
自分なりに最大でどこまで根太の間隔を広げられるか計算しました。
javascriptを使用した根太間隔の計算ページもあります。

なお、構造の専門家ではなく、実事例もあまり知らない素人の計算なので、あまり参考にしないでください。
ベターリビングでは等分布荷重で計算するようですが、人の足は狭いので集中荷重で計算しました。判定だけはベターリビングを参考にしました。

根太材の間隔の計算式

計算式は、δ=(ωL^3)÷(48EI)を用いました。

δ:最大たわみ量 ω:荷重 L:根太スパン E:曲げヤング係数 I:断面2次モーメント

判定は、「最大たわみ量が L/250 かつ 3mm以下 であること」です。
ωの荷重を800N(約80kg)にしたら、それっぽい数値になったので採用しています。大人が静かに片足立ちした状態ぐらいですね。

根太材の間隔の計算結果

デッキ材の材種断面サイズ最大根太間隔価格
ウリン 20mm厚105×2017.5542mm8,000円/m2
ウリン 30mm厚105×3017.5906mm13,000円/m2
サイプレス 20mm厚105×2010410mm6,500円/m2
サイプレス 20mm厚120×2010438mm6,500円/m2
サイプレス 25mm厚105×2510573mm8,000円/m2
サイプレス 33mm厚105×3310827mm11,000円/m2
ユーカリサリグナ105×3014841mm-円/m2
エコアコールウッド180×3891,101mm12,000円/m2
WRC1.5×6材141×268630mm4,000円/m2
WRC2×6材141×4081,024mm5,000円/m2
ブラジルセランガンバツー105×3014841mm-円/m2

ハードウッドは堅いから薄くて平気とは言っても、計算結果を見ると堅いより厚い方が有利ですね。
計算上ブラジルセランガンバツーは最大で841mmですが、900mmで設計しました。実際に出来て4年使ってみて全く問題ありません。

基礎の間隔

根太材の間隔と同様に、基礎の最大の間隔も根太材にかかる荷重から計算してみました。
ωの荷重は、デッキ材の荷重や複数人の荷重が根太にかかることを考慮して3000N(約300kg)で計算してみました。
計算式は同じなので、根太間隔の計算ページで計算できます。

基礎の間隔は1.2mほどまでを推奨しているページが多いですが、1.8mやそれ以上間隔を開けてもいいっていうページもありました。

根太材の材種断面サイズ最大基礎間隔単価
ウリン 70cm角70×7017.51,189mm2,000円/m
サイプレス2×4材38×90101,035mm1,100円/m
サイプレス 75cm角75×75101,082mm1,800円/m
エコアコールウッド90×9091,332mm2,500円/m
WRC4×4材90×9081,280mm1,100円/m
WRC2×4材38×908961mm550円/m

根太は縦に使うと価格的に有利ですね。
角材ならウリン70cm角もWRCの4×4もあまり変わらないので、ウリンがいいですね。
計算上エコアコールウッドは最大で1,332mmとなり2.5m幅のうちのデッキは2分割で済むことになります。
しかし、2分割だけだとバランスが悪そうなので3分割の850mmで設計しました。

目次