その他のDIY作品−ラティスフェンス

空地側の敷地の境界にラティスのフェンス(全長約6m)を取り付けました。
支柱はエコアコールウッドで、ラティスフェンスはセランガンバツーの無塗装です。
支柱はコンクリートのフェンス基礎ブロッグに差し込んでいます。
普通の木材ならすぐに腐りそうですが、エコアコールウッドの耐久性に期待してこのような構造にしました。

フェンスの比較検討

目隠しとしてのフェンス設置だったので、ルーバー状の完全な目隠し用フェンスにするか、木の横棒を打ちつけて10〜30%ぐらいの開口率にするか、
開口率が40%程度のラティス(交互に斜めに薄板が貼ってあるフェンス)にするか悩みました。

ラティスの利点

・既製品が安い。
開口率が高いので木材の使用量が少なく、流通量も多いせいか面積当たりの価格がかなり安いです。
木材を縦とか横に1枚づつ貼るとしても、ラティスで使用しているような薄い板が手に入らないためかなり割高になってしまいます。
薄いと強度確保のため固定する箇所が増えて、余計な材と手間が増えてしまうし。
・風通し、日当たりへの影響が少ない。
開口率が高いので、風の通り道となっている今回の設置場所では風による倒壊の恐れが少ないものがよいです。
また、手前が家庭菜園なので日当たりがあまり悪くならないのもよいです。
・施工が簡単。
枠になっている既製品を使用するので、1枚づつ板を張り付けるよりは施工が簡単そうです。
・壁面緑化しやすい。
目隠し効果を高めるために、ガーデニングでバラやつたなどを這わせたり、プランターをかけての緑化もいいかも。

ラティスの欠点

・目隠し効果が低い
視線を遮る効果は低いです。領域を区分する程度で、向こう側を見ることは可能です。
空地の先(15mほど先)の人の視線を遮れればよかったのでラティスでいいかということになりました。
・メンテナンスしにくい
格子状になっているので、塗装がしにくいです。
隣地との境界に設置するので、どうせ向こう側は再塗装できないと考え塗装しないことにしました。
・耐久性が劣る?
複雑な構造で、下枠に水がたまりそうな構造のため耐久性が低そうです。
そこで、耐久性が高いセランガンバツーを用いたラティスを採用しました。
・個性がなく、和風な庭には合わない
凝った庭造りを目指していないので、ありふれたラティスでいいです。

ラティスの設置手順

ラティス支柱の設置

ラティスの基礎

支柱に耐久性が高いエコアコールウッドを使用して、既成品のフェンス基礎ブロックに差し込みました。
私の使ったフェンス基礎ブロック(9kg)は18cm角で高さが20cm、上側に10cm角の穴が空いていて底に行くほど穴の幅が狭く一番下が8cm角の穴が空いていました。
フェンス支柱用の固定金具(地面に突き刺す)もありましたが、我が家は地盤が緩いのと金具がブロックの倍以上の値段がしたのでブロックにしました。
ブロックでも穴を掘って、ブロックを置いた上に乗って体重をかけるとかなり沈みました。
地面に刺す金具なら、上から荷重をかければどこまでも沈んでいったかも。

ブロックを置く場所は、穴を掘って踏み固めた後、石を並べて踏み固め、空コンクリ造語:コンクリに水を混ぜてないもの。本当は空モルタルを盛っておきました。
また、ブロックは貫通しているのでこの中にもコンクリを入れました。
しかし、右から2番目の支柱だけコンクリを入れるのを忘れました。支柱の腐りやすさに違いがでるかなぁ。
コンクリートはもともと透湿性があるので差がないかな。

基礎同士の高さはあまり気にしませんでした。なので、上に飛び出た支柱の長さがバラバラです。笠木をつけないのでまぁいいです。
水平も最初の1つは水平器で確認しましたが、支柱で微調整できるので後はだいたいです。
ただ、基礎と基礎の間の間隔はきちんとラティス1枚分にしないと支柱が斜めになってしまいます。
ラティスを仮に置いて、左右にブロックの位置を微調整しました。それでも私のおおざっぱさで5mm前後の誤差はあるはずです。

笠木があると、横方向の強度確保と、雨水が支柱の木口へ直接当たることの防止、ラティスと支柱の釘の接合部に柱を伝った雨が入り込みにくくする効果があるようですね。ポストキャップだけでも、..

支柱のエコアコールウッドにはスーパーウッドステインを塗りました。
地面(ブロック)に刺さる部分は2度塗りをして厚めに塗りました。ラティスは無塗装です。


土の上にコンクリートブロックを置いて、その上にブロックの上に置く支柱用の固定金具を使う方法もあるようです。

支柱へラティスフェンスを設置

ラティス貼り

支柱は、フェンス基礎ブロックに差し込むと、それだけでかなり安定して立っていました。
で、妻に抑えてもらいながらラティスを留めていたのですが、どうも階段状になります。
.....んー、最初の支柱が斜めだったので、ラティスも次の支柱も同じ角度で斜めになって....、
めんどくさいし、まぁいいかと3枚目まで貼りましたが、やはりやり直しました。(写真の状態より、当初はもっと斜めでした。)

最初の1枚さえきちんと垂直にとりつければ、後は同じ角度で設置できます。
クランプで抑えたらよいですが、持っていないので妻に押さえていてもらいました。
1人で設置するのであればクランプがないと厳しいと思います。

ラティスはセランガンバツーで固い木なので、事前に下穴を開けました。
コーススレッドもラティスに途中まで挿しておいて、手で持っている時間を少なくしました。
支柱には下穴を開けませんでしたが、ソフトウッドのエコアコールウッドなので問題なかったです。
上中下の3ヵ所づつ止めていますが、これだけでいいかちょっと心配なところです。
手持ちの60mmのコーススレッドを使いましたが、ちょっと短かったかな。

最後にブロックの周囲に土を入れて固定し、支柱とブロックの間にもコンクリ(セメント+砂+砂利)を流し込んで固定しました。
本来はモルタル(セメント+砂)がいいのでしょうが、配合済みのDIY用お手軽コンクリしか持っていなかったので、コンクリを使いました。
表面に砂利のぶつぶつが見えてます。


ラティスの材種

リーベでセランガンバツーのラティスフェンス(0.9×1.2)が3枚11,000円(1枚あたり3,667円)と比較的に安かったので耐久性を考慮してセランガンバツーにしました。
ホームセンターで杉?のラティス(0.9×1.8)が1,980円、WRC(ウェスタンレッドシダー)のラティス(0.9×1.8)が6,480円でした。
ちなみにセランガンバツーの0.9×1.8で1枚あたり約6千円でWRCより安いぐらいでした。
人工木材のラティス(商品検索)もそこそこの値段で販売されているようですね。

支柱は耐久性、加工性の面からエコアコールウッドにしました。
90cm角で2mあたり約3,800円なのでフェンスブロックが650円/個と合わせて1ヵ所あたり4,450円でした。
75cm角の塗装済み杉支柱2.1m2,000円+埋め込み用支柱固定金具1,680円=3,680円より2割ほど高くなりますが、耐久性は全く違うはずです。
エコアコールウッドはレッドシダー(WRC)より耐久性がかなり高そうです。
アルミ支柱は60cm角で5,000円以上しましたし、施工も大変そうです。

ラティスの目隠し効果

目隠し効果

画像の左が設置前で右が設置後です。
設置前は、知り合いが通ると会釈でもした方がいいかなといった感じによく見えてました。
設置後は空間が仕切られて、見えることは見えますがそんなに気になるほどではなくなったのでよかったです。


外から

外から見た画像です。
パーゴラカーテンで日陰になっているせいか、気にして見ないとウッドデッキ上に人がいるのに気付きません。
注、携帯の画像なんで汚いですが、実際はもう少しはっきり人が見えます。窓の脇に赤い服の息子約90cmが手を振っています。


ラティスへの水抜き穴加工

雨溜まる

水抜き穴加工前

雨が降った後に確認したら、下枠に水がたまっていました。
ラティスが腐りやすいってのはこういう所にも原因がありそうです。


水抜き穴加工後(片側)

ラティスの水抜き穴の効果

耐久性の高いセランガンバツーを選んでおいてよかったですが、下部に水抜き穴を空けました。
画像左側が穴を開けた方です。雨が止んで数時間後ですが、そのままの方は下部に水がたまっていて、水抜きの穴を開けた方は乾いていました。
水抜き穴は、当初3mmのドリルで1枚につき3ヵ所(両端と中央付近)の穴を下から開けました。
それで水ハケはよかったみたいです。しかし、見た目が水が通りにくそうで穴の中が乾燥しにくそうなので、後は6mmのドリルで穴を開けました。
半年ほどたつと3mmの方は詰まってました。
やはり、6mmかそれ以上のサイズの穴がよさそうです。


ラティスの経年変化

完成直後

完成直後(2009/6/14)

遠くから見る分にはうまくいきました。支柱とラティスが色違いなのもいい感じです。
支柱の長さが違ったり、フェンスの高さが違ったりしますが、まぁいいでしょう。


雨水のシミ

雨降り後(2009/6/19)

雨で下枠に水が溜まって濡れていた箇所がシミのようになっていました。
まぁ、そんなに気にならないです。それより、銀灰色に劣化したときの見た目はどうかな。
塗装がはげてきたラティスよりはマシだと思うけど。


1年半後

1年半後(2010/10/16)

約1年半で、すっかり無塗装のラティス部は茶灰色になりました。
小屋用に同じラティスを購入したのですが、色の違いがすごいです。
塗装したエコアコールウッドは色落ちがなく、色の違いが大きいですね。

2012年6月現在では、問題なく使えてます。全くメンテナンスはしていません。モッコウバラがいい具合にからんでます。


目次

SketchUpで読み込めるフェンス部材の3D-dxfを作成するマクロをつくりました。ラティスフェンス以外にも、ルーバーフェンス、クロスフェンスなども描画できます。