ほんの少し前まで、この世界には決して足を踏み入れまいとココロに決めていた。レンズには定評があるが、造りは粗雑で使い勝手が悪く、デザイン的にも垢抜けない。まさに「スラブ的」とでも呼びたくなる製品群は、単に安価で粗悪なコピー品としか思えなかった。しかし、値段に魅かれてZorki-1を弄ってから、見方が180度変わってしまった。欠点が魅力に変わったのだ。昨今の日本製カメラに見られる売れ筋集中型の没個性的な世界にはいい加減辟易していたせいもあるだろうが、「物を造る」ということの意味をもう一度問い直したくなるような強烈なメッセージ性を持った存在に見えてきた。――たぶん、錯覚だとは思うが、しばらくはこの世界で遊んでみようと思う。
KMZ RF ZORKI | |||
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●Zorki 3-C | ★★★★ | バルナック型Zorkiの完成形 | |
●Zorki-10 | 未評価 | レンズ固定プログラムEE RF機 | |
KMZ SLR ZENIT | |||
●ZENIT-C | ★★★★☆ | バルナック・ベースの愛らしい一眼レフ | |
●ZENIT 412DX | 評価不能 | M42マウントのまん丸黒助 |