(2005.03.11)

LOMO SMENA 8M

主要諸元
発売年月不明
型式[目測測距][手動露出][フルメカニカル]
レンズT-43 40mm/F4
絞りF4〜F16(フィルム感度に連動)
シャッターB, 1/15"〜1/250"(お天気マークに連動)
連動範囲EV8〜EV16
ピント目測式(ゾーンマーク+距離表示)
近接撮影1m
ストロボ内蔵なし、ホットシューあり
ファインダープラ素通し
電池不要
外観−−
仕様出典−−
その他 ◎フィルム巻き上げとシャッターチャージは別操作。
◎原則的にフィルム感度で絞りを固定し、速度で露出を調節するタイプだが、絞りも速度も自由に設定できる。
◎ケーブルレリーズ使用可。
◎ボディはプラスチック、鏡胴はアルミ。

LOMOのフルメカニカル・コンパクト。F4〜16、B,1/15〜1/250"。B付きと絞り/速度の独立設定ができる点でAGAT 18Kなどよりは自由度が高い。お天気マーク露出計付き。ケーブルレリーズも使える。ピント目測式。レンズはT-43 40mm/F4、シャープさと色ノリの良さには定評がある。

●質感と操作性

ボディはプラスチック製でチャチだが、鏡胴はアルミ製。デザインもへったくれもないただの四角い箱で、いささか情けなくなってくる外観だ。内部反射の処理もいい加減なので、そのままで使用すると逆光に弱いそうだ。独自に植毛紙・ツヤ消し塗装などで内面処理するユーザーも多いと聞く。

特に問題なのは操作性。まず、巻き上げとシャッターチャージが一体化していないのが凄い。私の持っているKONICA UBが同じ方式だが、まさか1990年代まで作られていたカメラでこれとは……恐るべし。が、まあ、それは許す。しかし、シャッターボタンが異様に遠い位置にあり、無理して人差し指を伸ばすと、シャッターチャージ・レバーに中指が触れて、シャッターが正常に切れない事故が多発する。SMENA 8Mでは後から鷲づかみにするのが正しいお作法らしい。

……などと書くと、何やらひどい粗悪品のように思うかも知れないが、そうでもない。少なくとも、ロシカメの中ではかなりまともな部類で、可動部分の感触もそれほど悪くない。日本製品と比べるから劣って見えるのであって、BelOMO製品やSMENA 35などをいじくり倒した後ならば、このSMENA 8Mの素晴らしさを実感できるだろう。SMENA 8Mはコンパクト・ロシカメの定番だが、定番になるだけのクオリティはある。

●露出システム

そして、露出システム。こいつがけっこう面白い。基本的に、速度と絞りの両方を別々に設定できる。ところが、絞り設定ダイヤルとISO感度設定ダイヤルが兼用、速度設定ダイヤルとお天気マーク露出計がこれまた兼用なのだ。最初は頭が混乱して判らなかったのだが、よく考えるとなかなか旨いシステムだ。

つまり、完全に自分で露出を決められるユーザーは、絞りと速度をそれぞれ自分で決めて設定すればよい。そうでないユーザーはお天気マーク露出計を使うのだが、それは次のような仕組みで決める。まず、ISO感度を設定する。で、ISO感度ダイヤルは絞りダイヤル兼用だから、ISOを設定すると一意的に絞りが決まってしまう。たとえば、ISO 100ならば、絞りは約F11に固定される。次にお天気マークを合わせると、明るさに応じて速度が変化する、という仕組みなのだ。

ちなみに、お天気マークは本曇り〜快晴。室内はない。単純にF4、1/15"(Bを除く最低速度)で計算すると約8EV(ISO 100)。てえことは、ISO 400にすれば約6EVで、何とか室内もOKということになるか。しかし、ISO 400を入れちゃうと、お天気マーク露出計は使えない。ISO 200(250)までしか対応しないから。

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