寮生活

イギリス

  

--寮生活について--

イギリスのボーディングスクールに留学した場合、避けて通れないのが寮(HOUSEと呼びます。)です。アメリカではホームステイを長期間して高校を卒業するようなこともあるようですが、英国では原則寮生活となります。この寮ですが、BOYS(男子寮)とGIRLS (女子寮)との2つに分かれており、学校の規模にもよりますが、複数の男子寮と複数の女子寮があるのが普通です。そして、その寮ごとにハウスマスターと呼ばれる住み込みの先生がいて、基本的にはこのハウスマスターが寮内のことを仕切ります。ですから、その人柄によって寮の雰囲気にかなり差がでてくるわけで、とっても重要なポイントです。と言っても、入る寮を選択することは普通できず、学校側が勝手に決めてしまうので嫌な先生がいてもあきらめるしかありません。もっともこのハウスマスターの他にも、複数の先生方が順番で当直をしていました。寮生活は、これらの担当の先生たちによってかなり規律が厳しく保たれています。また、生徒達の中から選ばれた寮長がいて、先生の手助けをしています。寮の中では、毎日朝晩の2回先生によって点呼が行われ、朝には朝食がすんでから点呼があり、その後教会で礼拝が有ります。この礼拝はいわゆる日本の全校朝会みたいなものですね。また、夕方は点呼のすんだ人から夕食です。みんなで競争で食堂まで走りました。食事をもらうのに並びたくない育ち盛りのハラペコ(もちろん私も)たちが集まっていましたので仕方のないことです。

寮内での消灯時間は学年によって異なり、Year9が9時半頃、Year11が10時過ぎ、6th Formerが確か11時頃だったと思います。Upper 6thの生徒には順番でDutyというのがあって、例えば寮の戸締りの確認や、下級生の点呼、就寝時の見回り、Prep等の見張りなどを行います。この Prepというのは、いわゆる英国式にいうhome work"の意味なのですが1日二回昼食の後と夕食あとに1時間づつくらいの勉強時間があり、これをPrep TimeまたはPrepと呼んでいました。この時間のあいだは、各自が部屋で宿題を片づけるなど勉強をしなければならなず、さぼると罰があります。

部屋割りは学年によって異なり、大部屋から個室までに分かれています。例えばYear9、Year10の生徒は約10人ぐらいの大部屋に割り当てられ、一人一人が2段ベッド(下が机になっている)とタンスを持っています。Year9の生徒には、別にPrep Roomの言うのがあり勉強は基本的にここでします。Year10の生徒はもう少し机の面積が広く自室で勉強していました。Year11になるとGCSE の試験を控えていますので5~6人の少し小さな部屋に移り、個人のスペースも広くなります。6th Form になると(1年目をUnder 6th 2年目をUpper 6thといいます。)Under 6thの生徒は2人部屋に入り、更にスペースが自由になります。基本的にはタンスと机とベッドを持ちます。そして、Upper 6thになると個室がもらえ、かなりの自由がきくようになります。なお、部屋は、休み後とに荷物を退けて綺麗に片づけなければならず、これが留学生には大変でした。物置はあるのですが身の回りを全部片づけるのは面倒なものです。この理由は、休み中に学校が短期留学などを開いて寮を使うらしいということです。

このように6th Formerとそれ以下の生徒とはかなり待遇が異なっており、他の居住空間もそれぞれ分けられております。ここに言う他の居住空間とは、シャワー、コモンルーム(Common Room)などですが、寮や学校によって違うとは思います。コモンルームとは、いわゆるリビングみたいな部屋で数個のソファーとテレビがおいてありました。(PC類は当時は寮にはありませんでした)また、電子レンジとトースターがあり、パン、ジャム、マーガリン、ミルクなどを自由に食べることができます。ですから、おなかがすくといつもここでトーストを食べていました。ちなみに、異性の生徒はこのコモンルームまで入ることが許されていました。(部屋はもちろん禁止です)

寮にはお手伝いさんみたいな人(Matronと呼んでいました)がいて、彼女たちが生徒の色々な世話をしてくれます。例えば、衣類の洗濯やベッドメイキング/部屋の掃除まで色々です。洗濯物には名札が付けられていて、専用の籠に放っておくだけでアイロンがけされて自分の棚に戻されてきました。今思うとなんとも甘やかされた生活でした。

当時寮には公衆電話が1つあっただけで、日本との交信は手紙だけでした。(今とは違い、国際電話が随分高かったので)手紙は毎朝玄関ホールにおかれており、各自が自分で回収しなければなりません。

イギリス留学

表記について

英国は、正式にはグレート・ブリテン及び北部アイルランド連合王国といい、英語表記では"United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland"となります。他にもイギリス、イングランド(・スコットランド・ウェールズ・北アイルランド)などの呼称がありますが、便宜上、当ホームページでは、「英国」または「イギリス」を使用しています。

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