SWH建築回顧録 出会い〜竣工を思い出して

5.義父母の引越と家の解体
 

     義父母の引越

    2003年1月。正月があけて、6、7日の両日が義父母の引越しとなりました。
   50年以上も住んできた家ですから、思い出もさることながら、沢山の荷物がつまってます。
   しかし、新しい家の義父母世帯は、これまでよりも狭くなりますので、引っ越しまでに、かなりのものを
   処分しなければなりませんでしたが、それはそれは大変な作業でした。

    不用品回収の業者さんに引き取りをお願いもしたようですが、
   そんな処分品が庭に山積みされたの中に、何と私たちがプレゼントしたものもいくつか見えました。(笑)
   ちょうどいらっしゃったSWHの○合さんが、モデルハウスに飾ろうと手にしていたのは、義父に贈った
   気圧計です。そして私は、義母に贈ったロイヤルコペンハーゲンのカワセミの置物をそっと手に取り持ち
   帰りました。(笑) 引出物やらなんやら沢山あって、どれが誰からもらったものか、もうわからなくなって
   いるのでしょう。他にも多少の良いものもあったかもしれませんが、掘り起こすのは大変なので、
   気になりながらも、そのままに。蔵書の数々も意を決してかなり処分したようです。
   しかし、何にしても殆どが二束三文で、どちらかというと処分代がかかってしまうようでした。
   「何でも鑑定団」のようなお宝は、我が家にはないようです。残念!

    義父母の仮住まいを探すのも、一緒に見て回りましたが、結構大変でした。
   高齢な二人にあまり無理はさせられませんが、広さ・設備・環境と値段は比例するわけですから。
    そのような中で選んだのは、家から徒歩5分くらいのところにある、、お庭付きのちょっと風格ある?
   二階建ての一軒家。すぐ向かいに駐車場も借りることができたし、毎日建築現場にも通えるし、
   ご近所付き合いや生活環境は変わらないで済みます。
    3Kの間取りで、台所は狭いけれど、居室はみな8畳はあり、広縁もあって結構広いものですが、
   やはり、荷物は入りきらないので、ほとんどの荷物は引越業者のトランクルーム行きでした。

    さて、近さと広さで選んだ仮住まいですが、
   実は、かなり老朽化した木造家屋で、超低断熱と低気密で、雨漏りあり、漏電あり、ネズミおり、など
   凄いお家でした。しかも、電気容量が低く、老朽化のため容量を上げることもできませんでした。
   掃除機をかけようものなら、ブレーカーが落ちてしまいます。
    この冬は大変寒く、自己負担でガスを引き込み、新居では不用になるガスヒーターを購入し使用しま
   したが、ヒーターから離れることができないほどでした。また、エアコンは設置されているのですが、
   勿論電気容量的に使うことができませんので、(何でついているんだ?) 夏はもう大変な暑さだったと
   思います。そして、建て付けの悪いところをダンナさんが随分と修繕もしました。
   それに、トイレが異常に狭かったので、これは大きなストレスになったことと思います。
   さぞかし、SWHの完成が待ち遠しかったはずです。

      
仮住まいのお家
    
    家の解体
       

    家の解体と整地工事は、2003年1月21日より始まりました。(〜29日) 写真は1月25日。
   私はこの場に立ち会っていませんでしたが、義父母、ダンナさんは、胸がつまり、涙であふれていた
   ことでしょう…。私の実家を建て替える時もそうでしたが、どんなに古くなろうと、住みづらいお家であ
   ろうと、生まれ育ち暮らして、思い出を刻んできたお家が壊されていく様は、とても悲しいものです。
   解体前のお家のデジタル写真はないのですが、私も心の中に大切に大切に刻んでおきます。

    さて、庭の樹木は、大きなものは掘り起こしの費用もかかるし、植え替えても上手く根付かないことが
   多いということで、表と裏の梅、シュロ、ソテツ、八重桜、種類不明の三本、椿などを残して伐採となりま
   した。夏みかんの木は残したかったそうですが、新しいお家の内になってしまうので、残念でしたが…。
   また、義父の趣味の盆栽は、これを機に止めるということで、ご近所の人に引き取って頂いたそうです。

  整地されました。(撮影2003年2月1日)