W フリマの経済学
 商品流通におけるフリマの位置

1.製品(新品)流通におけるフリマ
 最もプロフェショナルな〔正規流通〕の形態と最もアマチュア的な〔フリマ〕の形態まで、以下のように分類することができると思います。
〔正規流通〕生産者→卸→小売り→消費者のルートで商品が流通する。大量生産品に適した流通システムです。
〔通信販売〕基本的には正規流通と同じですが、流通の中間段階が簡素化されていることもあります。
〔産直販売〕流通の中間段階をなくし、生産者と消費者を直結する流通形態です。
〔製造販売〕作り手と売り手が同一の流通形態です。
〔フリマ〕作り手と売り手が同一の流通形態ですが、事業化されていません。

2.中古品流通におけるフリマ
〔古物商〕同業者の市場があり、価格には相場があります。
〔リサイクルショップ〕上記古物商と原理は同じですが、主として衣料品など同業者市場のない商品を扱います。消費者の持ち込み品にマージンをつけて販売します。
〔バザー〕通常、主催者がおり、無償で提供された物品を販売し、利益は公益的事業に使われることが多い。
〔フリマ〕販売代金は物品の提供者のものとなります。

 フリマの経済効果

1.リサイクルの経済効果
 不要品の効率利用が進めば、その分だけ国内需要が落ち込むという見方があります。フリマで10万円の商品を1万円で買えば、9万円の節約となります。皆がこのような節約をすると、需要が落ちるのではないかという心配です。しかし、この見方は正しくないと思います。なぜなら、9万円節約できたとしても、その9万円は他の消費に振り向けられるだけだからです。貯蓄を殖やすためにリサイクル品を購入するということは、あり得ないことです。
 したがって、リサイクルは国内需要の総額にとって中立要因ですが、一定業種にとってマイナス要因となることも考えられます。

2.フリマの新規需要喚起効果
 フリマはマイナー商品の市場参入を可能にします。マイナー商品が新たな購買需要を喚起する効果は、規模は小さくても経済にとってプラス要因といえると思います。
 また、とくにインターネット上のフリマは、通信・運輸関係の需要増をもたらすことが期待できます。

 


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