fleamarketとfreemarketとフリマ
インターネット上には多くのフリーマーケットのサイトがあります。日本では、フリーマーケットはfreemarketの訳語として使用されることが多いようです。英語にもfreemarketという言葉はありますが、自由市場(しじょう)と翻訳するとぴったり来ることが多く、自由市場(いちば)の意味で使われることはほとんどないと思います。
日本語のフリーマーケットはfleamarket(蚤の市)の音訳だと考える方が、ぴったりするようにも思います。今の欧米サイトのfleamarketは日本のフリーマーケットと全く同じといってよいものです。したがってfleamarketは何でも売っていますが、古い人間はほんの少しだけ骨董品の市場というイメージを感じてしまうようです。
日本語のフリマはもちろん、フリーマーケットという言葉も、新しいものです。欧米でもfleamarketに代わる新しい言葉が使われてきました。日本語のフリーマーケットという言葉について、株式会社フリーマーケット社のHPに以下のような説明がありました。
いわゆる「フリーマーケット」は、元来フランス各地で行われていた「蚤の市(Flea Market)」がルーツです。
「ものは、使える限り大切に」という、省資源・省エネルギーの思想と環境保全まで含めた考え方で不用品や再生が可能なものを公園に持ち寄って売買・交換し、再利用を図る市民レベルの知恵として各地に広がりました。
また、アメリカでは1973年10月の「オイルショック」を機に「ガレージセール」や「スワップミート」といったものが見直され、個人宅のガレージから集会場、集会場から公園へと規模を拡大、その集大成として出来上がったものが「フリーマーケット(FLEA
MARKET)」、「オープンエアーマーケット(OPEN AIR MARKET)」と呼ばれるもので、アメリカでは特に天候に恵まれた西海岸を中心として全土に広がり、いまやアメリカ・ヨーロッパでは市民のライフスタイルとして定着しまた、観光名所として多くの方々が訪れます。
日本で「フリーマーケット」が知られるようになったのは、1975年から76年にかけて新しい風俗として雑誌等に紹介されたのが初めてです。
そして日本で新しいスタイルとして登場したのは1979年に大阪市内のフロンティアランドにて開催された『第一回フリーマーケット(FREE
MARKET)』でした。 その後、日本フリーマーケット協会の設立と共に、大阪を中心に各地へ拡がり、新しい流通システムとして展開、風俗としての定着、イベントとして認識されています。
また、日本フリーマーケット協会では、本来「蚤の市」と訳される「FLEA
MARKET」を日本で開催 する事にあたり、誰もが気軽に参加出来るように親しみをこめて「FREE
MARKET」とし、独自性・ エンターテイメント性を提案していくため、商標登録(第2521354号)、サービスマーク等の申請を行っています。http://www.freemarket.co.jp/outline.htm
freemarket=フリーマーケットは、日本フリーマーケット協会が作った和製英語だったとは驚きました。興味深いことは日本でもアメリカでも、新しい名称が次から次に作られていったことです。旧来のバザーなどとは異なった性格が、新しい呼称とともに生まれようとしていたのではないでしょうか。
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