(2003.12.17更新)

レンズ雑感

あまりメジャーでないレンズの使い心地などをぽつぽつと書きためていこう。

●Kenko MC Soft 85/2.5 (2003.12.03)

マウント交換式で、レンズ本体の後ろに各マウント用のアダプタをくっつけて使う。ここでポイントなのは、レンズとマウントを接合する部分のマウント。なんと、M42互換マウントが付いてんだね。つまり、このレンズ用のマウントはそのまま各マウントとM42のマウントコンバータにもなる。もちろん、マクロ専用になっちゃうけど。逆に、このレンズはM42ボディに直付け可能だけど、今度は遠景(概ね3m以遠)専用になっちゃう。

ところで、以前、FD/M42マウントコンバータ(マクロ専用)を入手したんだが、こいつを使えばAE-1で使えるかも知れないなあ…ふ〜む、ちょいと面白い。実験実験。と思ったら、M42ボディにFDレンズをくっつけるコンバータだった。逆だよ。全然だめ。

あ、そうだそうだ、フォトスナイパーにM42用の中間リングが入っていたはず、これは試そう! で、試した所、約7mmの中間リングで約1m〜∞くらいにピンが来ることを確認。遠距離端ではオーバー∞になるが、まあ、実用範囲じゃない? ちなみに、OM用のPマウントの厚さは8mmくらいだった。

Tamron SP 28-80mm/F3.5-4.2 (27A) ハイグレード標準ズーム、ほぼ全域シームレスマクロ

■ZUIKO 28-85/3.5-4.5

MFレンズとしては存在していないはずのレンズ。しかし、試作品か特注品か、それとも輸出用かわからないが、ともかく実在する。恐らくAF版を改造したのだろうが…。オークションで11万6000円の値が付いた。とても手が出ない。それもそれだ。コレクターって、イヤだなあ…(^_^;

万能ズーム ――35-105mmラスの標準3倍ズームの用途

Tamron 38-100mm/F3.5 (CZ-38M) ――F通しの標準3倍ズーム

Tamron 35-70mm/F3.5 (17A) ――強力マクロの高画質標準ズーム

■RICOH TC-200M MIRAI テレコン

135mmを200mmするもの。1.5倍。これをTamronの70-210(58A)に付ければ、100-300mm/F6.7-8のお手軽ズームに…と目論んだのだが、上手くいかなかった。まず、取り付け径は52mmでぴったんこ。重さは実測で200gだが、前玉に重量が集中しているせいか、非常に重い感じがする。58Aに取り付けた場合も、前方に重量が集中してしまい、ピントリングを回すときのバランスが非常に悪い。う〜ん、困ったもんだ。画質は良さそうなのだが……とりあえず、あきらめた方が良さそうだ。

■Canon ワイドコンバータ x0.7 φ55

これはAE-1のFD 50mm/F1.8に取り付けるつもりで購入したもの。口径が違うと嫌なので、ちゃんとインターネットのキャノン・カメラミュージアムで調べた上で落札したのだが、何と実際には50mm/F1.8は52mmでやんの。ステップアップ・リングを買わなきゃ。nFDとFDを間違えたかな?

それはともかく、かなり立派なレンズだ。デカイし重い。ケンコーのビデオ用の安物とは比べ物にならない存在感。ちょっと覗いた限りでは、歪曲収差はかなり補正されている。ただ、画質の低下はけっこうあるかな、という感じ。また、40mm近辺からケラレが出るのはやはり避けられないようだ。

いずれにしろ、ワイドコンバータはあくまでもオモチャ。実用にはならん。ただ、このレベルの物が2000円なら十分安い。ケンコーの4000円は高いと思ったが、価格が反対だっと思うことにしよう。それなら納得できる。

(2001.04.18)

■Kenko Wide Converter x0.7

こりゃ、しょーもないもの買っちゃたなあ(^_^;やっぱりビデオ用だよ、コレ。4000円なら新品買えるでしょう。で、思ったとおりタル形収差が酷いし、画質の劣化もかなりありそう。40mm近辺から四隅にケラレも出る。

確かに、28mmに付けると17mm相当の魚眼レンズもどきになるから、遊びには悪くないとは思うけど、4000円の価値はないよなあ……やっぱ2000円くらいが妥当かと。キャノンの方はどうなんだろう? 常識的に考えても広角装着時にケラレと収差と画質低下は免れないだろうが、どの程度か、ってことこだよね。

(2001.04.16)

■Tamron 80-210mm/F3.8-4 (03A)

描写の良い中望遠ズーム。600g超はちょいと重いが、造りも重厚でなかなか優れたレンズ。最短撮影距離も0.9mと頑張っている。特段マクロモードというのはないが、210mmでも0.9mまで寄れるので、1:2.8のマクロ撮影が可能。他メーカーでも70-210mmの安手の中望遠ズームを出しているが、それらとは明らかに一線を画する。

2002.05.27/α用アダプトール2付きで6500円で入手。価格的には少々高めだったが、程度は悪くない。光学系も奇麗だし、外観も特段の傷はない。フィルター部にピンポイントのアタリがある程度。

2003.08.30/浅草サンバカーニバルで使用。思ったとおり、描写はなかなかよい。コントラストも深みもあるし、ボケもなかなか奇麗。これは良いレンズだ……が、帰りの駅のホームで落下!とほほ、フィルター枠を歪めてしまった。外れなくなったのを力技で無理矢理外したら、ネジミゾがぎろぎろになってしまった。とりあえず、SOLIGORのSKYLIGHTをはめ込んでおいた。もうこのフィルターは取らない(取れない)。ま、動作自体は問題なさそうだし。しかし、自分で不注意で……くやしい(フォルモッサ・シェリルふうに)。

■ZUIKO 135/2.8

隠れた名玉…かどうかは知らないけど、同じZUIKOの135/3.5の評判が芳しくないのに比べて、こちらはなかなかな人気があるようだ。いまさらこの焦点距離は…とも思ったけど、中望遠でF2.8は魅力かなと思って入手したのだが…。

2003.05.15/OM10三番機とセットで入手。いやあ、程度が悪い。分解痕もある。光学系は比較的良好で動作OKだが、ヘリコイドのガタや絞りリングのクリックが弱いのが気になる。振るとカタカタ音がする。う〜ん、オーバーホール?

■TEFNON 28-85/3.5-4.5

ズーム比の割に明るいが、約500gある。それほど重くは感じないが、可搬性と言う点ではやや微妙。最短は1.7m。望遠端でのみシームレスにマクロモードに入って0.6mまで寄れる。この仕様、どうかねえ…疑問符付く。特徴的なのは、ピントリングやズームの可動範囲。以前、TEFNONの35-105をいじったときも感じたけど、かなり狭い。素早く操作できる反面、微妙な調整は難しい。というよりも、生理的に何かイヤって言う方が正しいかな。

2003.05.14/OM-1Nにオマケで付いてきたもの。程度は悪くないし、まあ、悪い買い物ではなかったと思うけど、どうだろう、必要なレンズかなあ…?同レンジではCosina28-80/3.5-5.6を持っているが、写りはどっこいどっこいとして、Cosinaは望遠端で暗いし、Tefnonは重い、か……。残すとしたらどっちだろう、ってこともあるしね。

■KOMURANON 28mm/F2.5(for FD)

2003.05.03/コムラーのマウント交換式レンズ。F2.5というのは当時としては明るい部類だったのかもしれないが、それにしたって、このでかさと重さには閉口する。おまけに、重厚味にも乏しく、鏡胴部のガタが非常に気になる。実写はしてないけど、FD 28mmを持っていると試写の気力も起きないなあ…。

かなり変態的なスペックで、絞りにクリックがないくせに、ピントにクリックがある。1.5mと3mにクリックが入っている。パンフォーカスでの使用を考えると意図が判らん訳でもないけど、このクリックに欺されて、微妙なピン合わせができない気がする。クリックの近くにピンがあると、どうしてもクリック位置に合わせちゃうんだよね、人情として…。

絞りのクリックがないのは、最初は故障(絞り玉紛失)だと思って、分解してしまったくらい。ところがいくら調べても、絞り玉でクリックを作る機構がない。結局、後部の金属板とストッパー金具の抵抗で絞りを止めていることが判明した。もちろん、そんなおざなりな仕組だと、経年変化によって絞りが止まらなくなってしまう。そういうときは、後部の円板のネジを締めて抵抗をキツくしてやる。この絞りの抵抗を加減するねじは、マウントのすぐ内側にある4本のねじで、マウント部を分解しなくても調整できるようにはなっているが……なんか、溜め息吐きたくなるようなシステム。

一応、マウント交換式ではあるが、メカニズムがどうこう言う以前に、造りが粗雑と言う時点でタムロンに負けている。まあ、FTb修理記念で試写だけはするつもりだが…。

■SIGMA 24mm/F2.8(for OM)

2003.05.03/画角、価格、サイズを勘案すると、かなりリーズナブルなレンズ。優れたレンズだと言う気は毛頭ないが、常用超広角として大変重宝している。概して、私のTokina、SIGMA、COSINAの廉価レンズに対する評価は厳しい。いくら安くても、ちょっと躊躇してしまう。しかし、このSIGMA 24/2.8とTokina 60-300は例外。普通に使って、普通に一眼レフだな、って実感できるレベル。

このレンズは、長江三峡上りに行くとき(1994年)に新品で買った。たぶん、F-301と一緒に買ったZOOM NIKKORを除くと、新品で買った最初のレンズじゃないかな? やっぱり、超広角が欲しい!ってのがあったみたいだね。ところが、買った当日、しかも帰途の途中の地下鉄のホームで開封してゴソゴソやっていて、付属のフードを線路におっことしてしまった。あ〜〜〜痛恨。

以来、フードなしで使っているが、コントラストもそこそこあるし、ディストーションもそんなに目立たないし、フレアもあまりないみたいで、けっこう頻繁に使っている。常用レンズの一本。

■SUN YS-70 70-210/4(for OM)

レンズメーカー「(株)ゴトー・サン」の出していたかなり大ぶりな70mm-210mmの3倍望遠ズーム。10群14枚モノコートでF4通し。かなり息の長いレンズだったようで、少なくとも、手許にある最も古い資料である1971年のカメラ総合カタログにすでに登場していて、1978年までは掲載されている。また、同形でマルチコートのマルチ70というモデルもあった。

価格は'71年には36800円だったが、'78年には47800円になっている。これはメジャー・カメラメーカーの同クラスのレンズと比較してもかなり安い。半値〜6掛けくらいだろう。まあ、ステイタスは推して知るべし、かな。重くてデカくて金属製なのに、質感もイマイチ。ただ、描写は決して悪くない。フード内蔵のおかげもあってか、開放からそれなりのコントラストがあって、まあ普通に使えるレベル(言っておくけど、私のハードルは低いよ)。

それよりも問題は操作性。公称715gだが実測では800gくらいあった。まず、この重さに閉口するし、ピントとズームのリングをとても間違えやすい。しかも最短撮影距離が2.5m。う〜ん、時代を感じちゃうなあ…

2003.04.29/かなり前に4000円入手したレンズだが、絞りが壊れていて、先日修理をしたもの。で、今日試写をしてみたんだが、実に扱い難いレンズだった。いくらF4通しとは言え、このスペックで800gはキツイし、最短撮影距離は2.5mでマクロはないし、回転ズームなのでピントとズームを間違えやすいし、ピントの回転角が広いので近距離のときピンと合わせがもの凄く大変で…。ともかく、使用感はまるでペケ。これで写りが悪かったらいいとこなしなんだが……まだ結果は出ていない。

2003.05.08/で、試写結果が上がった。数枚しか撮らなかったから、はっきりとは言えないけど、描写は悪くはないなあ…という感じ。コントラストもちゃんとあるし。ただ、飛びぬけて良いというわけではなく、この程度の結果なら、別の使い易いレンズという選択肢もある。F4通しもそれほどのメリットは感じなかった。結論としては、描写は悪くないが、操作性の悪さが目立ちすぎる、ってところかな?

■Tamron 35-135/3.5-4.5 40A(Adaptall-2)

Tamronには35-135のMFレンズが2種類あるが、こちらは廉価版。とはいえ、現在の廉価レンズとは異なり、かなりズッシリした重厚な造り。600gという重量は少々荷だが、OMに付けるとそこそこバランスが良くて、操作感は悪くない。手許にあるのはくもりありのB玉だが、描写も意外に良い。少なくとも、Tokina 35-105の良品よりはかなり上。ファインダーを覗いただけで違いがはっきり判る。重さと最短撮影距離で敬遠していたレンズだが、本気で常用ズームの仲間に入れてやろうかな?

2002.02.12に2500円で入手。FDマウントのAdaptall-2付き。確か、マウント目当ての落札だったと記憶している。前玉の周辺部にくもりがあり、外観もかなり汚い。当時はこのレンジのズームを欲しがるのは、一眼レフユーザーの恥だと思っていたので(^_^;レンズ自体にはさして興味がなかったのだが、2002年5月につつじまつりで試写してみて、意外に描写が良いのに驚いた記憶がある(同時に使ったTELESORのズームがあまりに酷かったということもあるのだが。もっとも、このTELESORのおかげで、レンズの良し悪しが多少判るようになったのも事実だから、反面教師的な恩玉ではあるな)。

気になっているのは、前述の通り重さと最短撮影距離の二点。旅行用のレンズではないし、バランスがよいから、まあ重さは我慢するとして、最短撮影距離1.5mってのはどうなんだろう? こいつは室内撮影を前提に考えているので、ちょっと長すぎる気もする。もちろん、マクロモードにすれば26cmという至近距離まで寄れるが、シームレスにクローズフォーカスに切り替わるわけではないので、ちょっと不便かな?

■Tamron 28-200 171D(for EOS)

2003.04.08/う〜ん、便利なレンズであることは認める。しかし、描写はこんな程度なのかな? 高倍率ズームにしてはかなり描写が良いという評判だったが、「そうかなあ…」というのが実感。劣っている感じはしないが、大事なものを撮るときには使いたくないよなあ……。せめてもう一度試写しないと何とも言えないけど。それから、最短撮影距離が0.9mというのは、やっぱりあまり使いやすくない。初代71Dに比べればずっとマシではあるのだが。

■Tokina 35-105mm/F3.5-4.3(for OM/MD)

2003.04.08/う〜ん…。MDマウントの方はSさんから貰ったカビ玉なんでダメモトなんだが、OMマウントの方はちょっと期待してけっこうな価格で入手した。いわゆるフツーの目的には便利なズームレンジだし、このレンジとしてはかなり軽いので、探していたくらいだったのだが…。3、4枚試写してみた限り完全に期待外れ。特に望遠側の描写はかなり悪いと思う。ボケも汚い。もちろん、まだ結論を出す段階ではないけど、ファーストインプレッションはそんな感じ。MDマウントで試写してからOMマウントを買うべきだった…。

2003.04.11/室内でファインダーを覗いていて、フレアが酷いレンズだと気が付いた。蛍光灯のフレアがファインダーでもはっきりとわかる。逆に言えば、ちゃんとしたフードを付ければ画質が改善される?

2003.04.12/同じボディにTamron 35-135をくっつけてファインダー内の見えを比較したんだが、はっきりとTamronの勝ち。これは…テストするだけ無駄かなあ…。

2003.04.18/試写二回目の結果上がる。フィルム枚数が少なくて(コニカの27枚撮りに欺された)きちんとしたテストにならなかったが、やはりコントラストが低く発色も良くない印象(今回は本当にラボがヘマった印象もあるが…)。これ以上のテストはあまり意味がないような…。少なくとも、当面寝かしておくか。常用レンズのラインナップには入れられないなあ。

■COSINA 20mm/F3.8(for OM/PK)

2003.03.11/OMマウントは新品で1万円台前半、PKマウントは中古で6000円だった。まあ、その値段の20mmレンズだからね、描写は推して知るべし。絞れば十分カッチリしているが、流石に開放はちと…。まあ、とりあえず広い範囲が撮れることが最大の目的だったから。それから、無限遠の調整もちゃんとできてないみたいで、距離指標の∞マークより少し手前で無限遠になるようだ。描写云々よりこちらの方が問題だな。ちなみに、PKマウントの方は嫁さんがXR-8にくっつけてノルウェーに持っていっている。

でね、試写結果を見たんだが…まあ、オーロラがちゃんと撮れてないのは仕方ない。なにしろ、ちゃんと出なかったんだから。しかし、通常の風景もけっこう問題あるなあ。一番気になったのはコントラスト不足。色乗りも悪いし、確かに絞ればカッチリはしてるけど、全体にかすれたような印象。フードを使わなかったのも一因かもしれないが…。超広角が必要な時は、多少画角が狭くなってもSIGMA 24mm/F2.8あたりを使う方が無難かな…。

■SIGMA DL75-300(for Minolta α)

2003.03.10/同形のMFレンズ(Nikonマウント)を持っていて、こいつが仲々シャープな描写をしてくれたんで期待していたんだが、α-9000での実写結果は酷かった。コントラスト不足の所謂「安物レンズ」の写りになってしまった。今回は、同一フィルムを途中から別のカメラに入れて撮影していて、そちらは非常に奇麗に撮れていたので、ラボのせいではない。MF版を使ったときとの最大の違いは、フードを付けなかったこと。こんなに違うのかねえ…。ボディの方もジャンクをだましだまし使っている状態なので、ひょっとすると露出不足のせいかも知れないが…。あ、そうそう、このレンズと初代αのAFセンサーの組み合わせではとてもじゃないけど実用にはならないよ。もたもたもたもたしていて、笑っちゃうくらい合わなかった。

■TAMRON 28-200/3.8-5.6(71A/Adaptall-2)

2003.03.10/初代の28-200のMF版。最短撮影距離が2.1mと長いのが欠点だがこのレンジの広さはやはり魅力的。500円のジャンクワゴン品だが光学系はそこそこきれい。問題はズームリングがバカになっていること。まったく機能しない。振るとカラカラ音がする。多分、ズームリングの回転をレンズの前後運動に変換するための部品が取れているのだろう。しかし、レンズの先端ユニットやピントリングのユニット直接前後に動かせばズーミング可能。計測したわけではないが、ほぼ28〜200mmが出ているように感じられる。絞り系は正常だし、意外によい買い物だったかも知れないなあ。

その後、上記の方法でもレンズが正常に動いていないことが判明(そりゃそうだろうなあ)。使うには本格的なメンテナンスが必要。

■TAMRON SP 90/F2.5 (52B/Adaptall-2)

2003.03.10/初代のポートレートマクロ。こいつも名玉の1つなので、このコーナーにはあまり相応しくないが…。後継の90mmと比較すると、マクロが1:2までしか寄れない点が弱い。しかし、レンズの造りはとても丁寧で、ずっしりとした感触がけっこう嬉しい。用途が全然違うから比較はナンセンスかもしれないが、同じTamronの28-200などと比べると、グレードの違いを実感してしまう。コミコミで8500円くらいで入手。PKのアダプトール2付き。かなりお買得だったのでは?

2003.03.11/ちょこっと試写してみたんだが、ピンが合わない(>_<) 私の視力では視度補正なしでこのレンズを使うのは無茶だ。マクロで何点か見られるのがあった程度だが、描写は流石。このレンズは使いこなせるようになりたいなあ。

■TAMRON SP 60-300mm/F3.8-5.4 (23A/Adaptall-2)

高性能の超望遠高倍率ズーム。1:1.5のマクロ機能やF4-5.6よりもわずかながら明るくした開放F値など、TamronがSPレンズの名にかけて、かなりリキ入れて作ったのが伝わってくる意欲作。実際、描写もかなり良い。流石に900gという重さは苦だが、この性能なら納得せざるを得まい。

ただし、大きくて重いため、取り回しはけっこう不便。特に、軽量のOM-1などに付けると、アンバランスの感は否めない。これですばやくピン合わせができるようになれば本物なんだろうなあ……。実は、スナップはAFか固定焦点の方が便利なのではと思っていたりするわけだ。いやまあ、スナップに使うレンズじゃないというのも判っちゃいるけど。

一番玉は上野ヨドバシのジャンクワゴン品。カビカビ2000円を嫁さんが1000円に値切って買ってくれた。お花見で使ってみたが、カビカビにもかかわらずかなり良い描写なのに驚いた。フードなしでもけっこうコントラストが高くて、ちょっとびっくりした。

2003.02.25/【二番玉入手】フード&ケース付きのカビ玉を2100円で入手。コミコミで3000円くらい。カビは中程度で、1000円ジャンクワゴン品の一番玉よりはずっとマシだが、やはり分解掃除は必要だろう。中玉あたりの端に髪の毛の混入が見受けられるし、ピントリングが妙に渋い。異物が入っている感じ。しかし、この値段なら納得。特に、レア品とも言える専用フードが付いていたのは大きい。今年の春は、こいつでお花見を撮ってこよう。

2003.03.31/【二番玉修理】詳しくはカメラ修理記を参照。ともかく、正常に使えるようになった。

2003.04.01/【二番玉試写】小石川植物園で桜と子供を撮る。ちょうど一年前、同じ場所で一番玉を試写している。あのときに比べて、このレンズに大分慣れた感じはあるが、それでも取り回しは不便だと実感した。なお、去年はボディがAE-1Pの故障品で、ボディ側の問題にけっこう悩まされたが、今年はOM-1にしたからボディは問題なし。また、今回は専用フードも使用した。

で、結果は極めて良好。このレンズはいいわ。再認識。今回はカビも中程度だし、専用フードも付けたしで、先回の一番玉の試写結果よりも一段と良い。解像度、コントラスト、発色、ボケ味、マクロ性能、どれも良い。悪いのはウデだけ(^_^;…あ、重いことかな。クズ玉しか持っていないせいかもしれないが、このクラスでも大満足してしまうのであった。

■AUTO TAMRON 300mm/F5.6 (アダプトマチック:NIKON)

2003.02.04/300mm/F5.6で型番は670Au。ニコン用アダプトマチック目当てに入手。コミコミで3000円くらい。古い割に光学系のダメージは小さいし、まずまずの買い物だったかな…と。ただ、このクラスのレンズは何本か持ってるし、特段明るいわけでも軽いわけでもないので(795g)、レンズ自体の魅力には少々欠ける。2群4枚、最短2.5m。う〜ん。やはり目的はアダプトマチック。これで2種類(M42とNIKON)。何か嬉しい(^_^) アダプトマチックはOMやPKがないのが痛いが、MDやFD、それに新旧コニカマウントなんかは欲しいかな、と…。レンズは基本的に単焦点だな。魅力的なズームがない。

ちょっと面白いなと思ったのが、このレンズ、絞りF5.6開放でも真円を描かない。まるで回転ノコギリのような絞りになる。でも、測光時(つまり通常の装着時)には真円になっている。つまり、元々はF5.6よりも若干明るいレンズなのに、少し絞って使っているわけだ。描写を気にしたのか、測光時のファインダーの明るさを稼ぐためかよくわからんが、何となく面白いものだ。

…なんて思っていたら、実は絞り調節機構が壊れていたのだった(^_^; 正常品はちゃんとF5.6解放で真円を描く。修理に関しては「カメラ修理記」参照。

で、マウントを外してAUTO TAMRON 28mmに付けてNikon EMに装着。もちろん、メカニカル1/90"はまったく問題なし。ただ、うっかりしてたんだが、アダプトマチックはAEはおろかTTL開放測光にも対応していないんだね(カニ爪方式のF2などはOKだが)。そもそも、絞りをボディ側に伝える機構は絞り環だけだからね。しかも、マニュアルモードにも固定できないので、実絞りでも使えない。まあ、ネガならフルマニュアル+人間露出計で十分実用になると思うけど。

■Tamron CT-300

2002.11.08/OM用アダプトマチック目当てに誤って落札(^_^; アダプトマチック→アダプトールは1970年代初め、つまりOM-1が出たころを境に世代交代しているため、OM用のアダプトマチックって存在していないみたいなんだよなあ…。きちんと調べもしないで落札するもんなあ…大馬鹿。もっとも、後玉の端にカビあり(メンテできそう)で1700円、コミコミで2600円くらい。悪い買い物ではないね。

肝腎のレンズの方だが、300mm/F5.6で600g弱、4群4枚で9枚羽根。BBARコーティング。最短2.5m。まあ、スペック的にはそんなもんなか。最短撮影距離が厳しいか。正直な所、造りはチャチな感じがする。各部の質感とかガタとかが少々気になる。羽根もそんなに奇麗に9角形を作らない感じで…あ、CHINONの300/5.6よりは大分マシだけど。使い勝手も少々問題ありかな。ピン合わせがスムーズにいかない感じ。試写してないから何とも言えんが、写りも多少心配になってくる。

■ZUIKO 200/F5

2002.10.01/これはけっこうメジャーなレンズなので、この項には相応しくはないのだが…。オークションで7750円で入手。曇りとカビのあるジャンク品とのことでの格安落札だったのだが、実際にはかなり奇麗。カビも曇りもぱっと見では判らない。これは大儲け。ただし、このレンズ、コンパクトさと描写の良さで人気があるのだが、どうもピン合わせには難がある。もちろん、開放F値が5では元々苦しいが、ピントリングの位置が根元過ぎて回しにくいのには閉口。う〜ん、意外だったなあ…。

■Tokina SZ-X630(OM)

2002.07.16/オークションで9750円で落札。探しまくっていたレンズだが…まず、故障品だった。絞りが戻らない。即、マウント部の分解修理。実にチャチな(^_^;造りだったので、わりあい簡単に修理できた。レバーの接触部が変形していて、噛み合わせがおかしくなるためだった。光学系は綺麗。60-300/4-5.6で570gというのはSIGMA 75-300DLに次ぐ驚異的な軽さ。Tamron SP60-300/3.8-5.4は930gもあるし、Cosina 100-300は460gという軽さだが/5.6-6.7という暗さ。そう考えると、バランスがとてもよろしい。ただし、最短1.5m(マクロ時)は少々物足りないかな。マクロ最大倍率1:4。う〜ん。ま、これは目をつぶれる。問題は描写だな。早急にチェックしたい。

2002.07.29/川越百万灯夏まつりで試写、悪くない。ズーム比と軽さを考えるとかなり良い部類。ボケもそこそこ綺麗。常用300mmズームとしてはかなり高い評価。勝負玉ではないけどね。

2002.12.26/二本目を入手。もちろんOMマウント。ジャンク扱いで3500円。問題は中玉にある線状のカビ? 出品者は「傷」と表記していたが、どうもカビの菌糸のような気がする。通常使用で中玉に傷が付く可能性は低いし、近くに明らかにカビと思われる目立つ白点が三つある。白点があるんじゃ傷かどうかなんて考えても意味ないかもしれんが(^_^; で、暫く我が家の居間に置いて蛍光灯の紫外線を当てておいたら、白線も白点も若干目立たなくなった。これはほかのレンズでも経験済みなんだが、もともとの保管状態が極端に悪くてカビがはえた場合は、通常の場所においておくだけで(蛍光灯の紫外線云々は別としても)、けっこうカビが目立たなくなるんだよね。もちろん奇麗に取れるわけじゃないけど。実写への影響はほとんどないと思われる。このレンズの清掃代の目安は7000円くらい。微妙だな〜。

2003.04.05/二番玉試写。登呂遺跡で撮ってきた。とりあえず正常に使える。性能も悪くない。Tamron SP 60-300と比べちゃうと落ちるのは事実だが、なにせ軽いから。コントラストもそこそこあるし、旅行に持って行く超望遠ズームとしては非常に重宝。ただ、ちゃんとしたフードがほしいね。

■AUTO TAMRON 28mm/F2.8(アダプトマチック:PentaxU)

2002.09.23/詳細不明だが、PFH-28Auという型番ではないかと思われる(レンズに明記無し)。1972年に発売されているが、販売期間はわずか1年の短命なレンズだった。交換マウントはアダプトマチック方式(旧アダプトールよりも古い)。オークションでそこそこの値段で入手した。現在はPentaxスクリューマウントを装着。多分、開放測光ができると思うが、M42マウントの開放測光機を持っていないので不明……AZ-1の絞り連動機構はPentaxとは違うし、測光系を壊しちゃったから(;_;)

28mmでF3.5ではなくF2.8(約半絞り明るい)ということと、22cm近接撮影ができることがウリだったようだ。しかし、その程度のスペックにしてはガタイがでかく、フィルター径もφ58mm。もちろん、マウント込みで245gとそれほど重くはないが少々嵩張る。SVに付けたときは、それが却ってカッコイイ感じもする。ただし、絞り羽根は5枚、ボケは期待できないなあ…。流石に古いレンズだけあって、タムロンと言えどもちょっと手を抜いている感じはするな。レンズ構成は7群7枚と標準的なんだけど。

試写結果は……実用には問題のないレベル。普段使いの超広角としては破綻のない写りですよ。近接撮影とかボケのチェックはしていないけど、スナップには十分使える描写力。

■CHINON 300mm/F5.6(M42)

ちょいとレアかもしんない。詳細不明。ともかく古いことは間違いないだろうが、そのわりには軽い。300mm/F5.6でフード内蔵で600g。レンズ構成が不明だが、なんだか心配になってくるくらいスカスカした感じ。ま、TamronのSP 300/5.6も610gだから、取り立てて軽い訳でもないのだが…。ちなみに、絞り連動機構がなく、実絞りでしか測光できないものと思われる。ミヤマ商会のジャンクワゴン品で3000円。端っこに若干曇りがある程度で、良品と言っても良いレベルなんだが。

試写結果は「悪くないなあ、けっこう使えるよ」という印象。案の定、この日も非常に悪い撮影環境ではあったし、私のウデもウデだからちゃんとした評価にはならんが、3000円のジャンク品という写りではない。開放は無茶としても、一絞り絞ればかなりコントラストもしっかりしてるし、ボケ味も悪くはない。惜しいかな若干崩れぎみだけど、9枚羽根で円に近い。どうも300mmの被写界深度がピンとこなくて、うまくボケをコントロールできてはいないが、慣れればけっこういい写真が撮れるんじゃない?と思わせてくれるレンズ。今度はちゃんと三脚使って試してみよう。

■ZOOM NIKKOR 35-70mm/F3.5-4.8S [2001.04.11]

FM-10とセットで売られていた軽量ズーム。プラ鏡胴でチープだが185gしかないのがウリ。ニコンのMF標準ズームの中では突出して軽量。本体同様コシナのOEMらしい。しかし、コーティングはニコンが独自に行っていて、曲りなりにもNIKKORの名を戴いている。雑誌のテストでもそれほど悪い結果は出ていない。少なくとも一眼レフ画質であり、画面中心部の解像度はかなり高い。コストパフォーマンスは上の部類かと。これとEMを組み合わせれば、650gクラスの軽量お散歩カメラになる。

問題は暗さ。今更だけど、安い標準ズームはどのメーカーも3.5-4.5くらいが多く、暗くてピン合せが難しい。こいつは望遠端で4.8とさらに若干くらい。FEのスプリット・プリズムで試写してみたが、すぐに陰って非常に使いにくかった。しかし、EMだと意外なくらい合せやすい。おそらく、プリズムの角度の問題だろうな。陰らない=シビアなピンは出せない、だからね、あくまでもそういう目的のレンズなんだ。

試写結果は悪くなかった。EMで試写したときはあまり良い描写ではなかったが、FEに付けたらかなり良い結果が得られた。ボディの差というよりも、ラボの問題のような気がするが。

オークションで4500円で落札。競争者なし。つまり、かなり不人気なわけだ。セット販売のみなので、単体の標準価格は不明だが、1万3000円くらいと思われる(ニッコールが定価でこの値段!)。外観は並で光学系は綺麗、で定価の1/3。安いと思うのだが…中古屋なら6000円くらいかな。送料入れれば大差なしか。むしろ、単体入手が困難だから、あるときにゲットしないとね。

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