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【ワイディングキャップ部の分解】
ワインディングキャップ部の分解は、ワイディングキャップの中心軸から、小さなEリング(17350)を外す。この作業時に、うまく保護していないと、バネ(18912)と共にEリングが飛び出す事があるため注意が必要である。次に、リリースボタン部をワイディングキャップから分離し、Eリング(17363)を外すと、全ての部品に分解できる。
(リリースボタン部の修理)
長期使用で、リリースボタン(18910)の中心にある穴の周りの部分が、中心軸(18911)のにより削られたり、変形する事により、リリースボタンの外側とワイディングキャップとの隙間が大きくなり、ラインがこの隙間に入りやすくなると、トラブルの原因になる。新品状態でもこの隙間は案外大きい物がある。
そこで、リリースボタンの中心の穴周りの部分を、外側にほんの少し曲げる改造をおこなう。リリースボタンを外した後、直径約20ミリ位のガラス玉をリリースボタン中心の穴の内側に置き、木槌等でガラス玉を軽く叩くと、簡単にリリースボタン中心の穴周りを外側に曲げられる。結果、リリースボタンが少し重く(少し力が必要)なるが、隙間が少なくなり、ライントラブルは激減する。さらに使用を続けると、最後に穴が大きくなり、使用不可となったら新しい物に交換する。なお、500シリーズは、この隙間がほとんど無く、ライントラブルは発生し難い。また、後期型1044と704は、この隙間が大きいが、リリースボタン部が一体化構造であり改造や修理はできない。
(プレッシャーワッシャの修理)
長期使用で、プレッシャーワッシャ(17347)の縁の部分が外側に変形してくると、リリースボタン(18910)を押しても、ラインピックアップピン(17342)が、作動し難い状態になり、キャスティング時に、トラブルの原因になる。このプレッシャーワッシャは、リリースボタンを押す事により、ラインピックアップピンの黒いプラスチックの爪を押し、ピンをワイディングキャップの中に入れる働きをする。そこで、ラジオペンチ等で傷を付けないようにプレッシャーワッシャの縁全体を内側に少し曲げることにより、軽いタッチでピンが作動するようになる。
(ラインピックアップピンの修理)
長期使用で、ラインピックアップピンの黒いプラスチック(ワイディングキャップの中心軸に接触している部分)が欠けてくると、巻き取り時にピンが戻らなく(ピンが出ない)なり、トラブルの原因になる。日常は粘性のあるグリスをピンの黒いプラスチック部分と中心軸との接触部分にたっぷり付ておくこと。黒いプラスチックが欠けてきてピンが作動しなくなったら、すぐに部品交換が必要で、この部品は1044で一番早く消耗する部品である。
また、ピンのセラミック部が黒いプラスチックから外れる事があり、リリースボタンを押してもピンがワイディングキャップの中に入らなくなり、このピンの先端部がフロントカバーの内側に接触し、異音が発生する。ピンを無くす前にアルコール等で汚れを落とした後、エポキシ接着剤などでピンを黒いプラスチックの穴に入れて接着する。接着剤が固まるまで、黒いプラスチックの穴から出ているピンの長さが変わらないように注意しながら接着する。
このピンは、後期型1044と704のワイディングキャップには、2個搭載してあるが、リリースボタンを押しても片方のピンしかワイディングキャップの中に入らないトラブルが発生する事があるため、1個は外してストックしておく方がよい。なお、初期型1044のワイディングキャップは、ピンが1個しか搭載できない構造となっている。
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