◆行わなければならないこと
ISO22000の仕組みを取り入れる会社(組織)は、次のことを全て実行して下さい(単にルールを決めるだ
けではありません)。
・ISO22000に従い、食品安全の管理の仕組み【食品安全マネジメントシステム】を決めて下さい
【確立】。その仕組みは、確実に食品の安全が守れる【効果的な】ものとして下さい。
・作った仕組みを文書に決めて下さい【文書化】(ただし、すべてのことを文書化する必要はありません。
どこまで文書に書くかは、ISO22000のルールと、実務の上での必要に合わせて判断して下さい)
・決めた通りに仕組みを動かして下さい【実施】。
・仕組みが決めた通りに動くように管理して下さい。仕組みがうまく働かない時や、結果に問題がある
時は、仕組みを修正して下さい【維持】。
・ルールに従って仕組み(管理方法や基準値)の点検を行い、必要ならば仕組みを変更して下さい
【更新】。
◆適用範囲
ISO22000の仕組みを、どの範囲で実行するのかを決めて下さい。範囲を決めなければならないのは、
次の3つの項目です(この範囲が登録審査を受ける範囲になります)。
1)製品
ISO22000の仕組みで管理する製品の種類
2)仕事の種類
その製品に関して実施する仕事の内容
開発、製造、保管、運搬、調理、販売など、どの業務が該当するか
3)仕事をする場所
生産・製造・調理・その他の仕事を行う施設(その施設の名称)
◆ISO22000で実施すること(まとめ)
ISO22000で実施することをまとめると、以下の通りです。
a)安全管理の仕組みの実施
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@ 取扱う製品に混入する可能性があって、事故の原因となる物【ハザード】(病原菌、化学物
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質、アレルゲン、異物など)をリストアップして下さい。
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A リストアップした"ハザード"について、実際にどの程度危ないか(事故の深刻さ、事故の起こり
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B 製品が事故を起こさないように(あるいは、実施したサービス業務が事故に結びつかないよう
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C ここで言う事故には、次の2つのケースを含みます
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直接的な事故:取り扱う製品(商品)が最終的な食品の場合で、飲食した消費者が被害に合う
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間接的な事故:取り扱う製品(商品)は最終的な食品ではないが、それが原因となって、末端
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の消費者が被害に合うケース。これに該当する製品(商品)は
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原料(農産物、加工品)、添加物、資材(包装材、洗浄剤)、道具類、
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b)社外の関係者への情報の周知
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原料・資材の生産から末端消費者まで、自社が取り扱う食品に関わる全ての関係者【フードチェー
ン】に、製品の安全を守るために必要な情報を、確実に知らせるように【周知】して下さい。
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c)社内への情報の周知
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食品の安全のために、守るべきルール【構築】、その実行【実施】、ルールの変更【更新】につい
て、全社員(パート、アルバイト、派遣社員などを含む)に、必要な情報が伝わるようにして下さい。
【周知】
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d)仕組みの点検
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会社(組織)は、この食品安全の仕組み【食品安全マネジメントシステム】が、正しく動いてい
て、食品の安全が保たれていることを、定期的に確認をして下さい。
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確認の結果、状況の変化により実態に合わなくなった点があったら、仕組みを改めて下さい。特に
注意しなければならないのは、次のような状況の変化があった時です。
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【文書】
◆外注委託について
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会社(組織)は、食品の安全に影響する仕事【プロセス】を外注委託【アウトソーシング】する場合
は、確実に管理して下さい。管理の方法は、それぞれの重要性に応じて決めて下さい。
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また、どの仕事を外注しているかが、いずれかの文書で分かるようにして置いてください。
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