らくらくISO9001講座


  
ISO9001
2015年版
【サービス業編】

灰字は、JISが用いている用語
緑字は、本文にない、この口語訳独自の補足


6章 改善の計画
(改訂 2018..10,27)

6.1 リスクに備える/機会を生かす
6.2 品質目標とその活動の計画
6.3 仕組みの変更



 6.1 リスクに備える/機会を生かす


 6.1.1 リスクや機会を洗いだす

   会社にとって、対策が必要なリスク(不利な状況・対策が必要なこと)をリストアップすること。
・品質の良いサービスを提供する上での問題点
・安定して受注を得るための問題点
・会社を存続するための問題点 など
   また、会社の発展や品質の向上のために使える機会(ビジネスチャンス)をリストアップすること。

   リスクに備え、機会を生かす目的は、次の通りです。
a) 課題を達成する
b) 機会を生かす
c) 問題の発生を防止し、または被害を小さくする
d) 品質や仕組みを改善する



 6.1.2 リスクへの対策/機会を生かす活動

  a) 「リスクへの対策」と「機会を生かす活動」を、計画的に行うこと。
  b) 1)  このような対策や活動を、通常の仕事の中に組入れて行うこと。
     2)  対策や活動がうまく行ったかを確かめること。

   リスクへの対策や機会を生かす活動は、予想される問題の大きさや、得られるメリットに
   見合ったレベルで行うこと。 

  <補足説明1> 
@ リスクを避ける(方法を変える、その仕事を止める)
A メリットを得るためにリスクを受け入れる
B リスクの発生源をなくす
C リスクを小さくする
D リスクをいくつかの会社で分担する。
E データを元に判断した結果として、リスクをそのままにする

  <補足説明2> 
@ 新たな方法を実施する 
A 新製品 
B 新たな販路の開拓
C 新たな顧客を捜す 
D 他の会社と手を結ぶ 
E 新技術の使用
その他、様々な活動が、機会を生かすための手段になる。





 6.2 品質目標とその活動の計画


 6.2.1 品質目標の決定

   品質目標を決めること。品質目標は、会社の中で、活動に適したグループごとに決めること
   (部門ごと、現場ごと、特定のプロジェクトに関わる人など)

   ◆品質目標の内容
a)  品質目標は、品質方針の実現手段になっていること
b)  品質目標は、その進み具合や結果が、数値やその他の方法で判かること
c)  品質目標は、守るべき基準やルール(顧客との約束、業界の基準、法律など)を考えに
   入れること
d)  品質目標には、サービスの品質と、顧客の満足に関する内容を含んでいること

   ◆品質目標の実施
e)  品質目標の進み具合をチェックすること。
f)  品質目標を関係者に伝えること。
g)  状況が変わった時には、品質目標の内容を変えること。
品質目標を文書で決めること。



  6.2.2 品質目標を達成するための計画

   品質目標を達成するための、活動の計画を作ること。計画として、次の内容を決めること。
a)  実施する内容
b)  必要なスタッフ、使用する設備、ソフトウェア、サポート体制など
c)  責任者
d)  それぞれの項目の完了予定時期
e)  実施した結果を評価する方法





 6.3 仕組みの変更

   会社の仕組み(組織、作業場所、その他のやルールを変更する時には、その段取りや、確認の
   方法を計画して行うこと。

a) 変更する目的を明らかにし、変更の影響によって起こる結果を予想して計画をすること。
b) 仕組みの一部を変更することで、他と矛盾が起こらないようにすること
c) 変更の実施や確認に使用する、設備やスタッフを決めること。
d) 変更する仕事の責任・権限を明らかにすること。必要ならば、責任・権限を変更すること。



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