◆会社は、製品の管理方法(仕様、QC工程図、製造基準、検査基準、取扱い方法など)を決めること。
また、それがどこに決めてあるかを整理して示すこと。
このような管理方法には、製品やサービスの種類(品番、グレード)ごとに決めるものと、共通するもの
がある【製品実現の計画】。
◆製品の管理方法は、他の仕事の仕組みと矛盾がないこと(会社全体の仕組みについて、4.1に考え方
をまとめてある)。
◆会社は、製品の管理方法に、以下の項目で当てはまるものを含めること。
a)製品について求められていること
・製品(品番、グレード)の仕様、あるいは関連する約束事【要求事項】
・製品品質に関する目標値【製品の品質目標】
b)個々の製品について必要な条件
・製造工程(サービスを実施するために必要な手順)【プロセス】
・使う文書、あるいは予め作成しなければならない文書【文書】
・必要な人員(人数、技術、技能、資格など)【資源】
・必要な施設、設備など【資源】
c)必要な検査・評価
・個々の製品の製造(サービスの実施)または設計・開発のために実施しなければならない、監
視、検査、妥当性確認などの評価活動
・その実施のタイミング、実施方法及び判断の基準
・製品の合否の判定基準
d)必要な記録 <記録>
・製品について、どのような記録を作成するかを決めること。この記録は、製品(またはサービス)
が決めた通りに作られ、決めた品質あるいは約束事を守っていることを示す証拠となる(記録の
管理方法については、4.2.4に書かれている)。
◆製品の管理方法をどのような形で表すかは、自社(組織)で決めること(書面、図面、電子ファイルな
ど)
◆リスクマネジメント <文書化された要求事項><記録>
会社は、リスクマネジメントとして行う管理の方法や基準を決め、文書で定めること【文書化された要
求事項】。
リスクマネジメントは、契約、開発、製造、出荷、アフターサービスの全ての段階を通して行うこと。
その評価や監視の結果として作成した記録を、残すこと(この記録は、4.2.4に従って管理すること)。
参考1 個別の製品、プロジェクト、注文について仕事のやり方を決めた文書を、「品質計画書」と呼ぶ
ことがある。
参考2 製造ラインの設計、プロジェクトの計画策定などは、ISO13485の求める「製品の設計・開発」に
はあたらないが、7.3項(設計・開発)に書かれた方法で管理してもよい。
参考3 リスクマネジメントの考え方について、ISO14971を参照すると良い。
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