◆経営者は、会社(組織)の管理職の中から、管理責任者を任命すること。
◆管理責任者は他の役職と兼任でも良いが、管理責任者の仕事をするときは、兼任している部門の利
害は考えず、管理責任者として判断をすること。
また、経営者は、管理責任者が本来の地位(部長であるとか、課長であるとか)と関わり無く、経営者
の代行として会社(組織)全体を指揮できるように、責任と権限を与えること。
◆管理責任者の役割(責任と権限)は、次の通り。
a)管理責任者は、品質に関わる仕事の仕組み(品質マネジメントシステム)を動かすために、会社
全体を指揮すること。
・品質に関わる仕事の仕組みを決める【確立】
・決めた通りに仕事をする【実施】
・状況の変化に応じて、適切に仕組みを変更して、管理された状態を保つ【維持】
b)次の点について情報を集め、分析して、経営者に報告すること。
・品質に関わる仕事がきちんと機能しているか
・仕事の仕組みを改めなければならない部分があるか
(8.5で取り上げる、顧客の苦情や、是正処置、予防処置をすべき問題点の報告は、確実に実
施すること)
c)法令上の決まりと顧客との約束を守ることの大切さを、すべてのメンバーに理解させること。
参考 管理責任者は、上の役割に加えて、行政機関、審査登録機関、顧客(主に品質保証に関わる問
題について)に対する、組織の窓口となることを推奨する。
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