(2003.04.28)

OLYMPUS OM-2 S&P


OMシリーズでは非常に完成度の高いAE機に仕上がっている。基本的にOM-2にスポット測光とプログラムモードをプラスしたものだが、スポット測光はマニュアルモードのみだし、プログラムなんて(少なくとも今日びこのカメラを使おうというユーザーにとっては)無用の長物。

じゃあ、何が魅力的なのかと言うと…、実は1/60秒メカニカルシャッターの追加と、逆入射光対策、ホットシューの標準装備、そしてプリズム腐蝕対策。つまり、従来のOM-2の弱点の克服にこそ最大の意味がある。機能的にはOM-4に及ばないが、反面、電子的にシンプルなOM-2の改良版であるがゆえに、電子系のトラブルは少ないのではないかという印象。シンクロ速度が遅いことを除けば、NIKON FEに十分対抗できる信頼性だと思っている。

ただし、ファインダー内の液晶表示はいただけない。新品ならばきっと見易かったのだろうが、経年変化で灰色になってしまうととてつもなく見難い。この点は元祖OM-2にもNIKON FEにも及ばない。

2003.02.16/2万6000円で入手。右肩にコスレがある他は使用感はあまりない。ZUIKO 35-70/3.5-4.5良品付きだから、かなりお買得。ただし、ちょっとねえ…。まず、完動品とのことだったが、入手段階でシャッターチャージできず。これはOMシリーズにありがちな症状で、ギアが空回りしている。逆さにして何度か巻き上げていたら自然に直った。直ったから良いようなものの、やっぱりかなり引っ掛かる。

次に各モードのチェック。AUTOとMANUALは問題なさそうだが、PROGRAMはなぜか必ず最小絞りまで絞られてしまう。う〜ん。壊れているのか、それともレンズが対応していないのか…ちょっと悩む。状況から見て、購入直後に数回使ったきり放置されていた感じなので、ボディの故障の可能性はあまりないとは思うが…。

それはともかく、クッション材の替わりに古セーター入れてくるのは勘弁して欲しかったなあ(^_^; いやあ、オークションって、いろんな人いるんだねえ。

で、まあ、ちょっと気になっているのが、ファインダー内の表示ね。速度表示しか出ないんだ(絞りの絶対値情報がないのだから当然なのだが…)。しかもかなり見難い。一応、バックライトは点くようだが、それでもキツイ感じ。巻き上げはかなりゴリゴリしているが、これは永年放置されていたためだろう。

2003.03.04/故障。巻き上げロック。修理に関してはカメラ修理記参照。

2003.04.08/空シャッターを切り続けていたら、空チャージがほとんど直ったもよう。

2003.04.10/T32でTTLオートの動作を確認。

2003.04.24/【試写開始】浅草寺で撮影していたらハトの大群が寄ってきて、一羽が肩の上に止まった。で、ハトを肩に乗せたまま構わず写真を撮っていたら、それを見た子供が「すげぇ〜〜」と尊敬してくれた(^^ゞ もちろん、くだんのハト君、別れ際にはしっかりお土産置いていってくれたけどね、尊敬されたから、まあいいか。

そうそう、そんなことよりカメラの話。今回はちと急な撮影だったため、器材がちゃんと準備できなかった。本当ならT-32やZUIKOを持って行きたかったんだが、Tamronの35-135とPanasonicのPE-250Sを鞄に詰め込んで、急遽浅草寺に行くハメになった。まあ、しかたない。

で、問題はPE-250S、というか汎用ストロボね。まず、AEおよびPモードではまるっきり発光しないみたい(1/30"以下でもダメだった)。もちろん、メカニカル1/60"やマニュアル・モードならば発光したが……。確か元祖OM-2ではAEモードでも発光したから、ひょっとすると、ストロボチャージ信号がこないと発光禁止になるのかもね。

あと、ひやひやものだったのが、やっぱりアダプトール2のAE連動ツメがきちんとはまってなかったこと。もちろん、落ち着いて装着するときは問題ないのだが、今回みたいアセっているときには、意外にこんな単純なミスをするみたいね。まあ、アダプトールのメリットに比べれば小さな問題ではあるが…。

2003.04.29/根津神社つつじ祭りで撮影。主に、B学園とK女子校のマーチングパレードの撮影。しっかし、カメラ親爺&おばん&おたくが山のように居て、ああ、私もone of themなんだ思うと些か落ち込んでしまった(^_^; それに、完全にレンズの選択間違えたね。修理上がりのSUN YS-70 (70-210/4) のテストを兼ねていたんだが、このレンズ、恐ろしく使いにくい。まず、重くて取り回しに不便だし、回転ズームというのがいただけない。回転ズームが全部悪いわけではないが、ともかくこいつはズームとピントを間違えやすいことこの上もない。……慣れ、かねえ? なにせ被写体が動くし、見物人は多いし、真横から撮っても絵にならんしで、実にまいった。せめてもう少しゆっくり行進してくれ〜!

2003.04.30/TTLオートストロボの実験をする。機能的には特に問題なさそうだが、ボディのTTLソケットにケーブルを接続すると、縦位置のときに左手にぶつかって酷く邪魔になる。今回想定している用途から言うと、これは致命的と言ってもよいほどの欠点。しょうがないので、ホットシューに装着するTTLオートコネクタT20を買いに行ったのだが(これは思いっきり勘違い:下記参照)、すでに品切れ。あたたたた…先回行ったときは確かに在庫が残っていたはずなのに…。急遽次回の撮影会で使用するカメラを初代OM-2に変更することにした。うるうる(T_T)

2003.05.03/で、勘違いの話。TTLオートコネクタT20は、その型番からも想像できる通り、シンクロソケットのないT20の接点をソケットに変換するもの! 今回欲しいのはボディのホットシューをシンクロソケットに変換するもの。つまり、まるっきり別物なんだね。とほほほほ…。まあ、買えなくて幸いだった。私が探しているような変換コネクタは存在しない……と思っていたら、自作したツワモノがいた。

まあ、その途もあるけど、部品調達が難しい。既存のアクセサリーを材料に作るとしたら、TTLオートコードFとTTLオートコネクタ3を合体させればよいのか…けっこうな値段になるなあ。あ、壊れたOLYMPUS用 TTLオートストロボ(Sunpak)も300円で売ってたなあ…。ちょっと考えてしまう。いずれにしろ、今月半ばまでには間に合わないから、当面は別の道を考える必要がある。

もう1つの解決策としては、コネクタの角度を変える方法がある。TTLオートコードT0.1やT01.5はコードとコネクタが直角に付いているらしい。これなら先日もあったから、入手は可能だろう。しかし、@直角に着けば本当に邪魔にならないか? A延長コードとの接続のためにコネクタが必要、という2つの問題が残る。う〜ん。

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