試験勉強のお手伝い

いつの頃からかはっきり覚えていませんが、ペロはリードでつながれたままではなく

人が帰ってきたら、おうちの中で自由にさせてもらえるようになりました。

高校生になって、試験勉強をしないといけなくなった私ですが、普段はクラブばかりに

精を出していたせいで、試験前は大変でした。必死で机にかじりついています。

夜が更けて、家族もみんな眠ってしまっても、あせりとともに机に向かっています。

そんな私をペロがベッドの上でまぁるくなって待っていてくれます。

日が変わってもまだ机に向かっています。

そろそろ睡魔に負けそうで、教科書の字が読めなくなってきたな、って頃になると 

ペロが 『ニャァ、ニャァ』 と鳴き大きな伸びをしてベッドから飛び降り、私の膝の上に。 

『ペロちゃん、邪魔せんといてな。もうちょっとやから。』

『ニャォン』 次に机の上に飛び乗り教科書の上に座ってしまいます。ゴロゴロゴロ・・・

『ペロちゃん、そんなとこに座ったら、字が見えへんやんか。』

『ニャオ〜ン』・・・・・もう寝ようって言ってるんだな。もうやめたらどぉって言ってるんだな。

『そうやね。もう止めようか。これ以上やっても頭に入れへんしね。』

明日の朝早く起きたらいいか・・・ そうしよう・・・もう寝よう・・・

元々眠りたくってしょうがないところにペロの 『もうねんねしよ!』 のお誘いですから、

すぐに負けてしまうわけです。

ペロは私のおなかの上だったり、私の腕枕だったりでゴロゴロゴロ、すやすやすや。

あくる日の朝、早起きなんて出来るわけもなく、母の声にペロと共に飛び起きることになる

私は 『ペロのせいやぁ・・・どうしよう・・・ペロのせいや・・・』 とか思いながら

大急ぎで用意を済ませ学校へと飛び出していくのです。

試験のたび、同じ事を繰り返していました。懲りないヤツです。同じ失敗の繰り返し。

でも幸せなんだよん。 ペロを抱いてねんねするのって、とっても暖かくて、柔らかくって。

ま、落第はしなかったから、いいですよね。

晩年ペロは時々おねしょをするようになりました。

『あっ!』 と思った時にはペロはおふとんから飛び出しています。

にゃんこのおしっこはくさいです。とてもそのまま眠ることなどできません。

『あ〜ぁ、また怒られるなぁ。』 と思いながら、おふとんを引っ張りぬいて

できるだけ遠くに置いて自分はマットレスの上にじかに眠ります。

寒いんだよね〜、これが。

で、翌朝しっかり叱られて、後日おふとんからそのあたりの綿を取り除いて

新しい綿を詰め込む作業のお手伝いをさせられるのです。

ペロちゃん、 『出る!』 って思ったらもう我慢できないお年になっていたのだね。

しょうがないよね。