TOSHIBA e750

形状等、ほぼe740Wと一緒なので、
適宜e740Wと合わせて読んでいただくと
分かりやすいかと思います
・TOSHIBA e740W(1)
・TOSHIBA e740W(2)



ハード関連
■箱
e740Wと変わりありません。
箱だけじゃなく、ACアダプタ、クレードル、スタイラス拡張パックすべて同じ。
安っちいソフトケースはちょっとだけ長くなったけどほとんど同じ。
(PDA工房でバッテリーなどが同じだったのである程度予想済みでしたが)

e740Wのものが使えるのでほとんど袋から出さずにすみました。


■ガワ
e740Wとほとんど変わらないけど、e750は若干角張ってしまっていて、
丸みがあって手にフィットする感じのe740Wよりも持ちづらいです。
おかげでカタログ上7gの差が、それ以上に感じます。


■液晶
e740Wと比べると少し大きくなって(3.5→3.8インチ)明るくなりました。
このおかげでかなり見やすくなりました。
明るさに関しては、バックライトを最大にしなくても
十分な明るさがあります(写真では最大設定です)。
また、微妙な色の違いが表現できるようになっていて、
色の鮮やかさも少し増している感じがします。
ただ、e740Wに比べて少し青が強いかも

左からe740W、e750、G-Fort、TT21

さすがに室内でのG-Fortの液晶には全然かないませんが、
コレだけでかなり元が取れた気になります。

屋外での視認性もなかなかいいと思います。
ただ、相変わらずTT21(東芝のツーカー携帯)よりは
見づらいと思いますが。

また、液晶画面は自分の持っている
従来のPocketPC(E-500、G-Fort、e740W)
に比べて、浅いところに表示しています。
従来機はタッチパネル表面から、ガラス一枚向こうに表示している
感じだったのですが、e750はタッチパネル表面に表示してる感じです。
今までよりもダイレクトに操作できる感じで、とてもいい感じだと思います。
あと、今までの液晶は画面の回りに黒いフチがかなりあったのですが、
それがなくなって全体が液晶画面になった感じです。
普通のPCのモニタと液晶モニタの違いといえば分かりやすいでしょうか。


■ボタン
カーソル、4つのアプリケーションボタンともに微妙にリニューアルされています。
e740Wではボタン中央がすべてくぼんでいたのに、e750ではフラットになっています。

カーソルは入力に対する反応がマトモになりました。
PocketExcelで下に入力していたのが突然横に入ったり、
下に入れっぱなしにしていると、止めたい所で止まってくれずに
しばらくボタンから手を離しても下に入り続けるようなことがなくなりました。
ただし、相変わらずくねくねと柔らかい感触です。

アプリケーションボタンに関しては
個人的にはe740Wの中央が少しへこんでいるデザインのほうが好みでした。
また、ボタンのクリック感自体はあまり変わりませんが、
押し込んで離すときに反応している感じです。
このため、アクションゲーム向けではありません。

電源ボタンは形や配置は変わらないのですが
e740Wに比べて反応がマトモになりました。
以前は押しても反応しないことが多々あったので。
また、長押しでバックライトのON/OFF切替もちゃんと出来ます。
ただ、電源ボタンはソフトケースに出し入れするときに
触ってしまいやすい配置の方が問題でしたので、
それに関しては直ってません。

ボタンやカーソルに関しては結構謎が多く、
ゲームやエミュ等のボタン割付できるソフトで
割り付けてみると、ソフトによって
カーソルの上と下でまったく同じ値が入ったり、
別々の値が入ったりします。
もしかしたら、この辺がアクションゲームの操作性の悪さの原因かと思います。
まあ、本当の原因はボタン自体の作りなのかもしれませんが。


■スピード
e740Wでもそれほど不満はなかったので、
驚くほど速くなった気はしません。
(e750が遅いというわけでなく、自分が余り速さに頓着してないだけ)
強いていうなら動作がキビキビしている感じはあります。
でも、目に見えてスピードアップしてるとも思いませんね。

と、思ってましたがPocketUniverse2000を試していて星の表示が
明らかに速くなっていることに気がつきました。
プラネタソフトはこういう用途もあるんですね。
ほかにもGSFinder+TQでWindowsフォルダの表示が
速くなってたりするので、やっぱりスピードアップしていると思います。

ただ、E-500時代良くあった「突然遅くなる現象」が何度かありました。
これの原因は、無線LANの認証関連の可能性大。
無線LANアイコンを触ったときに、
ハングしたかのように遅くなることがあるので。


■パワーマネージメント
意外なことにこれはずいぶん進歩していました。
・CPU動作速度の2段階(400MHz、200MHz)切替
(個人的に200MHzはあんまり使い物にならない感じ)
・録音ボタン、アプリケーションボタンでの電源ON/OFF機能切替
 (ただし、ボタンそれぞれに設定するのは不可)
・バッテリー残量警告の警告指示残量設定
 デフォルトが25%。e740Wでは50%で警告が出る設定で、
 バッテリー残量50%を割るとサスペンド復帰のたびに
 警告が出て凄く鬱陶しかった。


自分の場合動作速度切替以外はすごく便利です。
とくに電源ON/OFF機能切替は、アプリボタンは普通に使うと
ちょっと反応が悪いのに、G-Fortのソフトケースに入れるといつのまにか
電源が入ってたりするので、これに気付いたときとても嬉しかった。


■ベンチ(BMQにて計測)
自分は読み方がわからないのですが数値からすると結構いいのでは?
drawはあれれ?な数字ですが。

e750(400MHz)
inte1172、float111、draw260
window243、memory1334、total624

e750(200MHz)
inte584、float54、draw132
window160、memory711、total328

e740W(400MHz)
inte1237、float84、draw167
window83、memory823、total478


■フラッシュROM Disk
e750には普通のRAMの他に31.10MBのフラッシュROMDiskがついています。
まだ、自分自身あんまりよくわかってないのですが、
「フルリセットしても飛ばない記憶領域」といった感じでしょうか。
とりあえずバックアップに使ってみたけど書き込みはかなり遅いと思う。
(バックアップに約4〜6分。SDでは約1分30秒〜2分…)

だけど、動画の再生とかはSDと遜色ないので読み出しは早いと思う
お気に入りのWMAとかの保存先としてなら使えるのかな?
出来れば、連絡先などはデフォルトでここに保存されていればいいのになあ。

これも、記憶用メモリとして考えるとユーザーメモリのうち
動作用メモリに割り当てる割合を大きく出来ますね。
ちなみにユーザーメモリは62.12MB。
e740Wのときは58.27MBだったのでこちらも若干増えています。

ちなみに、標準のファイルオープンダイヤログで認識されるフォルダは
フラッシュROMDiskから一階層までです。
(\フラッシュROMDisk\Aまで)


■メモリーカードの扱い
以前はCFが「メモリ カード」、SDが「メモリ カード2」だったのに対し、
それぞれ「CFカード」、「SDカード」として認識します。(本当は半角カナ)

この変更、自分にはちょっと微妙ですね。
以前はGSFinder+TQで一番下がメモリーカードだったので
迷わず操作できたのですが(迷ったら真ん中のスライドバーを
一番下に持っていけばメモリーカードが両方ともすぐ見つかった)
今回はそれぞれをちゃんと探さないといけません。
特に階層の深いところで作業していて、
CFやSDのルートに戻ったりするときにかなり不便。
まあ、GSFinder+TQは履歴バーがあるので多少助かるのですが。

(左がe740W、右がe750の画面、枠の色が微妙に違います)
※ホントはこの変更のおかげで、ProgramMenu用のショートカットが
 ほとんど作りなおしになったのでちょっと愚痴ってみただけです。

それから、CFは相変わらず差し込むと電源が入ります。謎。

また、標準のファイルオープンダイヤログで認識されるフォルダは
・SDは一階層分(\SDカード\Aまで)まで。
・CFは二階層分(\CFカード\MyDocuments\Aまで)まで。
 (ただし、一階層目はMyDocuments以外は認識されません)

ちなみに、何故コレにこだわるかというと、
ファイルオープンダイヤログのターゲットファイルがわかれば、
ファイル管理が分かりやすくなったり、
逆にターゲットにならないフォルダを作って、そこにファイルを移動しておけば
ファイルオープンの挙動を若干速くすることが出来るからです。
(標準のファイルオープンダイヤログは
ターゲットフォルダのファイルをすべてなめるため)


■無線LAN
家でも、「JRの駅で無線LAN」でもOKでした。

無線LANは電波を自動検出して、
それに対する設定とかが始まりますが、
かえって分かりづらいような気がしました。
(まず、その電波に対して暗号がかかっているかいないかわからないし、
IP設定とかで結局あっちいったりこっち行ったりするから)
無線LANユーティリティ自体はe740Wの方が分かりやすかったと思う。
でも、まだあまり分かってないから使いなれたものと比べると
使いにくいってだけかもしれませんが。

これが無線LAN関連の設定画面(左e750、右e740W)

・e740Wの無線LANユーティリティ


リンクタブ:
 現在接続しているSSIDの詳細情報です。
設定タブ:
 ここでインフラストラクチャとアドホックの切り替えや、
 SSIDの入力、チャンネルの選択、リンク状態の確認をおこないます。
 一度入力したSSIDはドロップダウンメニューに追加されますが
 接続のたびにちゃんと選択しないといけません
アドバンスタブ:
 ここで無線LANの暗号を入力します。
 省電力はパワーマネージメントに連動していると思う(詳細不明)。
スキャンタブ:
 現在付近にある電波を表示します。
 その電波の強度や暗号設定の有無を確認できます。
 自分がe740Wでe750に勝っていると思うのはこの機能。
 e750はコレがないので付近にどんな電波があるのか把握できません。
 まあ、未確認の電波があればポップアップで知らせてくれて
 すぐに設定が始まりますが。
情報タブ:
e740W、e750共通でMACアドレスが表示されます

ちなみにe740WでのTCP/IPの設定は
設定→接続→ネットワークアダプタで、
IEEE 802.11b WLAN Adapterを選んでおこないます。

NetSetCEというソフトを使うと、TCP/IP設定を
何通りか覚えてくれて選択してソフトリセットすると
そのTCP/IP設定が反映されるようになります。
無線LAN使いには必須のソフトです。

・e750のワイヤレスLANマネージャー

リンクタブ:
 現在接続しているSSIDの詳細情報です。
 リンク状態を表示するバーもこちらにきています。
管理タブ:
 ここでインフラストラクチャとアドホックの切り替えや、
 チャンネルの選択、をおこないます。
 前述の通りe750では電波を捕まえると、
 そのSSIDに対する設定が始まるので
 基本的にSSIDを入力することがありません。
 また、無線LANインジケータを使用するにチェックを入れると
 画面中央の無線LANのアイコンが出てきます。

タップするとワイヤレスのON/OFFや
ネットワークの接続先の選択が出来ます。
ここで選択したネットワークで接続できないと、
全部の設定を試しているようです。

・e750のワイヤレスネットワーク

ワイヤレスタブ:
ここでは設定したSSIDの現在の状態が表示されます。
また、検知した電波のSSIDがどんどん登録されます。
SSIDをタップアンドホールドすると、SSID設定か削除が出来ます。
ネットワークアダプタタブ:
ここで、TCP/IPの設定をおこないます
コレばっかりはSSIDに対してちゃんと記憶されないので、
無線のスイッチを入れる前にNetSetCEで
設定を呼び出さないとダメです。
ちなみにe740Wと違って、NetSetCEで設定後の
ソフトリセットは必要ありません。

これは先ほどのワイヤレスタブで
SSIDの設定を選んだときの設定画面。
全般タブには選んだSSIDと接続先が表示され、
認証タブでは無線暗号を設定できます。
暗号は入力すれば64ビットか128ビット、
ASCIIかHEXかなどは自動で判断してくれます。
また、SSID毎に設定を記憶してくれるので、
正しく設定すればあとは入力しなくて良くなります。

e740Wはe750にくらべて面倒ですがその分セキュリティが高いです。
e750は一度設定してしまえば、変えなきゃいけないのは
TCP/IPだけなので楽なことは楽ですがセキュリティに
関してはかなり甘いと言えるでしょう。
なにせ、カメラ量販店などでデモのために設定している
フリースポットに設定なしで入り込めてしまう場合もあるので。
ほかにも、家のLANの共有フォルダの暗号すら記憶してしまえます。
(「e740Wでは記憶しますか?」と聞いてきて、
「はい」と答えても無線のスイッチを切ると
やっぱり暗号をいれないとアクセスできません)
大幅にネットワーク関連の操作性が改善されたと
聞いていたのですが、この変更は果たして良かったのか悪かったのか。
とりあえず操作性が上がったことはとても評価できるんですけどね。

ただ、やっぱり電波のスキャン機能が残っていなかったのが。
あれで、この辺はどんな電波があるのかな?
と、探るのは結構いい暇つぶしになるんですよね。

・問題点
電波がある状態で暗号などが不明で接続できない時に、
一生懸命接続のリトライをしてるのか、
その他の動作がメチャクチャ遅くなることがあります。
そうなると画面タップ等にすら、反応するのに30秒以上かかります。
と、いうわけで設定の分からないところや、
明らかに電波のないところでは
無線LANのスイッチを入れないほうがいいです。
電池のムダですしね。


■モデム関連
・611S
ちゃんと認識します。
611もP-inMemoryも差し込むとすぐに
ネットワーク接続設定に移行します。

こっちのは便利かも。
それでも、接続するまでちょっと手間でしたが。
設定すると「インターネット設定」に保存されます。

・P-inMemory
単にさすだけだとモデムとしてだけ認識します。
ただ、モデムとして認識はするもののちゃんと機能しなくて、ダイヤルしてくれません。
P-inMemoryセットアップも上手く動かないので、もちろんメモリー機能は使えません。
DOCOMOのドライバ待ちだと思う。

・CEF-02
WPCExpoでPocketPCFanさんに会ったときに試させていただきました。感謝。
ちゃんと認識して動作もします。
ちなみに、なぜかPHS系でこれのみ「社内ネットワーク設定」に設定されていました。
ですが、無線LANの設定に悪影響はありません。
※上の画面の「新しいモデムを検出しました」の所で
 インターネット設定に設定するか、社内ネットワークに設定するか
 選択するときがあり、その時に社内ネットワークを選んだためと思います。

なお、ネットワーク設定で「自動選択」をすると挿入したモデム用の設定を
インターネット接続時に自動で選んで接続してくれます。
ただし、一デバイス(PHS)にひとつの電話番号が選択されている場合ですが。
一つのデバイスに対して複数の電話番号を設定したとき、
どのような挙動になるかは分かりません。
でも、今PHSを使って接続する人って、
大概はNTTの166みたいな
全国共通アクセスポイントにしてるんじゃないかな?面倒だし。


また、設定→接続→接続で
e740Wの無線LANでは「社内ネットワーク設定」を、
PHSでは「インターネット設定」をちゃんと選択する必要があったのですが、
e750では「社内ネットワーク設定」を選択していても
PHSのときはちゃんと「インターネット設定」の中の物を選んでくれるので
操作性がアップしています。
逆に「インターネット設定」を選んだ場合はPHS接続しか上手く行かず、
無線LANはSSIDや無線暗号、TCP/IPの設定が合っていても接続できません。


☆ソフト関連☆
■ActiveSync
面倒だったのでActiveSync3.5でやろうとしたけどダメでした。
(認識できないデバイスとして検出されました)
仕方がないので、必須っぽいOutlook2002を入れてから、
ActiveSync3.7を入れてe750で同期しようと思ったら、
「プロファイルを選べ」と見たことのないメッセージが。
よくわからないので、デフォルトである「Outlook標準設定」とやらで
とりあえずOKを押してみると「その名前は使えません」とか出てきます。
それならデフォルトで表示するなよと思いつつキャンセルすると
「同期できません」とメッセージが・・・。

どうやら、Outlook2002では「プロファイル」というユーザー情報みたいなものを
あらかじめ設定してあげないとActiveSyncできないようですので、
適当に設定(といっても名前を入れただけですが)してみると・・・


連絡先が全部消えてる!


まあ、慌てず騒がず先にe740Wと同期して連絡先を戻して
事なきを得ましたが、どうして消えちゃったんだろう?
連絡先のデータとかOutlook98から引き継いでくれないの?
Outlook98からのアップグレードがダメだったんだろうか?
(本当の原因は不明です。ご存知の方は掲示板やメールでご連絡ください)

というわけで、初めての同期の際はお気をつけてというお話でした。
しかし、いまだにただのWin98にExcel97とWord98の母艦構成で本当に大丈夫なんだろうか?
モバイル機器だけどんどん進化していくうちの環境って一体…。


■バックアップ
環境設定をするとき、
「面倒だし、もしかしたらe740Wのバックアップを戻せるんじゃないの?」
と思って試してみましたが、
「OSのバージョンが違います」との無情のメッセージが・・・、
ってあたりまえか。

まあネタはさておき、今回のバックアップでは
CF、SDに加えフラッシュROM Diskを保存先に設定できます。
このためCFやSDの領域を圧迫しないのはいいかも。
(以前は、CF等はPocketPCの足りないメモリを補うもので、
こういう発想はしなかったのですが、音楽や映像を持ち歩くと
「5M(大体1バックアップ分)で3曲くらいは入るなあ」とか気になりだしました)


■入力パネル
液晶の次に期待していたのがこの入力パネル。
といっても、自分が気になっていたのは「手書き入力」
だけなのですが、これが予想以上に良かったです。

入力パネルが標準で3マスになり小さくなったので、
ちょっと書きづらくなったけど、今回のは一マス書き込むと
上段に最大9個の変換候補が出てきます。
ちなみに9つのうちの一番左が第一候補です。
その中から選んでいくのですが大抵の場合は、
入力をちゃんと認識するので選ぶことなく、
そのまま違うマスに書きこんでいくだけでスラスラ書きこめます。
たとえ、間違っていても変換前に文字を修正出来るので問題はないでしょう。

入力パネルは、設定で入力2マス変換候補4マスというのも選べます。
また左利き用というオプションもあります。

(上から、3マス右きき・3マス左きき・2マス右きき・2マス左きき)
最初は左利き用2マス設定が、
書いた後ペン先が流れた先に
変換候補があるので使いやすいと思ったのですが、
やはり右利き用2マスのほうが変換候補を見やすくていいですね。

また、一番右下には記号入力切替ボタンもついているので
これらの入力も楽です。


このようにほとんど問題点のない手書き入力ですが、
以前より字が細くなってしまったことがちょっと残念。
これも実用上の問題ではありませんが。


■PIE
スピードの変化はそれほどでもなかった・・・
と思ったのですが、CFに保存した
某巨大掲示板の1000レスついてるスレッドを
表示させて比べてみると一目瞭然!
e740Wでは全然Windowsマーク(右上でアニメするヤツ)
が消えないのですが、e750では60秒くらいで消えて
完全に表示しきります。スゴイ!
・e740W→10分30秒くらいで完全に表示
・e750→60秒くらいで完全に表示
※いや、フツーはHtmlViewerとかを使っているので
 こんなことはしてません。時間のムダだし。

ただ、フツーのサイズのページを保存したものを
表示する分にはあまり変わらないと思います。

あと、画面表示が少し違いますね。

(左がe740W、右がe750で画面に合わせるにチェック入れて表示したもの)
e750っていうかPocketPC2003の解釈の方が見やすく表示してくれると思う。

あと、キャッシュ等は
\Windws\Profiles\guestの下に、Cookies、History、
Temporary Internet Filesにそれぞれ保存されています。
そのためかPocketCleanupもPIE系の動作はしません。

PIEの問題点
・オフラインで閲覧すると、ページ移動のたびに
 接続の確認のポップアップが出て鬱陶しいです。
・e750でのアクションコントロールの動作ですがちょっと問題です。
 リンクの張られたものや、掲示板の書きこみフィールドを飛び石のように
 移動しているのですが、場合により上にも下にも行かなくなってしまうことがあります。
 カーソルボタンは問答無用で一画面上下に移動するので問題なく動きますが・・・。
 実際、ブラウズしてるときに主に使うのはアクションコントロールな訳で、
 ハッキリ言ってかなりストレスたまります。

こんな風に自動で「□」が入力されて、
アクションコントロールでは
脱出できなくなってしまいます。


キャッシュファイル問題
1.キャッシュ制限
・これはハッキリとはいえないのですが
 キャッシュできる容量が限られてるかも。
 駅で無線LANで長時間ブラウズしたあと、
 オフラインブラウズの時に見れなくなってたりするページがあるので。

TascalRegEditでレジストリを見てみると、
HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows
\CurrentVersion\InternetSetteing\5.0
\Cache\ContentにCacheLimitという値があります。
同様に、HKEY_Local_MACHINE\Software\Microsoft\Windows
\CurrentVersion\InternetSetteing\5.0
\Cache\ContentにもCacheLimitという値があります。

実際、PIEでオンラインで見たのに、オフラインでは
ショートカットが紫にならないリンクがあって実際に見えなかったり、
履歴に表示されているのに表示できないページがあったりします。
「キャッシュリミットのためにキャッシュファイルに保存できないページがある」
と仮定することが出来ます。

2.PIEが立ち上らなくなるときがある
また、このキャッシュ制限のせいかPIEが立ち上らなくなったりしました。
そこで、溜まってたキャッシュファイルをGSFinder+TQで消すと、
元通り立ち上るようになりました。でも、2Mも溜まってなかったんですけどね。
もし、仕様でこうだとしたらかなりダメですね。

※このCacheLimitという値を大きくしたらPIEが
 動かなくなることは無くなりました。
 ちなみに設定値はどちらも「1E6480(2000000)」にしてあります。

※※このCacheLimitの設定もダメでした。
   どのような場合にダメかというと、
   \Windwsの下のCookies、History、Temporary Internet Files
   の各フォルダにキャッシュファイルが作られたときです。
   この様な時PIEは立ち上りませんでした。
   解決法は、出来てしまったキャッシュファイルを削除して、
   ソフトリセットしてからPIEを立ち上げることでした。。

   では、何故キャッシュファイルが作られたか?
   自分はレジストリをいじって、SDカードにキャッシュファイルを作成しています。
   このSDカードが曲者で、e740Wで使っているときにはサスペンド解除時に、
   度々書き込めなくなって、「フォーマットしますか」と聞かれていたのです。
   自分はコレを、SDの品質もあるけど、電気が入った時の
   SDをデバイスとして認識するの認識率の悪さだと思っていました。
   実際e750になって、「フォーマットしますか」と聞かれなくなって、
   ああ、SDの認識精度上がったなあと思っていました。
   しかし、実際は聞かれないだけで、書きこめなくなっていたようのです。
   このように書き込めなくなったときに、緊急回避として
   e750が勝手にキャッシュファイルを本体に作っていたのです。
   ただ、何故この様な状態に陥ったときにPIEが立ち上らない
   (正確には一瞬立ち上ってすぐ終了してしまう)のかは分かりません。

   また、上でSDに溜まってたキャッシュファイルを削除したら
   PIEが立ち上るといっていたのですが、
   コレは同時に本体側のキャッシュファイルを
   削除していたからだと思います。


結論として、キャッシュファイルはデフォルトのまま動かさないで運用すれば
このPIEが立ち上らなくなる問題は起こりません。まあ、普通はそう使うでしょうが。
もし、レジストリをいじってキャッシュファイルを移動する場合は
完全にさしぱなっしで、且つ安定して動作するカードを指定するようにしてください。


■WMP9
コレは予想以上に良かった。
なんといってもWME7のcasio.prxで作ったWMVビデオが止まることなく再生できるのは、
長年の夢がかなったというか何というか・・・。ようやくこんな時代になったんだなあ(笑)

それはさておき、全画面再生しなければ、かなり滑らかに再生します。
縮小表示ではさらに滑らかです。(確認したのはビットレート456Kbpsまで)
PocketTVだと縮小表示は全然ダメなのにWMVは速くなるのは意外でした。

例:再生したいファイルが320*240の場合
1.通常方向で縮小表示(縮小して全体を写す)
2.通常方向でそのまま表示(画面中央付近を写す)
3.ランドスケープ画面でフルサイズ表示
の順に滑らかです。

ただ、無線LAN経由だとどれでもあまりマトモに再生できません。
WMP7.1のころに戻ったみたいです。アレよりはマシだけど。
ただ、casio.prxで作ったファイルならば鑑賞に堪えるレベルかも。
でも、300Kbps以上になるともうダメな感じです。

それから、eggyとCE-VR1のasfファイルも音は出ませんけど再生できます。
WMP9はeggyよりはマトモなプレイヤーなので、音が出ないのを気にしなければ、
撮るのはeggyやCE-VR1、見るのはe750という感じで使えそうです。
自分の場合、バドミントンの練習をeggyで録画してその場で
メモリを差し替えてフォームチェックなどに使えそうです。
(でも、本当は音が出た方が打点とか分かりやすいんですけどね)

もしかしたら、ネット接続しながら再生すれば
音声コーデック落としてくれるかも、
と思って試してみましたがダメでした。

あと、設定タブにアドバンスドサウンドという項目が出来て、
音量設定を以前より多少細かく出来るようになっています。
名前の割にたいしたことは出来ませんが。
(ボリュームの他はヘッドフォンの左右のバランスチューニングが出来る)
ここのボリューム音量とWMP9のボリューム音量、
丈夫のタスクバーにある音量アイコンは全て別です。
ちなみにヘッドフォンの音量も別です。
全てのサウンド設定を最大にすると結構凄い音がします。


この4つの画面の音量設定全て独立してます・・・。
なんていうかムダに豪華。


■PocketTV
SD上のファイル(ビットレート約300〜400Kbps)が
ほぼフルフレーム(30fps中28〜29fpsくらい)で動きます。
無線LAN経由でも、320*240のものをフルスクリーンで表示したり、
通常スクリーンで縮小表示したりといった無理をしなければ結構快適に動きます。
試したビデオレートは約300〜約800Kbps。
さすがに800Kbpsは無線LANで実用的じゃないけど、
500くらいだったら22〜23フレームでるので実用的です。

※ビデオのエンコード時間やファイルサイズを含めて考えると、
 動画はMPEGよりもWMVの方が効率がいいので、
 普通にSDやCFのファイルを再生するときはWMP9+WMV、
 無線LAN経由で見る場合はPocketTV+MPEG1という感じで使い分けるといいと思います。


■動作確認リスト(アルファベット順)
自分の使用しているPocketPC2002のソフトが動くか検証してみました。
○ちゃんと動きます
AnimatedToday2002(DEMO)
BMQ
CabInstl
CaptXP
DicTool
GSFinder+TQ
GSPocketMagic
GSTPower2
Hikky
HtmlViewer
ibq
ICBM
JRトラベルナビゲーター
MacromediaFlashPlayer
NetSetCE
NiceStart(DEMO)
Peter'sGameBox
PocketSlay
PocketTweak
PocketTV
PocketUniverse2000
Pocketごたく
ProgramMenu
ProgramMenuToys
pStar
QMAIL
RBS Seiza
RBS Taiyoukei
RBS Wakusei
RubyReader2.0
SWF
TascalGauge
TascalRegEdit
TheSkyPocketEdition
TrialChallenge
TTCalcPad
TTTextPad
UrtraG
XacRettCE
幻彩2
幻色鉛筆2プラグイン
すらすら外国語
ポケットエディター
※RBSシリーズはMicrosoft VB Runtimes forPPCのDLが必要
※JRトラナビはe750付属のものをインストールしましたが、
 e740Wでも動きました。画面が前よりパステル風です。

△動くけど不具合あり
abalone(時々ハングします)
AcrobatReader(東芝の配っているe750のPDFは一応開くけど、
4ページ目に移動するとハングします)
CEGG(たまに押してないボタンにも反応する)
MegaMAMECE(たまに押してないボタンにも反応する)
PocketCleanup(PIE系のは消せない)
YameCE(たまに押してないボタンにも反応する)
辞スパ(辞書データを本体メモリ以外にインストールすると認識しない。
フラッシュROMDiskもダメです)
※AcrobatReaderに関しては東芝のPDFが駄目なのかも。
 PCでは何も問題ないし、他のPDFは見れるし。
※エミュ系をやってみるとボタン同時押しに対応しているか微妙です。
 そのくせ特定の組み合わせで(ROM、キー方向、ボタン等)で
 まったく違うボタンを入力したと判定されるようです。
 動き自体は、重いMegaMAMECEですら音つきでかなり滑らかに動きます。
 っていうか実機とほとんど変わらないと思う。音の再現性は悪いけど。
 エミュ系ではボタンが時々効かなくなります。
 まあ、エミュ系に限らずボタンの挙動がどこかおかしいのは
 e740Wの時から変わりませんが。
※辞スパの辞書問題は、自分のように辞書方面のソフトに
 明るくない人にとっては致命的かも。いくらメモリ増えたといっても、
 辞書データをフルインストールすると、11Mくらいになるからなあ。
※辞スパ
 やっぱり、レジストリいじったら、
 SDカードに辞書ファイル置いても動くようになりました。
 いじるのは、
 HKEY_CURRENT_USER\Software\Gakken\JspLib
 の中の、Jspdic01、04、05、06の値を
 SDの辞書のパスに全て書き換え。
 例:\SD カード\辞スパ\Jspdic01
 HKEY_CURRENT_USER\EUDCの中のMSゴシックの値を
 SDのフォントのパスに書き換え。
 例:\SD カード\辞スパ\JSPGIJ.TTF

×ぜんぜん動きません
BtnPlus
RBShosi


周辺機器関連
■大型バッテリー
問題なく使えますが、挿入しづらいです。
コレに限らずバッテリーは交換しづらいので、
このe750の個体の問題なのかも。


■USB充電Syncケーブル
PDA工房で売っていたものですが問題なく使えます


■550用リモコンイヤホン
使えませんでした。
しかし、WMP9のボタン設定のデフォルトに
「HeadsetButto...」として再生/一時停止と、
次のトラックへの二つが登録されているので、
何かしらの周辺機器(そのまま素直にとればHeadsetなのでしょうが)
が対応予定なのかもしれないと思って、
WPCExpoで東芝のブースで聞いてみたところ、
Headsetのような周辺機器の発売予定はないとのこと。残念。
では、この設定は何かといえばマイクロソフトのデフォルト設定みたいです。
と、いうことはこの設定を生かした周辺機器がどこかのメーカーからでないかなと思ったり。


■その他気付いたこと
・e740Wの時にあった、バッテリーが突然1%になってしまう症状は
 今のところありません。
・e740Wの時にあった、バッテリーが100%になっていないのに
 バッテリーLEDが緑色になってそれ以上充電できなくなる症状も
 今のところありません。
・e740Wの時にあった、サスペンド復帰時にSDカードを認識できずに、
 「カードを初期化しますか?」と聞いてくる(同時にSDにも書きこめなくなります。
 書きこもうとすると「メモリ不足です」といわれて書きこめません)
 症状も今のところありません
 ※この症状は、ただ聞いてこなくなっただけです。
  実際にはコレに付随して起こる、SDカードに書きこめない現象があります。
  この症状になったときにNiceStartでSDを確認すると、
  空きメモリが実際にはあるのになくなっています。
  (=SDの使用率100%とグラフで表示される)

こういう、細かいながらも操作性にかかわることが
直っている点は好感が持てますね。

・スタートメニュー問題
 windows\スタートメニューの下(何階層でも)に
 同じ名前のショートカットがあり、
 それをスタートメニューに設定すると
 「そのアイテムを移動できません」
 となってスタートメニューからはずせなくなる。
 例:
 windows\スタートメニュー\予定表
 windows\スタートメニュー\プログラム\予定表
 となっていた場合がそうですね。
 こういうときはどちらかを削除すれば
 スタートメニューからはずせるようになります。
 ただ自分は意識してショートカット増やした覚えはないのですが・・・。
うーん、こういう無意識にカスタマイズが出来なくなっちゃうのは問題ですね。

・e740Wの時にあったレジストリいじって、
 画面コントラストを調整するのは出来なくなっています。
 なくても今回の液晶は問題無いけどね。


■☆感想☆
個人的には満足度の非常に高い機種だと思います。
自分がe740Wに対して持っていた不満点がほぼ全て取り除かれていたので。
また、内蔵無線LANの快適さも含めたポケットサイズの
マルチメディアビューワーとしての完成度はかなり高いと思います。

ただ、お値段も高いのでちょっと人にオススメしづらい機種ですね。
PocketPC2003をちょっと使ってみたいというような人には
迷わずh1937かh2210もしくはe350をススメします。
(3機種とも使ったことないけど、なにせe750の半額以下なので)
また、e740Wのユーザーが敢えて乗り換える必要性もそんなにないかも、とも思います。
あれ自体はかなりバランスの取れたいいマシンだったので。
しかし、PocketPC2003へのアップグレードが現時点ではないので
e740Wのデザインが好きでPocketPC2003を使ってみたい、
完成度の高まった真のe740Wを持ちたいという人や、
じっくり長く使いこんでいきたい人にはオススメできます。
(e740Wから1年で乗り換えたのに何言ってんだって感じですが)
個人的に、値段の分は確実に応えてくれるマシンだと思います。

最近は安くていい機種も出てきたけど、こういうマシンも面白いです。
こういうのもどんどん他のメーカーからも出てくる事を期待して終わりにします。



Report TOP