速く・上手く・楽しく泳ぐために
初級者編(25Mは厳しい・・・〜一応進むけどちゃんと泳げるようになりたい・・・、という方向け)
入門編はいかがでしたか?ストリームライン、けのび、水の中で進むという感覚がつかめたでしょうか?まだの方はとにかく、一月に一度で良いのでぜひ、近くのプールに足を運んでください。そして、入門編を良く読みなおして、水の中で感覚をつかんでください。
さて、ここでは一番泳ぎやすい(と思う)クロールを泳げるようになってみましょう。この泳法から入るのが、最も一般的(?)だと思います。たくさんの泳ぐための基本が詰まっている泳ぎ方です。ぜひ実践してみてください。
その1 クロールを泳ごう−キック−
クロール、という泳法自体は皆さんおわかりかと思います。足を交互にばたばたさせて、腕も交互にぐるぐる回します(笑)クロールを泳げるようになるために、最初に大事なことは
身体を水面近くに水平に保つ
ということを理解することです。入門編でも書きましたが基本的には身体が浮いていた方が前に進みやすいのです。
さて、その為には何が必要か、と言いますとクロールでは”ばた足”です。ばた足は、もちろん身体を前に進ませると言う意味ももちろんありますが、それ以上に身体を水面近くで保つ為の力を作るという意味合いの方が格段に大きいのです。前に進む力のメインは腕でつくります。
ばた足を行う上で大切なことは
・足首をのばす
・ひざからではなくももから動かしてキックする
・お尻に軽く力を入れて水面近くに保つようにする(ヒップアップをする、つまり陸上でたったまま行うことを想定すると、お尻を上に持ち上げる感じ、と言えばいいでしょうか)
・足は細かく速く動かす
・足首、ひざは柔らかくしなやかに。イメージはむち、のようにです。
・キックははまっすぐ下に向けて、ではなく少しだけ内側に向けて打つイメージを持つ(足の親指同士がぶつかるかぶつからない程度、と考えてください)
ということです。最初から全てをこなすことはできないと思いますので、なにか一つか二つで良いので”今日は必ずこれを忘れずにやる!!”ということを決めて行うとやりやすいかと思います。
ちなみに、並べた順番が大体優先順位の高い順だと思ってください。つまり、一番初めに気をつけなければいけないことは”足首を伸ばす”ということです。これをおこたると、どんなに頑張っても、僕でも、沈みます(笑)
実際に練習をするときにはビート板を持って行ってみてください。
その2 クロールを泳ごう−プル−
次に腕を回してみましょう。腕を回すイメージは別に部屋の中でもできますので、寝る前にこっそり練習していても良いでしょう(^^) 水をかき始めるところはお風呂の中でもできますよ。
では、やってみましょう。まず、水の中で両足をつけて立ちます。そして、両肩が水面と空気の境目くらいにくるようにしゃがんで、両手を前に伸ばして下さい。手のひらは下を向けて、手の親指同士は触るか触らないかくらいです。
ここから手をかき始めます。左手は前に伸ばしたまま、ゆっくりと右手を手のひらと腕全体で水をつかむ、むしろ抱え込む、感じで自分の身体の下、ちょうどおへその下を通過させるように水をかきます。おへその下を通過したら、少し手のひらを外に向けて右足太ももの辺りまでかききります。
ここまでが水中での動作、”かき”の動作です。
手をかく動作において最も重要なのは
おへその下をしっかりとかく
ということです。まずこれを意識しましょう。
次に後ろに行ってしまった右手を元に戻さないといけませんね。ここから空中での動作になります。リカバリーの動作です。
ももの横までかききった腕は、手のひらは上を向いていると思います。ここで注意するべき非常に大事な点は
手や指先を前に持っていくイメージを持ってはいけない
ということです。多くのかたがそういうイメージを持ってしまっているのでこの機会にそれを忘れましょう。
さて、それではどうするかというと、意識するのは肩と肘です。
肘と肩を前に持ってくるイメージを持つ
ことが大切です。リカバリーの初期の動作では肘から先には力を入れません。
肘を前に持ってくるときには肘を高く保ち、肩を大きく回してみてください。
肘が自分の頭の横を通過するころになってから、手の先に意識を向けます。頭の横辺りにある手を、高い位置からまっすぐもとあった位置、左手の隣、に指先から水に突っ込んでください。これで腕が一かきできました。
次は逆の腕、左手を回してみてください。気をつけることはまったく同じです。おへその下をしっかりとかいて、肩と肘を先に自ら抜いてくる意識を持ちましょう。
多分、これを繰り返しているとそのうち前に進む感覚がわかってくると思います。つまり、いまは足をプールの底につけて手を回しているわけですが、だんだん足がかってに浮いてしまって前に進みそうになると思います。
そうなったらしめたもの。つまり、水に浮いてさえいれば前に進めるようになった、ということです。自信をもって次のステップに進みましょう。
その3 クロールを泳ごう−スイム−
さて、それではその1、その2で行ったことを同時に、つまりいよいよ本物のクロールに挑戦です(^^)
キックで注意しなければいけない点、プルで注意しなければいけない点を同時に行うので頭はパニックになること請け合いです(ぉ ついでに言えば、呼吸もしなければならないのでパニックに輪をかけて頭の中でパニック音頭がながれてしまうような状態になるかもしれませんね(意味不明)。
ですので、とりあえず最初は呼吸なんてしなくて良いです。苦しくなったら止まってしまいましょう。最初から続けてなんて泳ごうとすると苦しいばっかりで途中で訳わかんなくなっちゃうので、苦しくないうちに注意する点をしっかりと思い出しながら泳いで、疲れたらとまって息を整え、再度注意するべき点をしっかりと頭に入れて泳ぎ出しましょう。
クロールのスイムで注意するべき点は顔を上げる、つまり前を向いて胸を少し張る、ということです。水面が自分のおでこあたりにあるような感じですね。
これは非常に大事なことでして、怠るとどうなるか?・・・正面衝突します(爆)。いたいですよ〜。はずかしいですよ〜。頭同士がぶつかる音ってかなり大きいですからね〜。目立つんですよ、ええ。
(本当は自然に少し胸を張る為です。船を真横から見たところを想像してみてください。底の真中辺りは平らですけど、前に行くにしたがって上に向かって湾曲していますよね?その方が進みやすいからです。人が泳ぐときも同じ、ってことですね)
ってなことで、これにて初級者編は終了です。チャレンジあるのみ、頑張ってください。良くわかんないところは掲示板でもメールでも質問してみてくださいな。
入門者編(まったく泳げない〜25Mなんて無理!・・・、という方向け)
中級者編(頑張れば50Mくらい泳げるけど、長く続けて泳げない・・・方向け)
上級者編(一般スイマーで少しでも速く泳ぎたい・・・方向け)