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モロッコ旅行記 第7日目 −3/21(日)−
〜フェズ→メクネス→ラバト→カサブランカ〜
とうとうカサブランカに戻る日が来てしまった。この旅も終盤である。
前日の夜、ヘンナのためにシャワーを浴びることが出来なかったので、6時に目覚ましをかけておいた。
例によってRさんは目覚ましが鳴る前に起き出してシャワーを浴びにバスルームへ向かっていった。
時計を見たら4時。Rさんは「お湯が出ない」といって出てきた。そのまままた寝た。
6時、私の目覚ましがなり、バスルームへ。どうなってるかわくわくしながらコットンをはがしてみる。
おお! 染まってる染まってる! それにしても、しっかり張り付いていてはがすのは結構大変。
べりべりべり・・・とやっとの思いで剥がし終わったときには手がちょっと赤くなっていた。
4時には冷たかったシャワーも6時にはぬるめながらもお湯になったので、Rさんも改めてシャワー。
朝食後、荷造りをして出発。今日は延々移動なのでバスの席はヒーシャムの側にした。
私がヒーシャムの真後ろで、Rさんが斜め後ろ。
バスに乗って移動しているときヒーシャムがRさんの左手をじっと見つめていた。
(Rさんは気づいていないようだったが)そこには昨日施したヘンナのハルクスが・・・。
私はちょっとドキドキした。昨日、ローカルガイドの人に「ヘンナやりたい」と言って止められた時、ヒーシャムは側にいて一部始終を見ていた。
それなのに言うことを聞かなかったことがばれたのである。
聞かれたら「大勢の人で行ったから」と言おうと思ったのに何も言わずにただ見つめている。
本当に控えめな方だ。
バスはフェズの側、葡萄の産地で有名なメクネスへ。「マンスール門」でフォトストップ。
メクネスの旧市街も世界遺産になっているということだったが、結局このフォトストップだけでまた移動。
一路ラバトへ。

メクネスのマンスール門

上から、一緒に行った女子大生、Rさん、私のヘンナ
ラバトで昼食。今日はケフタ。ケフタとは羊の挽肉を使ったハンバーグのような物である。
これはとてもおいしかった。
王宮を見学。王宮の門の手前に印があって、これより中に入ってはいけないそうだ。

王宮の敷地内のモスク

王宮 進入禁止の印のところで
その後、ムハマンド5世廟へ。出発前にこの建物内のドームの写真を見て、是非一目見たいと思っていた。
黄金のドームに、美しいステンドグラス。中で写真を撮ってもいいと言われた。
残念ながら、太陽の高さの関係で、ステンドグラスへの光の当たり具合が今一つだったが・・・。

ムハマンド5世廟

衛兵

美しいドーム
それでも大変美しい内装の建物だった。外壁は、コーランが刻まれ、4人の衛兵が周りに立っている。
偶然衛兵交代を見ることが出来た。ここには、完成すれば88mになったというミナレットが未完成で残っている。
ちょうど半分の44mとのことである。

外壁に刻まれたコーラン

衛兵交代
ここでは自由散策の時間があったのでぼーっとうろうろしていたら、ヒーシャムが日陰で休んでいた。
その辺りには私たちしかいなかったので、Rさんと写真を撮ってくれるようにお願いしてみたら
「おふこーす!」ととても優しい笑顔で引き受けてくれた。
その時の向きでは逆光で、失敗したらRさんに殺されると思ったのでヒーシャムを日向に引っぱり出し、
まぶしそうな顔の写真を撮った。(それはそれで今一つだったのだけど・・・顔が黒く潰れるよりいいよね??)
一路カサブランカへ。今日、特筆すべきことはバス内でのRさんとヒーシャムの目線である。
斜め後ろというポジションがいいのか、ヒーシャムがちょっと後ろを向くとRさんの方になり、
Rさんは外よりもヒーシャムの方に目線を送っていることが多かったのでしょっちゅう目が合うことになっていた。
それを横で観察していた私は、目が合う度にヒーシャムが微笑み、Rさんが頬を桜色に染めるのを見て楽しんでいた。
その後、Rさんと目が合うと彼女はますます赤くなり「どうしよう!」と水をお酒のようにあおっていた。
かわいい! こんなことを1日に何度も何度もしていたのだ。
太平洋沿いの道を延々走り、夕方、初日にも泊まったカサブランカのホテルへと到着したのだった。

太平洋沿いで、羊の市場が開かれていた

バスの屋根に縛り付けられた羊 落ちたらどうするんだろう
夕食後、ヒーシャムがバーカサブランカへ希望者を連れていってくれるという。
Rさんは超気合いを入れてドレスアップを始めた。
私は面倒だし、ドレスアップできるような服も持ってこなかったのでそのままの格好で行こうとしたのだけど叱られた。
仕方ないので、黒いTシャツに着替え、Rさんが道中お土産屋さんからもらったネックレスを借りて、辛うじて許してもらった。
バー・カサブランカは特にどうということもなく、ただのバーだった。
私に「ボギーがかっこよく見えない」という問題があるせいかもしれないが・・・。

バー・カサブランカ店内

店の入り口
一緒のテーブルには添乗員さんがいたのだけどヒーシャムへの文句で荒れていた。
とはいうものの、DHを使い切った人々のためにドルへの両替などもあり、完全には解放されていなかった。
(大体、「みんなDHを使い切ったのに!」と文句を言った添乗員さんにヒーシャムは「それは何とかするから」と言ったのだが
何とかしたのは添乗員さんだった。)
ヒーシャムはホテルからバーへの送迎をしただけで、私たちがバーにいる間はどこかに消えていた。
Rさんの「ヒーシャムと最後の夜を!!」計画はこのようにして夢に終わった。
「君の瞳に乾杯」も出来なかったわけだ・・・。
添乗員さんは、バーを出たところで私が「ヒーシャムと写真撮ってもらおうか?」と言っても「えぇ、いいよ」ともじもじしているRさんに業を煮やし
「もう!! あたしが仲人になってあげるから!! ヒーシャム! すたんど ひあー!!!」と
カサブランカの前にヒーシャムを立たせ、その横にRさんを立たせて無事記念写真が撮れたのだった。
ありがとう、添乗員さん。
迎えに来たヒーシャムは超ご機嫌で、未だかつて見たこともない笑顔で写真に写ってくれた。
それなのに、フラッシュが強すぎて顔が白く飛んでしまった。ごめんなさいRさん。
現像された写真を見たとき「ぎゃーっ Rさんにおこられる〜っ」と悲鳴を上げました。本当に
ホテルに戻り、ヒーシャムに「お休みなさい」と挨拶したらにこにことお休みのポーズを取ってくれた。
彼がイスラム教徒でなければ、絶対飲んでいるに違いないと思えるほど、これまでとうって変わってご機嫌だった。
最後の夜でなく、もっと早くからこんな彼を見たかったと思うと残念である。
Rさんは涙の(?)夜を過ごし、明日はいよいよ帰国の日となった。
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