らくらくISO9001講座


  
ISO22000
2018年版

茶字は、JISが用いている用語
緑字は、本文にない、この口語訳独自の補足


10章 仕事の改善
(改訂 2019.07.25)

10.1 発生した問題の処理と再発防止対策 【是正処置】
10.2 改善を続ける
10.3 仕組みの変更(最新の状態にする) 【更新】



 10.1 発生した問題の処理と再発防止対策 【是正処置】


 10.1.1 対策の流れ

   不良品、ルール違反、仕事のトラブルなどの問題【不適合】が発生した時は、次のように対応して
   下さい(CCP、OPRPに関する是正処置は、8.9.3で定めます。ここでは、それ以外の是正処置に
   ついて定めます)

   a) 当面の事態を解決して下さい
1) 現状を、適切な状態に改めて下さい【修正】
2) 判明した問題の影響で別の問題が起こっている時は、その処理を行って下さい。

   b) 発生した問題を調査し、再発防止対策をして下さい。【是正処置】
1) 実際に何が起こったのか、事実を確認して下さい。
2) 問題が起こった原因を明らかにして下さい。
3) 同じ問題が、他のサービスや他の顧客で起こっていないか、また起こる可能性はないかを
   確認して下さい(水平展開)。

   c) 再発を防止するために、問題の発生原因を除く対策をして下さい。
   d) 対策によって、問題が解決したことを確認して下さい。

   e) 対策として、必要な時には、仕事の仕組みを変更して下さい。

   再発防止対策は、発生した問題の重大さに見合ったものとして下さい。

 


 10.2.2 対策の記録                                       <記録>
   
   a) 発生した問題の内容を記録して下さい。行った全ての対策について記録して下さい。
   b) 行った再発防止対策の内容と結果を記録して下さい。

 




 10.2 改善を続ける

   会社の仕組み【品質マネジメントシステム】がうまく機能して、より良い結果が出るように、常に
   改善をして下さい。

   経営者は、以下の活動を通じて、常に仕組みが改善されるように、会社を指揮して下さい。
@ コミュニケーション(7.4項)
A マネジメントレビュー(9.3項)
B 内部監査(9.2項)
C 検証活動の結果の分析(8.8.2項)
D 管理手段及び管理手段の組合せの妥当性確認(8.5.3項)
E 是正処置(8.9.2項)
F FSMSの更新(10.2項)




 10.3 仕組みの変更(最新の状態にする) 【更新】

   状況の変化(製品、工程、原材料、販売方法などの変化)に合わせて、ISO22000に基づく仕組み
   を、タイムリーに変更【更新】して下さい。これは、経営者の責任で実施させて下さい。
   そのために、食品安全チームは、定期的にISO22000に基づく仕組みの点検を行って下さい。
   食品安全チームは、適宜、食品安全のための工程の分析【ハザード分析】(8.5.2項)、CCP・OPRP
   の計画書(8.5.4項)、衛生的な環境作りのルール【PRP】(8.2項)の変更を行って下さい。

   食品安全チームは、次の情報を検討して、仕組みの変更の必要がないか、常に気を付けていて下
   さい。
a) 社内、社外から得た情報(7.4項)
b) ISO22000の仕組みに関する様々な情報
c) 分析の結果(9.1.2項)
d) マネジメントレビューでの経営者からの指示(9.3項)
                                                     <記録>
   仕組みの変更を行ったら、そのことを記録して下さい。変更した内容を、マネジメントレビューで報告
   してください。


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