口語訳的ISOの読み方
今回は購買の「管理の方式」の話しです。ここは、重要な項目なんだけど、ち
ゃんと実行していない会社が多いぞ。
それじゃ、不適合だろうって?
そのはずだけど、審査機関もこの項目はきちんと審査しないことが多いんで
すよね。
皆さんの会社では、どんな方法で取引業者(購買先・外注先)を評価していま
すか? 多くの会社は、「評価表」を使っていると思います。それはそれで良い
のですが、もしかして、一般の資材も外注先も、同じような「評価表」で評価して
いるんじゃないですか?
それでは、不適合の可能性が大です。なぜなら、ISO9001は購買(外注を含
む)の影響度に応じて、管理の仕方(管理の方式)を変えるように言っているか
らです。
一般の資材。例えば、大手メーカーのカタログ製品で、品質は安定しているも
の。こんなのは、製造元の採点などしなくても即採用でいいです(という評価方
法にする)。
一方、外注先。例えば、外注先が製造工程の後半を受け持っていて、製品の
最終仕上げも、外注先で行う場合。こんなケースでは、外注先の品質=製品の
品質です。しっかりとその実力を評価しなければいけないから、こっちは形式的
な採点表なんかじゃ、とても評価できません。
もし、新しい外注先を選ぶんだったら、他社との取引き実績を調査し、訪問し
て現場を見て、見積りを取り、試作をさせ、社長の人柄も見て、経営状態も調
べて・・・と言ったことが必要でしょう。
えっ、やってる!
そりゃそうでしょうね。しっかりと調査しなければ、こわくて外注なんかできませ
ん。でも、それはQMSの外でやっていて、品質マニュアルに書いてあるのは形
だけの「評価表」。そんな会社がほとんどです。そろそろ、無駄な書類作りはや
めて、実態にあったシステムにしましょう。
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