口語訳的ISOの読み方
JIS 訳はまるで難しい呪文のようですが、言っている内容は意外に単純で
す。
b)の「要求事項への適合」って何でしょう。ISOで「要求事項」というのは、「決
まり」という程度の意味です。顧客要求事項は、「お客さんと決めたこと」(顧客
との約束)。製品要求事項は、「製品について決まっていること」(製品仕様)。
規制要求事項は「法律で決まっていること」このような決まりを守ることを約束
(コミットメント)するように言っています。
別の説明の仕方をすると、ISO9000の言葉の定義をみると、「品質」とは「要
求事項を満たす程度」だと言っています。要するに「要求事項への適合」=「品
質」ってことですね。ということは、品質方針では「品質について約束して下さ
い」って・・・当たり前です。
続く、「品質マネジメントシステムの有効性の継続的な改善」については、細
かい理屈は良いので「品質をさらに良くしてゆくこと」を約束すればいいでしょ
う。
c)も難しそうですが、「品質目標の設定の枠組み」とは、要するに、品質目標
が決められるようになっていれば良いってことです。この対応には2種類ありま
す。
1.品質方針の中に「当社は品質目標を決める」と書く
2.品質方針に、品質目標の元になる、具体的なテーマを入れる
口語訳にもあるように、私は2を勧めます。品質方針が社長のメッセージであ
ることを考えれば、2の方がふさわしいからです。
以上まとめると、品質方針は
a)自社にふさわしいこと
b)品質を守り、良くすることを約束する
c)具体的であること
何も特別なことは言っていませんでしたね。
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