a) 環境に影響する仕事をするスタッフや、法令順守を管理するスタッフに、どのような力量(知識や テクニック)が必要かを把握すること。 b) 仕事は、十分な力量があるスタッフに実施させること。 力量の把握のために、スタッフが受けた教育(学歴、専門教育など)、訓練(技能的なもの)、 経験について管理すること。 c) 環境の関わる仕事の管理と改善のために、必要な教育・訓練を決めて、実行すること。 d) スタッフが足らない時は、力量を持つスタッフを新たに確保すること。確保したスタッフの力量を 確認すること。
それぞれについて、ルールを決めて実施すること。そのルールの中で、次のことを決めること。 a) やり取りする情報の種類 b) 情報交換を実施する時期 c) 情報をやり取りする相手 d) 情報を伝える/受け取る方法(会議、打合せ、文書のやり取り、文書やネットを使った情報公開、 情報の共用、データベースの利用)
a) 環境の管理及び改善について、社内の異なる部門や階層の間で、必要な情報の伝達(連絡、 打合せ、情報の共有など)を行うこと。特に、仕組み(仕事の内容、取扱う物、施設・設備など) の変更がある時の伝達を確実に行うこと。 b) 社員や会社の管理下にある人々が、環境改善のために行動するように、必要な指示や情報の 提供を行うこと。また、これらの人々からの通報や提案を受付ける仕組みを作ること。
a) ISO14001が求めている文書と記録を作ること。 b) 仕事を管理するために、どのような文書と記録が必要かを決めること。
<補足説明>
文書や記録の内容の詳しさは、会社の状況に 合わせて決めて良い。次のような事情で、詳しさ
は異なる。
・会社の大きさ、業種、製品やサービスの種類
・法律や対外的に、証明が必要な項目の有無。
・仕事の複雑さ
・スタッフの能力や熟練度(社員以外の、自社の指揮下にある者を含む)
7.5.2 文書・記録の形式
a) 文書・記録には、タイトル、文書番号、改訂番号、日付、作成者などを表示すること。 b) 文書・記録の用途や使い方に合わせて、その形(例えば,文章、ソフトウェア、図面など)、文書 の媒体(紙か、電子ファイルか)を決めること。 c) 文書を制定または改訂する時には、内容を点検し【審査】、承認すること。記録についても、必要 に応じて行うこと。
7.5.3 文書・記録の管理
a) 文書を使う人が、必要な時に使えるように、文書を配置すること(またはコンピュータで見られる ようにする)。記録についても、必要に応じて同じように行うこと。 b) 文書・記録のセキュリティ対策を行うこと(特に電子情報)。
必要に応じて、次の点も管理すること。 @ 文書・記録を使える状態にすること。そのために ・適切に配付する ・アクセスできるようにする ・検索できるように整理する。 A 文書・記録を正しく保管すること。 ・文書は、読める(使える)状態を保つ。 ・記録が、劣化、破損、紛失しないようにする。 B 文書・記録の最新版の管理をする。どれが最新版か分かるようにすること。 C 記録は期限を決めて保管すること。文書の旧版のコピーの保管についても決めること。 期限を過ぎた後の廃棄のルールを決めること。