1999年 4月
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1999/04/30 へんこつ茶屋

昨日、金比羅山へ登った。噂に聞く階段はやはりきつかった。先の見えない最初の1/3がいちばんつらい。あとは惰性で行けるようだ。

お参りの後、へんこつ茶屋というところで抹茶(まんじゅうと栗羊羹つき)をいただいた。落書き部屋といって、客が半紙に墨で落書きしたものが、羊羹の楊枝で部屋の至るところに張り足されている奇妙なところへ通された。下のほうの半紙は黄ばんでいて年代を感じさせる。私は思い出とか過去の記録とかいうものが一般的に好きではないので何だか眩暈がした。

今日は祖谷地方へ小旅行である。もう何度もいった大歩危小歩危とかづら橋。あのあたりは天気がよければ何度行っても気持ちがいい。そして温泉だ。実は私は温泉は、他人が喜ぶほどには好きではないのだが、それなりに楽しめるだろうと思う。ただ、気がかりは昨夕から下降線にある体調。昨日の夕食は豪勢だったのだが、全然食が進まなかったし、いつもよりは美味しく感じられなかった。人間、美味しいものを食べるためには体調が良くないと駄目だと再認識した。今夕には治っていると良いのだが。


1999/04/29 金比羅日和

昨夜はいろいろあってブルーになったので相棒とVF2にいそしんだ。だいぶ上手くなった。パイで追い打ちPPPKがだいぶ入るようになったし攻撃パターンも増えた。

今日はひさびさに早く目が覚めた。義理の両親がくるせいか、あるいは別の理由かで、身体が緊張しているらしい。

とてもいい天気だ。今日は金比羅山へ行くことになっているが、なかなかの日和といえる。金比羅山で問題となるのはただひとつ。階段だ。日頃、わずかな距離でも車で移動し、会社でもつねにエレベーターを愛用している私が果たして金比羅山の見事な階段をフツーに登り切ることができるのか。勝負といえよう。

ということで、これから2時間程度掃除タイムである。掃除が下手な私にはちょっと多すぎるのでまさか2時間全部掃除することはないだろう。


1999/04/27 ハイな日

昨日は2時まで残業していたが、今朝は超ゴキゲンである。うっとりと幸せなのである。どうやら、バイオリズムは躁の期間に突入したらしい。

グインサーガの新刊『鷹とイリス』の影響も多少はあるかもしれない。それとやはりGW!

GWといっても楽ではない。明日は相棒の御両親が遊びにくるので掃除せねばだし(でも、主として掃除するのは相棒のような気がするなあ……)、友人の結婚式のスピーチをいよいよ作らねばならないし。でもうっとりしているので大した問題ではなさそうだ。いつもこういう気分でいたいものである。


1999/04/23 やりたいことが多すぎる

今日こそは(昨晩こそは?)はやく寝ようと思っていたのだが、突如、かるたの取り札グラフィックをフリー素材として公開したくなり、作業に追われた。最大の問題は、取り札画像を作成した二年前に、ソフトをはやく作りたくて、適当な順番で思いつくままに番号を振ってしまっていたことだった。一応、上の句の出だしのあいうえお順ではあったのだが、2文字目以降は私の暗記の優先度や好感度順に並べていたのである。先頭が年代順ではトップとなるお決まりの「秋の田の」なのに2枚目が「春過ぎて」ではなく音が近い「秋風に」になっているのが象徴的で、要するに、なんとなく音で並べたに過ぎない。これをそのまま公開してしまうと、見た人は何の順番か頭を捻ることだろうし、私のほうでも番号変更がしづらくなり、永遠にこの適当な、わたし専用のオーダーを使う羽目になる。それは賢くない。

ということで、完全なあいうえお順(音韻)に変更した。

思いかえせば、そのオーダーを作った頃には、な・お・わ・た・こ・みの二文字め(たとえば、「な」が「にしにはつげが」)の覚え方を知らなかった。暗記でもいつもそのときの気分で回していて、それぞれ何枚かというのも大して考えていなかった。道理で、私ひとりでは「札ぱずる」のようなアイディアは出てこなかったわけである。

それにしても、本当はもっとお絵かきをしたい。画像をいっぱい描きためたい。作りたいソフトも改修したいソフトもある。CGIも作りたい。本も読みたい。ビデオも残ってる。料理だってしたい。……そしていまは夜中の3時半。よくあることだが、やりたいことが多すぎるようだ。ただし、今日はもっともやりたかった画像公開ができたのでとても嬉しい。明日の朝気持ちよく寝られるように日記も書いておくことにしたし、後は、飲みかけのスパークリングフルーツワイン(ついにシリーズの全種類を飲破した!)を乾して眠るとしよう。


1999/04/22 新作

昨日も結果的にひたすら「札ぱずる」を作っていて何とか今日に間に合った。それなりに力作で、「札落とし」より気に入っている。盤石な試験ができていないのが気になるが……。

明日はようやく給料日である。今月1か月家計簿をつけたら、支出の多さに目が回りそうであった。明日、はじめてまとまった収入を記入できるのが楽しみだ。しかし記入するためには「ゆう子の家計簿」にそろそろ代金を支払わないとピンチである。試用期間ぎりぎりなのだ。急遽、払い込むことにした。


1999/04/21 放課後プログラマ

昨日はかるたの練習にも結果的に参加せず、かるたソフトを作っていた。むろん(?)夕食も相棒が製作。

作っているのは、相棒の発案によるソフトで、あなおわたこみの札構成を意識しながら札を覚えることができるものだ。うまくいけば今日の夜あたりには工房にあげられるかもしれないが、おかげで寝不足である。夢でも当然のように続きをみてちょっと疲れた。ま、いつも夢で会社の仕事の続きをやっているので、大して違わないのではあるが。


1999/04/20 シャアというサブキャラ

『逆襲のシャア』を観た。映画館で観て以来はじめてだ。当時はZも観ていなかったのでかなりわからなかったということをあらためて確認した。

シャアというのは私にとってちょっと不思議なキャラクターである。いちばん美味しい敵方のサブキャラとして登場し、ハンサムでかっこいいのに、なぜかあまりミーハーな感情を喚起しない。髪の色が薄いとか長くないとか外見的なことも少しはありそうだが、どうも性格や器量があまり好きではないらしいのだ。せっかちで短絡的で、感覚は鋭いけれど、それほど頭が良いようには思えないのである。私にとって彼は知能派ではなく体力系ということなのかもしれない。


1999/04/19 良い日曜

昨日はよい日曜だった。かるたソフトの制作も進んだし、頼まれていた仕事もできた。ひとつだけ心残りは、夕食が外食で、しかも散財したことである。相棒がジャンボもんじゃ焼を頼んでしまったのだ。ものすごく豪華で食べきれないほどの量が出てきた。二人して大満足ではあったが、ちょっとだけ財布が気がかり……。

今週は先週に比べれば会社は楽になりそうだが、土曜に借りた逆シャアとレインマンも観なくてはならないし、グインサーガの新刊も読みたいし、かるたソフトもリリースしたいしでやっぱり忙しそうである。


1999/04/18 キャロットケーキ

昨日はホワイトデーの約束履行ということで、相棒とキャロットケーキを焼いた。約束とは、私から言い出したもので、バレンタインデーの時点で決まっていた。すなわち「一緒にお菓子を作ってくれること」という約束である。これまでにも私がお菓子を作ることはあったが、お菓子を作るのに協力してもらった覚えがなかった私は、少々淋しかったのだった。そこで一計を案じたわけだ。

やっぱりお菓子を作るのは二人のほうが絶対に楽しい。成果物のキャロットケーキは、形は失敗したが、味は満足が行く出来映えだった。日記を書いたらお茶を入れておめざとすべし。

一昨日の夜はタケノコを茹でてタケノコご飯を作った。タケノコ……カズノコと並ぶ私の大好物である。去年・一昨年とスーパーにて横目で見送ってきたのだが、ふと気が向いて、二年ぶりに手を出すことになった。なぜ年単位で覚えているかというと、私にとって春のタケノコが秋のマツタケのごとき感慨を呼ぶからである。そう、「あはれ今年の秋も去ぬめり(ああ、今年の秋もマツタケご飯を食べられなかったなぁ)」というアノ感慨である。なので、今年の春はタケノコを食べたぞ! というなんとなく満足な気分だ。

それにしても、タケノコは皮付きで茹でると物の本にはあるのでそうするのだが、大きすぎて鍋に入らず、分割せざるを得ない。二つもコンロと鍋を使って苦労して(噴きこぼれてレンジがぬかまみれになりがちなのだ)茹でた後で、いざ皮を剥いてみると、いつも泣きたくなる。らっきょう状態なのである。特に穂先のほうは、剥けども剥けども皮で、ほんと、悲しい。皮といったってタケノコのミに近いところなら美味しいので大好きなので、食べられるあたりと食べないほうがいいあたりの区別が難しくて戸惑う。

そんな感じで、今週末は平日に比べればだいぶキッチンを使っている。いい感じだ。あいにく天気が悪く、吉野川に絵を描きにいくチャンスはなさそうだ。かるたソフトの制作に励もうと思う。


1999/04/16 平常営業への道

やばい!! 日記開始以来のぴんち!! である。

どうにも朝、起きられない。それというのもきっと残業月間だからだ。思うに、早起きというのは、その日一日がハードであることが分かり切っているときには、しにくい。ちょっとでも寝て体力温存しておこうとか思ってしまうからである。

なら、夜に書けばいいかというと、それも無理そうだ。夕食を食べたら最後、私はよその世界の住人である。いつも。

相棒曰く、「俺が代理日記でも書こうか……?」 なるほど、朝に書けなかったときには、そうしていただければ有り難いかもしれませんな。

なんにせよ、今日は花の金曜日。仕事も運が良ければ今日で少しは平常営業に近づくことになっている。それにしても、平常営業のときの気分を少し忘れてしまった。取り戻さなくては……。


1999/04/13 遊び心

週末の遊び心がまだ消えないらしく、月曜だというのにイニシャルDのアニメの2巻を借りて観た。書き忘れたが週末に1巻を借りて観たのである。1巻は2話までしかなく、いいところに行く直前で切れていて悔しい思いをした。2巻も2話だとするとちょうど悔しいところで切れるのではらはらしながらビデオを回したら、2巻は4話分入っていて、目当てのシーンを観ることができた。満足だ。……啓介、カワイイ……。

だがネブソクだ。やっぱり愚かなのであろうか。

今週もひたすら残業の予定である。4月はめいっぱい走ってGW以降はこういうへまをしないように楽に生きるべし、と思っている。昨日は、少し進み具合に光明が見えてきたので良かった。(逆にいえばだから遊び心がむらむらと……。)生活に余裕がないため、日記がちょっと滞りがちなのも気になる。今日は夜更かしは止めよう……。


1999/04/10 小学生教室

昨日たくさん残業して眠いというのに起きてかるたに行って小学生を教えた。徳島は生憎と嵐だった(櫻もだいぶ散ってしまった)が、8人くらい来た。比較的入念に準備していたので、スムーズに教えることができた。小学生たちが真剣に競技かるたをやっているのを見てやはり感動した。自分でいうのも何だけれど、徳島県協は非常にがんばっていると思う。

そしてカラオケに行った。最近病みつきになった椎名林檎を歌ったりして。んで、夫婦一致でとうとうCDまで買うことになった。これまでは、レンタルで借りたものをMDに入れて聞いていたのだが、歌詞がわからないのが不便だったのだ。なにしろ、聞き取れないのじゃもの。

そしてビデオをレンタルした。『ポネット』と『奇跡の人』。年代は激しく違うが一貫性はあると思う。どうも、カラオケでひさびさに遊びの情熱が盛り上がった私は、「なんかこう、特別に、遊ぶ。」という感覚を激しく欲していたらしい。店をうろついている間中、”なんかこう”という気持ちに突き動かされていたが、ビデオを2つ借りることにしたら急速に収まってきた。このあとミルクティー飲みながらさっき買ってきたマクベティを食べながらビデオを観ることになっている。家計簿もつけたし、仕事のことさえ考えなければ(ああ、考えてしまった)順調といえるだろう。


1999/04/09 私がサンクスを愛する理由

昨日も練習。晩御飯はサンクスに買いに行った。

相棒に「ローソンとサンクス、どっちにする?」と聞かれ、すかさず「もちろん...」

「サンクス。」

理由は単純、あそこにはほかにはないものがあるからである。何があるかって? 百円撰菓、ふがし(麩菓子)がある。ローソンはおろか、近所のスーパーにだってないのに、なぜかサンクスにはあるのである。

麩菓子……あの、表面の黒砂糖の甘さ、ぱりっとした感触、なかの麩の柔らかさ。しかし私が麩菓子を愛する一番の理由は、「あまり栄養がない」「ただ甘いだけ」というあたりかもしれない。(注:実際には、麩も黒砂糖も健康食品といえるが、まあ、イメージの問題である。)霞を食べるがごとき役に立たない感じがたまらなく好きだ。そう、麩菓子は麩菓子自体の味もさることながら、それを食するということに一層の価値があるのである。さらに、子供の頃は母に一日に食べていい本数を制限されていたことも、大人になって私がこよなく麩菓子を愛し続けている原因といえるかもしれない。子供の頃の「もっと食べたいなぁ...」という気持ちがいまも残っていて、麩菓子を食べると何かが満たされるのである。

そんなわけで、麩菓子を食べつつ日記を書いている金曜日の朝。今日も残業をしなければならない……。


1999/04/07 手一杯な日々

昨日はかるたの練習日だった。新人さんは来なかったのでいつものメンツ。たまにはということで相棒と私と連続でとった。最近、調子がいいので充実した練習ができて嬉しい。

昨夜も相棒に夕御飯を作ってもらった。なんと三日連続である。(初日は私も一皿だけ作ったが。)

私は夜に弱いので、残業の合間やかるたの後にご飯作るのはしんどい。かるたの後はともかく、残業の合間はまず無理だ。作って食べたら最後、絶対に動けないだろうし、知能労働などとんでもない。ほどよい疲労と満腹感が強烈な眠気を誘うに決まっている。

なので、相棒に作って貰えた最近はたいへん助かっている。

平日は残業とかるたで忙しい昨今、せめて週末は料理せねば!と期するところのある私なのであった。

ゲームをやる暇もない。チェーザレもジャムカもエルフィールも彼方へと消え去った。かるたソフトの制作も進ませようがない。今週末は小学生向けかるた教室なので、暇があればそちらの打ち合わせにも参加しなくてはならない。ほんと、いっぱいいっぱいである。せっかく早起きしたのだから今日あたり早く会社に行こうかなどとも思うが……さて、どうしようかな。


1999/04/06 風呂敷

残業している。が、どう考えてもスケジュール通りにいきそうもない。薄々わかっていたことではある。結局、風呂敷を広げたい欲求に今回は勝てなかった。

麻雀で、おりることと、仕事をスケジュールに合わせて抑えることは、ちょっと似ているかもしれない。初心者時代からおりてばかりでは手を作る練習にならないところなんかもちょっと似ている。(ついでに、楽しくなかったりするところも。)しかし、いつまでもおりられないとゲームには勝てない。麻雀はおりられるようになった。仕事もどうにかしなくてはな。と反省している残業の春。

先週末の桑名大会ではあっけなく負けた。敗因は出札とお手。取るべき札は相当きっちり取ったが、取るべきと認定した札があまりにも出なかった。それと、制御できない自陣お手が結構あった。好調なのはいいが、やはり事前に自陣の練習を1度しておけばよかった。実はもともと金曜にこれをするつもりだったのだが、ナゼか、録画してあった大河ドラマ2話分を観てそのあと相棒とバーチャファイター2に打ち興じてしまったのである。ああいう試合展開になったのは、練習しようと思い立ったらちゃんとやれという天のメッセージか……。

今日は練習の日なのであまり残業できない。まぁ、やれるだけやったら諦めて帰って来よう。行くと決めたからには、あがるか振り込むまで行くのみ。


1999/04/02 頭もカラダ

昨日は疲れていて仕事が進まなかった。肩が凝りすぎて頭に血が行かなかったんじゃなかろうかと思ったくらいである。しかも会社の後はひさびさにかるたの練習。今週末には桑名大会に出るため、疲れてはいたが、気合いを入れて練習した。かなり濃い練習ができて嬉しかった。この時期に桑名に必死に行く理由はただひとつ、今期のポイントである。現在、徳島県かるた協会としてのポイントは、次の会対抗で初の出場権を得るためには少し不足している。あと数点が欲しい。そのため、我々にとって今期のポイントがつく最後の大会である桑名に必死こいて行くことにしたのだ。そう上手くはいかないかもしれないが、ベストは尽くしたい。

きょうは残業のために体力を温存するために頑張って朝寝坊して日記を休もうと思ったのだが、結局書いてしまった。遅刻の危機である。相棒を起こさねば。


1999/04/01 春の記念日

いよいよ、きょう、まゆぼうと妹が帰る。お祭りは終了し、日常が戻ってくる。なんとなく新鮮な気持ちだ。きょうの定時後はひとまずかるたの練習、従って恐るべき掃除タイムをとらねばならぬ。散らかるべくして散らかった我が家の散らかり度はさしずめ120くらいであろうか。

15年前の4月1日のことを私は良く覚えている。それは、実家が埼玉県の川口市から志木市に引っ越した日だった。一握りの親しい友達と、大勢のさほど親しくない友達と、好きでなかった古い小学校から離れた。私は引っ越しがすごく嬉しかった。引っ越し先が好きだったわけではないが、新しい生活というものは無条件に嬉しかった。基本的に変化というものが好きなのだ。広くなった家、まだ家具の配置もろくに決まっていない家では、私にも自分の意志を主張する余地がたくさんあって、わくわくした。引っ越しを契機に、以前よりも大人として扱われるようになったのも誇らしかったものだ。

毎年、4月1日というと、引っ越し直後の空気や匂いを思い出す。

近所では、空き地や休んでいる畑に一斉に雑草が伸び出した。一面に同程度の背丈の草が揺れ、土と草の香りがする。会社から歩いて家まで帰るときには、日もまだだいぶ高く残っていて、何でもない草々がとても懐かしく美しく映る。緑が濃くならないうちに吉野川に絵を描きに行きたいのだが……チャンスはそう多くはなさそうである。画材も買ってあるのだし、なんとか実現したいものだ。


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