夏至まであと一ヶ月ほどになって日が長くなり、最低気温も20度近くになることが多くなりました。
週3回の早朝ジョギングもTシャツ1枚で走れるようになり、走った後の入浴・洗濯後に洗濯物を干すと、
早くから陽があたるようになり・・・否、ならないのです。
日の出る位置が冬至の頃と夏至の頃で南北にずれることに私がやっと気がついたのも、このジョギングのあとの洗濯干しの習慣がついてからです。
我が家のベランダの物干しは真南を向いているのですが、家の南西の角にあるため、日の出が2時間近く早くなっても
家のベランダに日の当たるようになる時間は(日の出が北寄りになって家の影になってしまうため)冬とあまり変わらないのです。
(もちろん気温は高いので、日が直接当たらなくても洗濯物は早く乾きますが)
このことを考える時に思い出すのは、宮崎駿監督のアニメ映画「天空の城ラピュタ」の台詞です。
マボロシといわれた天空に浮かぶラピュタという城への道しるべとして、
ラピュタ人の末裔のヒロイン・シータが所持する飛行石が呪文によってラピュタの位置を指し示すシーンがあるのですが
そのことをあとで一緒にラピュタを追うことになる海賊の船長のドーラに説明する台詞で日の出の位置の移動についてふれます。
ドーラ 「ほとんど真東だね。飛行石の光が射したのは?間違いないだろうね!」
シータ 「私のいた塔から日の出が見えました。今は最後の草刈りの季節だから日の出は真東よりちょっと南へ動いています。
光は日の出た丘の左端を射したから・・・」
ドーラ 「いい答えだ」
「天空の城ラピュタ」というアニメ作品自体は、勧善懲悪の冒険小説もので子供向けの物語といってよいと思いますが、
宮崎駿監督の作品には、こうした台詞が所々に散りばめられていて(勿論、絵も素晴らしいのですが)作品の質を高めていると思います。
(ただ見た目が可愛いだけのヒロイン像ではなく、知性的であることの魅力を感じさせてくれる)
他には「紅の豚」の台詞。
「親方、戦争と賞金稼ぎと、どう違うの?」
「そりゃ、戦争で稼ぐ奴は悪党さ。賞金稼ぎで稼げない奴は能無しだ。」
戦争の実体験のない私は、“戦争で稼ぐ奴”のリアリティがあまりありませんでしたが、このところきな臭くなってきた世の中に
戦争で稼ごうとしている空気とそうした人種の存在を感じて、この台詞をよく思い出します。