5月1日

「日本人の3人に一人が癌で亡くなっている」という癌治療の現状における報道番組を見ていたら、

日進月歩の抗がん剤治療の専門医が必要とされるが、育成するプロセスにおいて、外科系と内科系で別々に同じ内容の組織を作ろうとしているそうだ。

これは大東亜戦争時の陸軍と海軍の対立とまったく同じバカなことをやっている。

なぜ日本人のつくる組織は(閉鎖性と利権の保守性が強すぎ)、縦割りの弊害が克服できず、合理的に物事を解決に導けないのだろうか。

戦争当時、戦艦巨砲主義の時代は終わり、航空機が主力になろうとしていたが、空軍という今までになかった組織を作るという段階において、

やはり、陸軍と海軍が同じような組織を(戦争が長引いて経費もろくにない状態でも)別々に作ったりしていたそうだ。

(空軍だけでなく、新兵器開発の研究についても足並みが揃わなかったばかりか、作ること自体にも理解が得られず難色を示されたりしたそうだ)

こうしたバカバカしさを改善するようなことこそ、あの戦争を反省して教訓を得ることといえるのである。

あの戦争で犠牲になった数百万の尊い命を無駄にしないで未来に生かすべきだというなら、形ばかりの靖国参拝や愛国心より何倍も重要な筈である。

それにもかかわらず、今の政治家は「いつまで謝ればいいんだ」などど言っている。とてもあの戦争において、

なにが間違っていて、足りなかったことはいったい何だったのか、というような、建設的な取り組みへの姿勢と知性は微塵も感じられない。