4月30日

ニュースを見ると、あいかわらず憂鬱になることが多い毎日です。どうも形式化した組織社会の悪いところが目立つように思います。

 形ばかりになった組織型の社会の最大の欠点は、狭い組織の中のルールが(あたかも世間の)常識と考えるような人々を育てあげることでしょう。

民間企業においては、そうした勘違いがすぐさま企業実績に影響してくるので、幹部や社員がそういう意識を持っていることは

許されないと思いますが、公務員や半国営企業では、実績追求とは無関係な組織内のルールが枝葉を伸ばして拡大成長し、

倫理観の著しく欠如した製品やサービスが生まれる素地になるように思えます。

(こうした問題について、5号館のつぶやきで語られているように、ネットでの意見交換や情報の共有がひとつの突破口になるかもしれません)

大学を卒業後すぐ教師になると、学校内の事情しか見えない人が教壇に立つことが多いと批判されるように、

政治の世界しか知らない政治家、官僚の組織しか知らない官僚の蔓延した政府機関が、独断的に国政を決めていくような在り方もまた

限界なのではないでしょうか。狭い視野と自己中心的な発想による国策や発言に、目を覆いたくなるものが多すぎます。

外部の血が入ってこない生命に奇形が多いように、内輪の論理で自己完結している組織の行為は、

人間本来の在り方(文化的に異なる社会の一員同士であっても人間として普遍的に共通する倫理観)からどんどん離れていく一方に思えます。