(2006.01.24/2006.02.23upd)
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G200がG100に負けたのは偶然(カードのデキの問題)じゃないかも知れない。実はG200の方がG100よりもメモリ帯域幅が少し狭い。その替わり、G200は「128bit dual bus」という、擬似128ビットバスを採用している。G100は通常の64ビットバスなので、トータルパフォーマンスはG200の方が上。しかし、ベンチマークの内容によっては、こうした逆転現象が出ても不思議ではないだろう。書込/読込単一に限ればどちらも64ビットなのだし、メモリ転送レートはG100の方が1割程度高いのだから。 |
その後、Matrox G400とTNT2 VANTA LTを試す機会があった。G400の2D性能はG200とほぼ同レベルか、やや良い程度。やはり、G400の本領は3Dでしょう。また、VANTA LTの2D性能はRage XLと大差なし。ということは、必然的にRIVA 128に負けている。これは少なからず意外だった。DirecDrawの値も含めて、VANTA LTはRage XLと同クラスという感じ。
VGA | BUS | 32bit | 24bit | 8bit |
---|---|---|---|---|
Millenium G200 | AGP | 23 | 13 | 70 |
ATI Rage XL | PCI | 19 | 0 | 29 |
SiS305 | AGP | 12 | - | 17 |
Mystique 220 | PCI | 4 | 3 | 30 |
Productiva G100 | AGP | 4 | 3 | 29 |
nVidia RIVA 128 | PCI | 4 | - | 29 |
3DLabs Permedia 2 | PCI | 4 | - | 24 |
ATI RageUc | AGP | 4 | 3 | 19 |
Cirrus Logic 5465 | AGP | 3 | 3 | 29 |
S3 ViRGE/DX | PCI | - | 3 | 19 |
第二グループには、MGAの廉価版カードと往年の高速3Dカードが続く。MGAの廉価カードは、主力カードから3D機能を取り去ったものと考えてよいから、妥当なところ。ただ、それとRIVA 128やPermedia 2が同レベルと言うのはちょっと腑に落ちない。本当の3Dベンチマークではどっちが上なんだろう? 最下位グループの3枚は納得。時代を考えれば当然でしょう。
ということで、この中で一枚選ぶとすれば、やっぱりMillenium G200。2Dの速度、安定性、発色や画質のクオリティなどには定評がある上、3Dも悪くはない。でもなあ…G400か、せめてRIVA TNT2を買ってやろうか? 大した値段じゃないし…
チップ | 発売時期 | 概要 |
---|---|---|
S3 ViRGE/DX | 1997前半 | Trio64に3D機能を追加したのが初代ViRGEで、ViRGEの3D性能を強化したのがViRGE/DX。ただし、廉価チップのため3D性能は当時としても高くはない。OS/2では2Dですら激遅で実用は難しい。 |
★nVidia RIVA 128 | 1997後半 | おそらく、初めて3D性能をアピールして大ヒットしたチップだろう。2D/3Dとも高速で、現在でもそこそこ使える。チップにヒートシンクが付いているのが印象的だった。 |
★3DLabs PERMEDIA 2 | 1997後半 | RIVA 128対抗の高速3Dチップ。ただし、DirectXよりもOpenGL向きらしい。これもハイエンドのチップだったようで、2D性能も手を抜いていない。RIVA 128と同じく、現在でもそこそこ使える。 |
ATI 3D RageUc | (1988?) | 基本的に「Mach64+3D+α」みたいなチップのようだ。多くのメーカー製PCでオンボードVGAとして採用された。性能よりもコスト重視。AGP版は1988年初頭に出ているが、PCI版は詳細不明。 |
★nVidia RIVA TNT2 | 1998 | 128bitバスの高速カード、と言っても、性能的にはRIVA 128の1.5倍、G200と同程度、G400の半分くらいかな? Direct X 6.0世代。MTV1000不可。 |
★Matrox Millenium G200 | 1998/07 | Millenium(U)に続くMatroxの主力チップ。安定性や画質には定評がある。2D性能は非常に高い。3D性能は2Dに比べるとぱっとしないが、私が持っているカードの中ではマシな部類。MTV1000可。 |
Matrox Productiva G100 | 1998/07 | G200の廉価版で、3D機能を削ったもののようだ。2D性能はG200に匹敵するが、3D性能はぐっと落ちる。個人的にはこれで十分だが。G200は擬似128ビットだがG100は64ビット。 |
ATI Rage XL | 1999前半 | 一世代前のRage Pro Turoboをベースにしたコスト重視のチップ。安い割にそこそこの性能というのがウリで、サーバなどでもよく使われた。3D性能は低いが、RageUcなどよりはずっと良いらしい。 |
nVidia TNT2 VANTA LT | 2000/07 | RIVA TNT2の廉価版で、メモリバス幅が本家TNT2の半分の64ビットになっている。無印VANTAや同じく64ビット版のTNT2 M64よりも性能的にはさらに劣るらしい。オンボード用の廉価チップのようだ。 |
SiS305 | 2000/07 | SiS300のローコスト版で、メモリバス幅を半分にしたものらしい。2D性能は悲惨なレベルだが(Mystique以下)、3D性能はVANTA程度はあるのでは? 一応Direct X 7.0対応…カナ? DVD&MTV可 詳細設定可 |