(2009.06.30/2010.12.23)

kurohime III (黒姫三世) PentiumM 静音マルチOSマシン

AOpen i855GMEm-LFS/PentiumM(旧Socket479)ベースの静音マルチOSマシン。OS/2やWinMeのような古いOSが使用でき、しかもWin7も一応フルスペックで動作し(AGPでAero可)、おまけに極めて静音性が高い。同じソケ479系でもi915ベースだと旧OSが使用できないし、チップファンが必要だし、GeodeNX系ではやはりパフォーマンス的に厳しい。その点、このi855は旧OSへの対応も切り捨てていないし(AGPが使える)、速度も1.5GHzでありながらGeodeNX 1500の倍くらいは出ている。Atom330と同程度で、Win7も十分実用レベル。Aeroをオンにすると厳しいが、現状ではベストの構成。パフォーマンス、互換性、静音性の三大条件を満たす、貴重な端境期マザー。

SPEC
M/B AOpen i855GMEm-LFS (Socket479, Dothan/Banias)
CPU Pentium M 715 (1.5GHz, Dothan 90nm)
CHIPSET Intel 855GME + ICH4-M
BIOS Phoenix
RAM 1GB(DDR400 512MB x 2)(2 slots; サポートはPC2700/DDR333まで)
HDD
Rack
@Windows 7/Windows Me (FUJITSU MHT2080AT 80GB in QuietDrive 2.5)
Aシリコン化 Windows Me (CF pqi 8GB + SiliconPower 8GB:喜多見)
※PrimaryもSecondaryもリムーバブルラック
DVDLITE-ON iHAP322-27 (IDE/DVD-RAMx22) (Sec-Slv)
FDD 3.5" 1.44MB (ALPS)
VGA nVidia GeForce FX5500 256MB (AGP 4x; カードは2x/4x/8x)
LAN Dual Marvell Gigabit PCI LAN (2 ports) ※Yukon 88E8001らしい
AUD Realtek AC'97 CODEC
TV Canopus MTV1000(PCI)
I・O DATA GV-MC/TZ(USB)※GV-MVP/TZ用ドライバを使用
MCR Pegasus(CF/SM/SD/MS) ※xD不可
misc USB 2.0(x6), IEEE1394, S-ATA(x2)

●静音化

常時回転しているファンは電源ファンのみ。CPUファンはBIOSレベルで速度コントロールが可能。現在55℃に設定しているが、梅雨時期の気温だと回ったり止まったりといったところ。なお、ファンは8cm静音タイプなので、回転しても騒音はあまり気にならない。HDDも静音ケースに入れてあるので、ほぼ無音。一番気になるのが電源ファンだが、それも僅かなもので、システム全体としては静音性が非常に高いと言える。⇒気温が上がってきたら、回転数も上昇したようで、電源ファンの音はかなり気になるレベルになった。

●シリコンディスク化

現状では、IDE/CFアダプタを噛ませて8GBのCF2枚でWindows Meシステムを構築している。Windows 7はこの容量では無理。OS/2はシリコン化が困難(無理ではないが…いろいろ面倒臭い)。結局、メインは2.5" IDE HDDを使っている。近い将来、全面的にシリコン化する予定。その場合、IDEシステムのままでシリコン化するか、SATAに乗り換えるかは微妙なところ。Windows MeやOS/2がSATAで全く問題なく動作するなら、コスト的にもその方がよい。何等かの支障が出るようなら、IDE/SATAアダプタを噛ませて、SATA SSDをIDE化して使う(IDE SSDよりは安く済む?将来的なツブシも効く)。

●温度モニタとファンコン (2010.06.15)

●メモリカードリーダー (2010.12.23)

当初はMITSUMIの3.5"ベイ用カードリーダーを使用していたが、動作が不安定なのでPegasusという5"ベイ用リーダーに換装。4つのUSBポートに接続し、うち3つはそのままUSBポートとして利用。残り一つをカードリーダー(4スロット/5ドライブ/分離可能)に使用している。前面にUSBポートが三つ出せ、少なくともそのうち一つではUSB HDDへの給電も可能。従来に比べると安定性も使い勝手も格段に向上した(…と思う)。

UBS1コネクタ USBポート(1) + USBポート(2)
UBS2コネクタ USBポート(3) + カードリーダー(4スロット/5ドライブ)

ただし、I855GMEm-LFSにはオンボードのUSBコネクタが1セット(2ポート)しかない。残り2ポートは背面コネクタから取る必要があるが、そのためのケーブルもPegasusに同梱されていた。なお、PegasusはIEE1394やS/P DIF、アナログ・オーディオなどの端子も備えているが、このマシンではUSB系の端子しか使用していない。

●Windows Meのトラブル (2010.12.30)

CPUをPentiumMに換装したら、Windows Meが正常起動しなくなった。ブルー画面の頻発で使用に堪えない。スタンバイモードもまったく使い物にならなくなった。その後、設定を弄り回していたら何とか復旧した。一応、考えられる原因は、(1)クロックが速すぎて、Windows Meのシステムがついていけない。実際、BIOSでクロックを下げてから、チップセットのドライバなどを再インストールしたら、正常にデバイスを認識しはじめた。(2) nVidiaのビデオユーティリティが悪さをしていた。これはたぶん、スタンバイの障害になっていたのではないかと思う。

CPU換装直後のスタンバイ機能は、(a) 休止状態設定はダイアログにも表示されない(msconfigで確認すると使用可能になっている)、(b) スタンバイ操作自体は可能だが復帰ができない、(c) S1のみのモードにしても状況はまったく改善しない−−というものだった。しかし、nVidiaのビデオユーティリティの常駐を外したら、S3モードでのスタンバイ/復帰が可能になった。尤も、かなりいろいろ弄り回していたので、原因がこのユーティリティかどうかは確定できない。ただし、最も怪しい容疑者であることは確か。なお、休止モードは相変わらず使用不能。

●Windows Meのトラブルとビデオドライバ (2011.05.11)

上記にもあるように、このマシンでWindows Meを使っていると、スタンバイからの復帰が不可能になったり、ハングアップが頻発したり、ブートが不可能になったりすることが度々ある。で、その原因はnVidiaのビデオドライバにおまけてくっついてくるサポートユーティリティらしい。なので、こうした状況になったら、とりあえずセーフモード[F8]で起動して、ビデオドライバをVGAに変更すればよい。それで正常起動させたあと、再度GeForce FX5500のドライバをインストールする。

ただ、これだと単に元に戻しただけなので、早晩同じ症状に陥る。尤も、原因はドライバ自体ではなく、補助ユーティリティの方のようなので、まずはタスクトレイに入っているnVidiaのユーティリティをExitする。そして、msconfigを起動して[スタートアップ]からNv*.exeとnwiz.exeを外して、再起動を掛ける。これでかなり改善されるはず。


HISTORY

2009.06.27/GeodeNXシステムからi855GMEm-LFS+CelronM 360システムに移行。パフォーマンスが大幅に向上。Win7のテストマシンとして使用。

2010.12.23/CPUをCeleronM 360(1.4GHz)からPentiumM 715(1.5GHz)に換装。クロックよりもSpeedStepの方に意味がある。Crystal CUPIDを使うと、動的変更がかなり自由にでき、静音化効果が大きい。メモリカードリーダーもMITSUMIからPegasusに変更。MITSUMIのリーダーが不安定だったためだが、原因がリーダー側かマザー側かははっきりしない。

2010.12.29/Windows Meシステム復旧。原因はクロックとnVidiaのユーティリティ?

2010.12.31/Windows Meの起動障害再発、原因はビデオドライバ?

2011.01.06/メモリカードリーダー不調、しかもSDスロットのみ。接触不良?

●2011.06.05/またもWinMeが起動しなくなった(ブルースクリーン一般保護エラー)。 先日、壊れたスマメを無理矢理読まそうとして、ハングしてから調子がおかしい。 てんで、セーフモードで起動して、不明なUSBデバイスを削除。 が、効果はナシと…。 次はUSB関連の(?)付きデバイスを全部削除。これがまた、えらいこと沢山ある。 でも、効果なし…。

では、ここでディスプレイドライバの方を疑いますか…。 セーフモードで起動してデバマネでFX5500を削除。 案の定、これで起動に成功。 起動時に自動的にFX5500のドライバを読み込み直して再起動。 問題なく起動した。 ……しかし、何故だ? ディスプレイ周りはいじってなかったのに、 またもnVidiaが犯人かよ?

で、まあ、正常に起動できるようになったんだが、 やっぱり勝手にサービスを登録している、と… でもって、先回殺した分も重複で登録されている。 これ、続けられたら、無限に増えていく。 てんで、レジストリからnVidia項目を削除しましょう。 システムが死ぬかも知れないけど、まあ、いいや…。 で、再起動掛けたら、一応正常に使えるようになった。

でも、msconfigをチェックすると、レジストリから削除したはずの nVidiaのサービスがまだ残っているんだよね(無効にはしてあるが)。 あっと、Local_UserとLocal_Machineの両方にnVidia項目があるんだ。 Local_Machineの方のnVidia項目も削除。 あ〜、でも、まだmsconfigのサービスに項目が残っているなぁ… まあ、いいか、とりあえず実害はないし。

2011.06.29/またも同じ症状。今度は変なデジカメをUSB接続したら発症。確かに、デジカメ側にも問題はありそうだが、USBにトラブルが発生すると、ビデオ周りがおかしくなるというのは、何とも腑に落ちない……リソースがらみかなぁ?

●2011.08.30/またも同じ症状。今度はUSBメモリで発症。

USB機能せず → スリープからの復帰不可能 → ブルースクリーンでブート不能

一応、Safe Modeで起動して、GF5500のドライバを削除すれば復活するが…。こりゃ、USBとGF5500がリソースを食い合っているんじゃないか? な〜んか、この二つの食い合わせでトラブルが発生するような気がする。

●2013.07.26/DVDドライブ換装

DVDドライブをDVD-RAM対応のLITE-ON iHAP322-27に換装(sirohimeと交換)。
このマシンでは動画を扱うことが多いため。

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