†PCうそつき講座†

kurochan【Athlon 3000G】

作成開始日 2020.05.15
最終更新日 2020.08.01

嫁さんのサブ機。軽い処理専用で、省エネ・静音がコンセプト。愛称は「くろちゃん」。 元々はCFD販売の「らくらく組立キット2」をsharkoonの黒ケースに組んだもの。 嫁さんがnekokun IV(Ryzen 7 3700X)のアセンブルに味をしめて、 今度は自分だけで自作したくなってソフマップで衝動買いして来た。 で、アセンブルしてWin10が動くところまでは出来たのだが、 APUのA10-7850K(95w)が大喰らいで、ファンが爆音になるので放置されていた(u_u;) でも、検証用のAthlon 3000G(35w)が浮いているんだから、 こっちでシステムを組めば静音化できるんじゃね? と言うことで換装と静音化を試みた−−ま、結局、私がやることになるのだが。

SPEC
CASE Sharkoon SHA-S1000-V(黒)/ mATX
MB ASRock B450M Pro4 / mATX
CPU Athlon 3000G / 4core@3.5GHz / Socket AM4 (pm=5000台?(*))
RAM 8GB:DDR4-2666 4GB x 2 / 4-slots
SSD ???GB:Intel ????
HDD 500GB:SATA 3.5" 500GB WD Blue WD5000AAKX
DVD SATA LG GH24NSB0+S
PWR InWin IP-S450CQ2-0

(*)Passmark値は2020年3月ころに大幅に改訂され、過去データとの比較が困難になった。当初は新旧のデータが混在して、低性能CPUの方が高スコアという状態も発生、指標としての信頼性をほぼ失った。現在では新しいスコアに統一されつつあるようだが、ここでは旧データ推定値を使用している。

当初はRyzen 7 3700XのリテールクーラーであるWraith Prismを分解して ヒートシンク部分のみを使用した。 TDP=35wならば、あるいはファンレス運用も可能かと思ったが、 流石にBIOS画面で60℃超えはちょっと不安;高負荷時には80℃近くなるかも… ヒートシンクに静音ファンが取り付けられれば問題ないのだが、それも難しそう。

で、位置的に丁度良いからと、背面のケースファンを排気から吸気に変更して、 このエアフローをCPUクーラーに当てることにした。 これで、CPU温度を60℃以下に抑えることに成功(室温28℃)。 なお、このケースファンはCPUファンのコネクタに接続した。 が、それでも騒音はけっこうする。最大の原因は電源ファンだった。

●静音化

で、結局、下記のようなシステムに落ち着いた。

電源ファン:be quiet!(12cm×25mm)に換装
CPUファン:Wraith Prism 約300rpm
ケースファン:ケース付属ファン(背面・排気)約500rmp

これでBIOS表示時のCPU温度は47℃程度で安定(室温30℃)、騒音も殆どしない。 耳を澄ませば判る程度。足元に設置すればほぼ無音だろう。 ちなみに、BIOS画面表示時で消費電力は44w。Win10のアイドル時は34wくらい。

最大の騒音源は電源ファンだった

これをbe queit!の静音ファンに換装することで大幅な静音化が実現した。 ただし、冷却能力はそれ相応に低下するはずなので、寿命への影響は微妙。 なお、例によってコネクタは細工が必要。 通常の3pinは[マイナス/プラス/センサー]だが、 この電源ファンは2pinで[プラス/マイナス]。 コネクタを差し込む事はできても、プラス/マイナスの並びが逆なので回転しない(逆回転するわけではない)。 コネクタは裏表逆に差す事はできないので、ピンを差し替えるしかない(ツメを壊せば別だが)。

CPUファンはWraith Prismを再組立してBIOS(UEFI)で静音設定にした

[customize]に[silent]よりも更に低速のモードを登録した。 ポイントは最低の回転数で、通常は[silent]でも20%に設定されているが、 これを40℃までは10%、50℃で20%とした。 ところが、10%設定だと流石に回転しないので、40℃超えるまでは実質ファンレス。 40℃を超えた辺りから少しずつ回転し始めて、47℃/300rpmで安定(BIOS表示時)。 20%で500rpm程度なので、回転数から言えば12〜13%程度。

Wraith Prismは騒いファンだが、流石に300rpmならば非常に静か。 それで47℃に収まるのだから、確かに優秀。 ただ、BIOSでチェックをすると、最低回転数は23%だそうなので、 この設定は少し危ないかもしれない。ま、どの途50℃超えれば回り出すが。

背面ファンは素直に排気に戻した

こちらも500rpm程度だと騒音はほとんど気にならない。 また、背面ファンのおかげで、CPU温度も1〜2℃低くなるカンジ。

ちなみに、このマシンのためにAM4用ファンレスクーラーも入手したのだが、 流石に他人が使うマシンでファンレスは恐いので、今回のような構成にした。 300rpmでもエアフローがあれば、35w CPUは十分に冷えることが判った。 無理なファンレス化よりもこちらの方が現実的。

●ATX 24pin電源ケーブルの延長

このケースは電源下配置タイプで、 24pinのメイン電源ケーブルがギリギリの長さしかない。 本当にギリギリでコネクタが壊れそうなレベル。 流石に取り回しに不便なので、延長ケーブルを入手。 オークションで1本500円×2本+送料198円;実質1本600円。 ちなみに、CPU補助電源ケーブルはもっと酷くて、延長ケーブルがないと全く届かない。 これって、ケースの設計ミスじゃね?−−ケースに延長ケーブルを同梱すべきだろう。

現在は電源下配置タイプのケースが主流のようだが、個人的には気に入っていない。 電源を下部に配置すること自体は良い発想だと思うが、 従来と異なる配置になる以上、それ相応の配慮が必要だと思うのだが。 また、このケースは変なところにストレージが沢山設置できるようになっているが、 これもありがたいよりも欝陶しい。 つか、もっと小さいケースを買えよ!コタツの上で作業できんだろう!→嫁

●今回の改造に掛った費用

◎流用したパーツは;

MB+CPUは検証用を流用(検証用がなくなってしまったが…)
ストレージ(SSD+HDD+DVD)と電源は旧システムから流用
CPUファンはRyzen7 3700Xリテールファン(Wraith Prism)の流用

◎今回新たに購入したのは;

RAM DDR4-2666 4GB x 2 ¥3000
12cm静音ファン    ¥1580 be quiet Pure Wings2
ATX 24pin電源延長ケーブル ¥600 20cm

ざっくり5000円ほどの改造だった。

◎結局使わなかったが;

ARCTIC Alpine AM4 Passive ¥2190 TDP=47wまでのCPUに対応

まあ、そのうち使う機会もあるだろうから、大事にストックしておこう。AM4限定と言うのがちと苦しいが…


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