†PCうそつき講座†

メンブレン・キーボードの話 −ごく私的なメモ−

作成開始日 2022.02.03
最終更新日 2022.06.18

SANWA SKB-KG3BKN(幅307mm/併用PageUp/Dw)【GOOD】

メンブレンとしては異例の3.8mmストローク、押下圧は50mg。多分、このサイズのメンブレン・キーボードとしては、唯一長文入力が可能な機種。無論、打鍵感はメカニカル式にもHHKB L2に及ばないが許容範囲内。若干安っぽいが、軽くてストロークが深いので、取りこぼしがなく疲れ難い。PageUp/DwがFnキー併用なのが残念なところだが(しかもFnキーが左にあるので、片手で併用操作ができない)、それ以外は概ね満足。PS/2にも対応しているのが地味に嬉しい;実用性は非常に高いモデル。メカニカル機が使用出来ない状況であれば、これで決まり。

なお、KG3BKシリーズにはKG3BK(初代)、KG3BKN(本機)、KG3BKN2(現行機)の3種類あるが、外観もスペックもそっくり。実質的に同じもの?違いが発見できなかった。尤も、部品の品質まで同じかどうかは不明。

以前、初代KG3BKを所有していたが、シリコンゴムのブリードで接触不良が頻発した挙げ句、全く反応しなくなって御臨終。確かに保管環境(実家の私の部屋)が劣悪で、真夏には40℃を超えるような状態に放置されていたのだが…KG3BKN/KG3BKN2では、こうした点が改善されていることを期待したい。まあ、ネット情報を見ても、KB3BKシリーズでブリード頻発、なんてハナシはあまり聞かないが…たまたまハズレを引いた可能性も。

AJazz 308i(幅320mm/独立PageUp/Dw)(2022.04.13)

以前からかなり気になっていた機種。何とか打鍵感だけでも確認できないかと、同系統機種(例えばDigio MK-03W)の店頭展示がないか、探してみたりしたのだが、なかなか見つからなかった。たまたまオークションで1000円+送料で出ていたので、打鍵感確認のために入手。ハナから実用目的ではないのは、Bluetooth接続のみだから。Debian 8ベースの私のメインシステムでは、ほぼ絶望的な仕様(ペアリングまでは漕ぎ着けたが、接続でハネられる)。それでも確認したかった。

で、その打鍵感だが、まずまず良好。スペック表ではストローク2.6mmという事だったが、実測では3.5〜4mm程度あった。キートップが高いこともあり、押下感は良好。少しカサつく感触で、押し始めがやや硬いが、メンブレンとしてはまずまず。SKB-KG3BKNほどではないにしろ、まあ、それに準ずる打鍵感。長文入力をした訳ではないので、あくまでも第一印象だが。独立PageUp/Downもポイントが高い。次は、FELiCONブランドのBT/WL両接続モデルを探そう。

【追記】残念ながら308iにBT/WL両対応モデルはなさそうだ。確かに、AmazonのFELiCON 308iの説明を見ると、「接続技術」が「Bluetooth」のみのモデルと、「Bluetooth, 2.4GHzワイヤレス」のモデルがある。なので、後者はBT/WL両対応モデルだと思ったのだが、どこを見てもUSBアダプタが付属していると言う記述がない。で、ふと思ったのだが、これは単に「Bluetoothが2.4GHz帯を使用している」と言う事を意味しているだけで、日本で一般に言われている「2.4GHzワイヤレス接続」のことではないと判断した。ちなみに、同系統のキーボードとしては、PerixxのPERIDUO-713が2.4GHzワイヤレス接続を明記している。(2022.05.19)

Digio ワイヤレスコンボ MK-03W(白モデル)(幅346mm/独立PageUp/Dw)(2022.06.16)

上記の308iの「2.4GHzワイヤレス接続版」と呼ぶべきもの。ただし、キー配列が日本語配列で、しかも、これが少々問題。恐らく、中身はPeriduo-713JPと同じものと思われる。実家用にヨドバシで3480円で購入。以下、気付いた点を列挙すると; と言うことで、問題点はけっこう多い。が、打鍵感の良さとWL接続の便利さが、デメリットを上回る。実家で一時使用をするだけなら、十分すぎるレベル。

Periduo-713JPとの相違点は、左右の無駄スペースの有無、キーの配色、マウスのサイズ。キー配色は、本機のようにシンプルな方が好ましいと思っていたが、やはり、Esc、BackSpaceなどの重要機能キーには、色なり形なりでアクセントを付けないと不便。その点ではPeriduoの方が若干マシかとも思う。重要キー自体ではなく、他のキーも含めた配色パターンを記憶すれば、当該キーを見つけるのが簡単になる(Escはピンクの左上とか、BackSpaceは薄紫三角形の左の頂点、と言ったように、ポイントになるキーなりパターンなりがあれば、そこを起点に瞬時に探せる)。なお、Periduoのマウスは丸っこくて大きくて、あまり実用的ではないらしい。

Logicool ワイヤレスコンボ MK245 NANO(幅288mm/併用PageUp/Dw)

2020年11月、ヨドバシで¥2530で購入。マウスセット、ワイヤレス、おまけに19mmピッチなのに幅300mm以下、それでこの値段…と言うことで飛び付いた。一応、キーのスペックも事前確認した。メンブレンでストロークが2.5mm、押下圧57g。これなら長文入力も可能なんじゃないか?と思ったのだが…実際の打鍵感はノートPCの域を出ないか。ただ、タッチは比較的軽く、指への負担は他の薄型キーボードよりは若干マシな印象はある。値段とサイズを勘案すると、これ以上は文句を言えないな。なお、2022年2月現在、ヨドバシでは¥2180まで下がっている。廃番も近い?

【追記】実家で使用してみた。ともかく、小さくて軽くて、マウスセットというのが便利であった。問題は打鍵感。それまで使用していたミニキーボードの悲惨なキータッチに比べれば遥かに上だったが、さりとて本格的な長文入力に耐られるかと言うと、それはちょっと…。軽さは問題ないが、やはり、ストロークの浅さと、キートップの低さが致命傷。また、キー配置も若干難ありで、[Enter]押したつもりが[]]だったという事がけっこうあった。ただ、居間などでちょこっと使うのには便利だな〜という感じで、結局自宅に回収して、居間で使うことにした。(2022.06.18)

Elecom TKF-FDM091S(幅302mm/併用PageUp/Dw)【BAD】

2.4GHzワイヤレス接続で、PC切替器にも対応していた;この点は高く評価する。しかし、打鍵感が壊滅的な酷さ;メンブレンでストローク2.6mmというので、そこそこ実用レベルではないかと期待していたのだが、何だかぽくぽくした打鍵感。押し始めにかなり大きな力が必要で、力を入れると「ぽくん」という感じで押し下がる。半球形に盛り上がったフィルムスイッチによく似た感触。キーの取りこぼし頻発。これが「静音性」(本機の最大のセールスポイント)の代償だとしたら、余りに愚かすぎる。

その後、居間用PCのキーボードとして使用している。検索単語の入力、ファイル名の変更、コマンドライン操作、簡単なメモ書き程度にしか使用しないので、これでも何とか間に合う。しかし、キーの取りこぼしが頻発していて、とてもじゃないが長文入力は無理。ブラウザ使用時のCtrl+Wが拾えないもんなぁ… ただ、ときどき、非常にスムーズに入力できることがある;指の角度?

SANWA SKB-SL03U(幅300mm/独立PageUp/Dw)

これはメンブレンではなくパンタグラフ式。ただし;
@ストロークが3.0mmもあることと、
A独立PageUp/Dwキーがある
のが特長。キー配列的には悪くない。問題はやはり打鍵感で、ノートPC同様、最初に固い壁があるような感じ。必然的に強い打鍵が必要で、使っていると指がとても疲れる。キートップが低いのも極めて使い難い。ストローク3mmの有り難さを感じない。それでも、パンタグラフとしてはマシな部類で、キー配列の良さもあって、一時的な使用や実験用には悪くないかな、と…

OWLTECH OWL-KB89USC (幅285mm/併用PageUp/Dw)(2022.04.04)

実験用サブキーボードとして入手。19mmピッチで300mm以下というコンパクトさが良いのだが、残念ながら打鍵感がよろしくない。メンブンレンだが、押し始めが固くて、ストロークが浅く、キートップが低い(薄型)ので、指が非常に疲れる。押下時には若干カサカサ感もある。まあ、オウルらしいと言うか(過去にも2度ほどオウルの地雷キーボードに当たっている)、危惧していた通りのレベルと言う感じ。ネットの評判ではなく、自分の経験を信じるべきだった…(u_u;)

教訓:「薄型」と「静音」は必ず打鍵感にしわ寄せが来るから、手を出すべきではない。

ともかく、キーが固くて取りこぼし頻発なのがたまらんな。その点ではクソミソに言ったTKF-FDM091Sと良い勝負。もちろんメインでは使用できない。サブ使用前提だったが、SKB-KG3BKNをもう1台入手する方が遥かに実用的だった。ま、それは結果論であるが。

なお、本機は剛性感と重量感があるのがウリの1つになってはいるが、デスクの上で使っていると全体が滑る感じがする。スタンドを立てるとそれが顕著。裏にゴムが貼ってないのは、けっこう地味に不便かなとも思う。今更だが…


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