†PCうそつき講座†
作成開始日 2020.08.01
最終更新日 2024.01.14
【重要事項】
2010年4月発売のEPSONのオフィス用小型デスクトップPC。筐体はAT900系よりも一回り小さい。Core2 Duo世代(LGA775)で、Win7を標準搭載OSとしていた。本機はCore2 Duo E7500モデルだが、Celeron 430モデルもあった。2020年7月、オークションにて1円即決(コミコミ¥1112)。「いらないので持って行って下さい」状態——だが充分使える。
実は、このAY301、発売時期がはっきりしない。 2009年12月に「AY301-V」なる機種の発売がリリースされているが、 これはWinXPモデルのみ(Win7のダウングレード版という扱いらしい)。 Win7のリリースとの兼合いで、Win7搭載モデルが2010年4月になったカンジ。 無論、Win7モデルがメインなので、2010年4月をAY301の発売日とみなした。
おそらく、AYシリーズ初号機はAY300(2009/08)で、ハードウェア構成はAY301と同じくG41+ICH7のCore2 Duo機。したがって、AY301もハードウェアの時代目安としては、2009年夏モデル相当と思われる。
ハードウェア仕様(入手時点) | |
---|---|
CPU | Core2 Duo E7500 /2.93GHz/65w/Wolfdale/LAG775/pm=1900(2020年3月以前の旧スコア) |
C/S | G41 Express + ICH7 |
RAM | 2GB DDR2-800 / RBU256X64D2U800C5E(ロープロ仕様) ※1-slot |
HDD | 160GB (SATA300/7200rpm) 8000h/9000c ※Windows 7 Pro (32bit) インストール済み |
DVD | super multi drvie |
VGA | DVI-I (w/D-sub adapter) |
LAN | 1000/100/10 (ATHEROS AR8121) |
PS2 | 2 (keyboard/mouse) |
PCI | 1 (PCI2.2/low-profile) |
size | W103×D339×H289mm |
noise | 25dB |
【追記】DDR2メモリ(非EEC)の実質上限は2GB。従って、メモリスロットが1本しかない本機の上限も2GB。正確には4GBのメモリも存在するらしいが、入手はかなり困難かつ割高。また、4GBのメモリを認識するかどうかも未知数。本機を使用する以上は、2GB上限は受け入れざるえない。そうなると、VirtualBox等の使用にはかなりの制限が出てくる。
また、私が入手した機体に使用されていたメモリモジュールは超ロープロ仕様で、高さが一般的なDIMMの半分程度しかない。メモリスロットの上部にあるDVDドライブに干渉しないようにという配慮だろうが、そこまで必要だったかどうかは、ちょっと判らない。ぱっと見では、標準サイズでも問題ないような気がするのだが…ともあれ、特殊仕様のパーツはコスト面でデメリットになっただろう。
また、AT900系では2本あるPCIスロットが1本(ロープロ)に減っている。 尤も、後継機種ではPCIスロットが全くなくなったので、1本でもあるのは感心。 これが、OS/2を動かす際には極めて重要な要件となった。 ただ、一般ユーザーにはどの程度有益かな?とも思う。PCIeではなく、PCIなので…
もう一つ盲点なのが、ビデオ出力がDVI-Iのみで、VGA(D-sub)出力ポートがない点。DVI→VGA変換アダプタが標準添付されているが、これを使うと、背面のスペースがけっこう余分に必要になる。オフィスでの設置を考えると、地味にデメリットになる。そのためか、後継機種では、DVIとVGAの両方のポートを備えるようになっている。
ま、それはそれでいいんだが、問題は、その温度と回転数の相関を全く変更できないという点。BIOSにファンや温度に関連する項目が一切ない上、SpeedFanなどのコントロールソフトでも制御不可能。コントローラーに信号が送られているのは間違いないようなのだが、それでも言うことを聞いてくれない。個人的には、ちょっと困った仕様である。ちなみに、AT991EではBIOSやSpeedFanで回転数を制御できる。
なお、入手時点でファンに埃が大量にたまっていた。即分解、簡単に掃除をしたが、まともに使うなら本格清掃が必要だろう。LGA775のクーラーの取り外し・取り付けはけっこうコツがいる。ファンは4pin(PWM)であることを確認。
以上でブートは可能になるが、PS/2マウスがまともに動かない。PS/2ポートの故障すら疑われるレベルで、目茶苦茶な動きをする。が、類似症状を他機種でも経験したことがあるので、故障ではなく相性なんだと思う。
マウスをPS/2からUSB接続に変更すれば、一応動作は安定するのだが、デフォルトではマウスとキボードは同時にUSB化が必須(BIOSレベルでUSBをPS/2互換に変換する機能がある場合は別)。smouseドライバ v1.2をインストールすれば、PS/2キーボとUSBマウスの共存が可能になる(smouse v1.1は不可)。ただし、キーボードが勝手にShiftモードになるなど、動作は非常に不安定。その後、この症状はどんどん悪化している。最早、継続的で安定的なキーボード操作は不可能;実用にならん(u_u;)
さらに、ディスクアクセスに不正なウエイトが掛かる。これは原因不明だが、経験的にUSBが悪さをしている可能性が高い。そもそも、EHCIを組み込むとブートしなくなるシステムと言うのが根本的におかしいワケで、ハードウェア的な問題を抱えているのは確実。表面には出てこないが、深い部分でリソース競合のようなことが起きている印象。少なくともG41+ICH7は避けるべきではないかと…
問題がUSB/PS2周りなので、特にICH7が怪しいと言うことになりそうだが、(恐らく)同じICH7を搭載しているEQUIUM S6400では、こんな症状は出なかった。ホイール機能には問題が出たが、基本動作は正常だった。
Long-run reports…
2020.07.29:オークションにて
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