†PCうそつき講座†

EPSON Endeavor AT991E Core i5-3470【eleking】

作成開始日 2020.02.05
最終更新日

EPSONの企業用デスクトップPC。2012年12月発売、価格は4万円台より(Celeronモデル)。Core第三世代(Ivy Bridge)の標準サイズモデルで、スモールサイズのAYシリーズに比べると若干拡張性が高い。が、スペック的に割り切っており、基本的に標準仕様のまま使うマシン。

現在のWindowsメイン機(⇒2023年8月引退)。私のマシンとしては最上位機なので「eleking」と命名。第三世代Core i5を搭載し、RAMは8GBに増設、ストレージもSSD、Win7マシンとしては十分なハードウェア性能−−と言いたいところだが、実感としてはけっこう重い。第二世代Core i3マシンのDebianがスコスコ動くのとは対照的。Windowsはハードウェア・リソースを無駄に食うと言うのが実感。まあ、動画編集とradiko録音に使い倒しているが。

2020年5月、オークションにて3000円で落札。第三世代(IvyBridge)Core i5マシンとしては、まずまず良い買い物だった思う。ちなみに、Endeavorシリーズは第四世代(Haswell)のAT992Eから中古相場が急に上がる。Haswellの性能もさることながら、実はAT991EまではUSB 3.0もなければPCIeもない(PCIeはオプションで可だが非現実的)。eSATA以外に外付けの高速ストレージを接続する方法がないのであった…orz

【追記】その後入手したAT992E(550+送料)にはPCIeカードが付属していた。また、2024年7月、オークションにてAT993E用のPCIeカードを発見したが、価格は何と3480円−−利口な選択肢ではないだろう。

【追記】StarTechからPCIスロット用のUSB 3.0ボードも出ていたが、非常に高価なので、本体を買い代える方が賢明。

基本スペック
CPU Core i5-3470 (3.2GHz→3.8GHz/4c/4t/77w) LGA1155 IvyBridge pm=6700
C/S H61 Express
RAM 8GB : Elixir DDR3-1600 4GB x2
2GB : DDR3-1600? 2GB×1
SSD250GB : WD WDS250G2B0A(Blue)システム用 ※入手時はストレージなし
HDD1TB : WD WD10EFRX(Red)データ用(増設)
eSATA増設ボード:Logitec LHA-SA152P(PCI接続)
DVD PLDS DH-16ACSH ※CPRM対応 (PLDS=Philips & Lite-On digital solutions)
LANIntel 82579V Gigabit
PCIx2 : PCI Rev.2.3
PS/2x2 : kyeboard+mouse ※keyboardは不調?
noise24.5dB(公称)
※pm(passmark)は旧データ値;新データでは4600

●速度・消費電力・騒音

まず、CPU速度は用途的に十分満足している。ffmpegでDVDサイズの動画をh.264に変換すると、150〜200fps(5〜6倍速)くらい出る。消費電力はアイドル時に17w、高負荷時にも60w台と非常に省電力。そのおかげで(実は違ったのだが)、CPUファンも静かで快適。ただ、電源ファンが経年劣化でかなりの騒音源になっている。ここは換装が必要。

と言うことで、電源ファンをX-fanの静音タイプ(8cm×15mm)に換装。多少の細工は必要だったが、大きな問題もなく作業完了。これにて、念願の高速静音PCが完成した!−−と思っていたのだが…

●ところがどっこい…

夏になって気温が上がると、熱暴走でばんばん飛び始めたのだった。おいおい、いくら何でも企業用=安全第一パソコンなんで、夏になったくらいで熱暴走はないだろう…と思って調べてみたら、何と、CPUファンの速度が最低の20%に固定されていた。なるほど、これなら静かなわけだ。で、どうやらCPU温度が70℃を超えると、自動でリセットが掛かっていたようだ。う〜む、70℃でリセットかぁ…

ファン速度はBIOSで変更できるが、20%固定以外では私の望む静音性は得られなかった。自動変更にできないかと弄ってみたが収穫なし。その程度の機能、ない訳はないと思うのだが…。そこで、フリーソフトのSpeedFanを使ってファン速度を自動調節、多少熱くなってもファン速度を抑えるように設定して何とか凌いだ。

ところが、厄介なのがターボブースト。これが掛かると発熱と騒音が一気に大きくなる。こんな機能邪魔なだけで、有り難くも何ともない。てんで、Win7の電源管理機能で、CPUの上限を95%に設定して、ターボブーストに入らないようにした。本末転倒。

●eSATAボードの増設

本機では動画ファイルを扱うため、高速の外付けストレージが必要。しかし、USB 3.0もなければ、PCIeもない。唯一の方法は、内部のSATA端子を引っ張り出してeSATAにすることだが、データ用内蔵HDDを増設したため、SATAポートの空きもない。苦肉の策として、PCI接続のeSATAボードというキワモノを増設した。結果は思いの他良好。USB 2.0に比べるとかなり高速に転送できる。詳しくは別項参照。

●AT990Eとのパーツ比較

分解してパーツの型番をチェックした。前モデルのAT990Eと比較すると、メモリがSunMax→Hynixに、DVDドライブがSONY→Lite-ONにと、それぞれコストダウンされていた(と言っていいよね)。尤も、中古入手なので、新品で同じ構成だったかは不明。特に、メモリは業者が差し替えた可能性を否定できない。

なお、光学ドライブがSONY製でなくなったのは、むしろ歓迎すべきこと。SONY製ドライブはCPRM対応を謳っていても使用環境が限定されていて、特定のプレイヤーソフトでないと有効にならない。恐らく、著作権保護のために余計なことをやっているのだろう。馬鹿馬鹿しい…。その点、Lite-ONのドライブはCPRMメディアがごく普通に使用できる。

●電源ファンの換装

前述のように、電源ファンが最大の騒音源になっていたので、X-FANのRDL8015に換装した。コネクタ形状が異なるのでピンに細工(抜き替え)が必要だったが、半田付けは不要。騒音は大幅に低下。X-FAN、安いので不安だったがコスパは最高だな!

なお、やはり電源ユニットは筐体から完全に分離しないと作業がやりにくい。特に、ケーブルが長過ぎて、取り回しを上手にしないと蓋が上手く閉まらない。ところが、ATX電源コネクタが鬼のように固い。これを外すのが一苦労だった。

●VirtualBoxとVMWare

OS/2を動かすために、VirtualBoxとVMWareをインストールした。が、VMWareではSeamonkey 2.28でクラッシュ続出、VirtualBoxではSambaの日本語ディレクトリが通らないなど、散々だった。V-OS/2はLinuxベースでないと実用にならない(別項参照)。

なお、Windows MeはVMWare上で非常に快適に動作する。これはこれで大昔のゲームを楽しむときなどに便利。

●トラブル備忘録


Longrun reports ...

2020.05.20:オークションにて¥3000[コミコミ¥4330]にて入手
2020.05.30:電源ファン換装
2020.07.29:SpeedFanでファンスピードを制御
2020.08.11:SSD換装:GreenHouse 240GB → WesternDigital 250GB
2021.02.04:eSATAボード増設(PCI接続)
2023.08.06:一時引退、後継のeleking2(AY330S)とリプレース


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