†逆襲のOS/2†

ホワイトバランスの補正

作成開始日 2013.12.18
最終更新日 2021.05.27

PMViewは多機能の画像ビューアだが、ホワイトバランスの補正機能はないようだ。そのため、蛍光灯の緑カブリの写真データを補正するのに苦労する。RGBの輝度補正のみでは、他の色に影響が出てしまい、上手くいかないことが多い。

しかし、ImageMagickのconvertのRGBのガンマ補正を使えば、ホワイトバランスの補正を行うこともできるようだ。例えば、緑カブリを取るには;

convert -quality 95 -gamma 1.2/0.8/1 inp.jpg out.jpg
あるいは、青を被って寒色系になってしまったようなときには;
convert -quality 95 -gamma 1.1/0.9/0.8 inp.jpg out.jpg
てな感じかな。数値は適宜変更のこと(R/G/Bのガンマ値)。なお、「-quality 95」は画質をキープするためのオプション。デフォルトだと圧縮率が高くて画質劣化が顕著。

PMViewのRGB補正でも、丁寧に調整すればほぼ同じようなことができるが、ガンマ色補正と通常の色補正は原理的に別物なので、まったく同じようになるわけではない。

たとえば、黒(0,0,0)単色の画像は、ガンマをどういじっても変化しない。 ガンマは色の濃淡の変化率を変化させるものなので、真っ白と真っ黒、 あるいは真赤(255,0,0)や真緑(0,255.0)、真青(0,0,255)でもそうだが、 両極の値では何の変化も起きない。 あくまでも、両極(0/255)の固定された、中間のトーンカーブの補正である。

しかし、通常の色補正では、黒単色画像を任意色に変化させることができる。 これは、各ドットに対して、指定色の強さにゲタを穿かせるものだからだ。 だから、真っ黒画像に赤のプラス補正を掛ければ、黒→暗い赤→赤に変化する。 RGB全色に同じようにプラス補正を掛ければ、黒が白に変化する。 これはガンマ補正ではありえない。

色補正の範囲が数%程度であれば、恐らく、ガンマ色補正も通常色補正も 効果にそれほど違いはないと思う。 しかし、強い色カブリを補正する場合は別。 通常色補正では逆の色をカブってしまう可能性が高い。 たとえば、肌の色を基準に強い緑カブリを補正すると、 白い部分がピンクになり、黒い部分も赤黒くなってしまう。 画面全体が赤いフィルターを通したような画像になる。 ガンマ色補正ならば、そのようなことは起きない。


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