●逆襲のOS/2● | (2005.02.25/2009.10.06upd)
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定番カード選び
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私の環境では、@ビデオカード、Aネットワークカード、Bサウンドカード、CSCSIカードが必須。しかし、OS/2はWindowsと違い、どんなカードでもきちんと動くというわけではない。ドライバがないものも多いし、あってもデキが悪くて使い物にならないものが多々ある。また、安定的な稼動実績があるカードはISAが多く、PCIサウンドカードなどは殆ど実用レベルにないのではないだろうか? マザーからISAスロットが消滅している昨今では、これは極めて重要な問題である。
人柱になっていろいろ試して見るもの一興ではあるが、私はOS/2を仕事のメインマシンとして使用しているので、あまり酔狂なこともできない。実用性を考えると、PCIスロットで実用的なパフォーマンスが出る定番カードを探しておく必要がある。以前は、動作保証がある有名カードは高くて手が出なかったが、現在ではたいていのカードが1000円以下で入手できる。マイナーカードを頑張って動かそうとするのはナンセンスだろう。
●ビデオカード:一昔前のメジャーチップなら何でもOK
以前はMilleniumがほとんど唯一の実用的な選択肢だったが、現在ではSNAP(SDD)のおかげで選択の幅が大きく広がった。少し古めのメジャーなチップなら殆ど問題ないだろう。VIAやIntelの統合チップセットもかなりサポートしているようだ。パフォーマンスはともかく、ボード換装の簡便さではWindowsよりも上かも。
【追記:09/10/06】
- MGAのカード(Mystiqueしか試してないが)は、Socket 7環境でハングアップが多発した経験がある。詳しい検証はしていないが、私の記憶ではMBやビデオカードの個別のトラブルではなく、何等かの系統的な原因があるような印象。ソケ7システムでは、RIVA 128あたりが定番かと。
- S3のViRGE系列のビデオカードはパフォーマンスが非常に低かった記憶がある。当時としても飛びぬけて遅い。単に遅いと言うよりも、何等かの問題があって、正常動作していないような印象だった。TridentのTGUI9660も、ViRGEよりはマシだが、実用速度とは言いかねた。私の経験則では、ViRGEとTGUIは避ける方が賢明。
- 一部のネイティブ・ドライバには、アンインストール手順を間違うと、システムに致命的なダメージを与えるものがある。たとえば、あるドライバが正常に動作しないからと言って、すぐに別のドライバをインストールすると、ブート不能になるとか…。ビデオドライバはいろいろ試したりせず、SNAPのみにする方が賢明だと思う。もっとも、SNAPもアンインストール手順は面倒かつ必須なので注意。
- SNAPは2006年に開発が打ち切られている。最終バージョンは2006年9月リリースのSNAP 3.1.8。最新サポートチップは、Radeon X850、GeForce 6200、i945、UniChrome(VIA)あたり。また、PCI-Expにも対応しているようだ。
- SNAPは当初フリーだったが、途中から有料(?)になった。私の持っている最後のフリーバージョンであるSNAP 2.1.7は2004年リリースで、GeForce FX 5200やRadeon 9200あたりまでサポートしている。SNAP 2は2.3.1(2005年2月リリース)まであるようだが、どこまでフリーだったかはよく判らない。
- SNAPの開発終了にともない、最終バージョンのSNAP 3.1.8はフリーレジスト・コードが公開された。これを使えば、フリー版同様に使用できる。現在は公開ページそのものが消えてしまっているが、OS/2 siteに転載されている。
- SNAP 2.1.7対応ビデオカード
- SNAP 3.1.8対応ビデオカード
●ネットワークカード:RTL8139(PCI)
PCIまたはオンチップのRTL8139で決まり。入手も比較的容易だし、実に安定的に動作してくれる。インストールにはちょっとしたコツがいるが(予めドライバを\IBMCOM\MACSにコピーしておく)、それさえクリアすれば全く問題なし。標準サポートのPCI NICも探してみたが意外に少ない。3COMも最近のはすべて別ドライバ。なお、PCMCIAはIBM純正かPanasonic、無線LANは今後の課題。
【追記:09/10/06】
- オンボードでよく使用されているRealTek RTL8100も、RTL8139のドライバで動作するようだ。
- オンチップではIntelのMarvell(Yukon)もメジャーだが、一応これも動作を確認している。ただし、MPTSに表示されるドライバの名称は「SysKonnect SK-9E21D and SK-9521」。
●サウンドカード:Sound Blaster 16 PnP(ISA)
現実的にはISA版Sound Blasterしか選択肢はない。PCIカード用のドライバがないわけではないが、正常動作や安定動作は意外に難しい。YMF724やENSONIQのドライバもあるので試してみたが、残念ながら実用レベルとは思えなかった。サウンドカードだけは、どうしてもISAが必要になる。もちろん、まだチェックしていないPCIのサウンドチップもあるが、入手するのが困難で困っている。
【追記:09/10/04】
- 現在では、UniAudioドライバがかなり使い物になるようだ(ver.1.1.4 RC6)。オンチップの音源や、PCIのサウンドカードも豊富にサポートしている。しかも、使い物にならなかった以前のバージョンとは異なり、動作も比較的安定している。ただし、原則的にシステムドライブはHPFS必須。FATへのインストールには多少の工夫が必要。
●SCSIカード:AHA-2940(PCI)
今日びSCSIでもないけど、過去の機器の利用には必須。ISA版ならば問題なく動作するカードが多いが、やはりPCI版ではスンナリとはいかないようだ。DOMEXはメーカーが正式サポートを謳っているにも拘らず沈没した。結局、安定稼動実績のあるAdaptecの古めのPCIボードが唯一の選択肢。以前はコストがネックだったが、AHA-2940ならば十分安い価格で入手できる。もう、迷ったり試行錯誤するのはナンセンスだろう
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ということで、現時点ではサウンドカードだけはISAが必須ということになる。PCIでまだ試してないチップといえば、ALS100系とCS4280系。CS4280はメーカードライバもあるが、肝腎のボードを仕舞いなくしてしまっているのでテストできないでいる。ALS系は入手していない。閑があれば、このあたりの問題も研究してみたい。
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