●逆襲のOS/2●(2006.02.25/2007.04.19upd)

音楽CDのMP3データ化

●基本事項

音楽CDをMP3化する際には、次の2つのステップを踏む必要がある。ツールによっては、この二つの作業を一括して処理してくれるものもあるが、基本的に別作業である。

 @音楽CDからデータを吸い上げる。
 A吸い上げたデータをmp3形式に変換する。

吸い上げツール(grabber)で音楽CDをrawまたはwav形式のファイルに落とし、変換ツールでrawまたはwav形式のデータをmp3形式に変換する。この変換によって、ファイルサイズは約1/10になる。吸い上げツールとしては「leech」が、変換ツールとしては「lame」が代表的なもののようだ。ともにHobbesなどから入手できる。

なお、大前提として、CD-ROMドライブがCDDA転送に対応していることが必須。ごく古い機種(IBM/Mitsumiの4倍速など)の中には非対応の機種があるので注意。同じ骨董品でも私の愛用している松下のCR-581M(x4)は大丈夫。CDDA対応のチェックは、WCD-Copyやleechでドライブ情報をチェックすればわかる。

●で…WCD-Copy

で、試してみたんだが、leechがまともに動かない。原因は不明だが、処理が終ってもファイルにデータが入っていない。最初はコピープロテクトでも掛かっているのかと思ったが、どうもそうでもなさそうだ。むしろハード側に問題がありそうな感じ。騒いCD-ROMが大嫌いな私は、未だに4倍速の骨董品CD-ROMドライブを愛用している。処理速度が追い付かないのか、機能が不足しているのか不明だが、どうもダメそうだ。恐らく、leechのオプションを変更すれば何とかなるのではないかとも思うが、コンジョなしの私は、とりあえず別のツールを試すことにした。

ということで、次に選んだのがWCDCopy。leechが基本的にコマンドラインツールなのに対して、このWCDCopyは曲がりなりにもPMプログラム。だからどうだというほどの事でもないが、ともかくこのWCDCopyを使えば、私の環境でもgrabbingが可能だった。吸い上げたデータをlameでmp3化したが全然問題なし。まずは目出度い。

ただし、このWCDCopyにも問題があった。こいつにはgrabしたデータを即座にmp3化する機能もあるのだが、これを指定すると、grabが正常にできなくなる。また、mp3化の指定をしなくても、ある程度使っていると、突如grabできなくなることがあった。やはり、CD-ROMドライブが古すぎて?、対応できない部分があるように思う

で、いろいろ設定をいじってみたところ、[Setting|Advanced|Grabbing Option|Sector burst]を1にすると良いようだ。ただし、この設定を保存するには、同じページのAutomatically priorityのチェックを外すこと。この設定で一発mp3化も可能になった。これは大収穫だった。ところが、しばらく使っていたら、エンコードしたデータが壊れるようになった(音が歪んでしまう)。wavに落とせば問題ないので、エンコーダが原因と思われる。結局、エンコーダをlameからbladeに変更したら正常にエンコードできるようになった。

  実は、同じCD-ROMドライブを搭載しているSocket 7のマシンでは、デフォルト設定&lameで問題なくエンコードできている。ドライブとは別の原因があるのかもしれない。問題が起きたのはSocket 370/Warp 4.52のマシン、起きなかったのはSocket 7/Warp 3.5のマシン。ただし、3.5の場合はプログラム終了時にエラーが発生する(実害はなさそうだが)。これらの点に関しては、知識不足で確定的なことが言えない。とりあえず結果オーライ。

●デジタル・オーディオ・プレイヤーでの録音

音楽CDは、特に問題がなければ上記の方法でMP3化するのが好ましい。しかし、中には、デジタル・オーディオ・プレイヤー(DAP)などでアナログ録音する方がよい場合もある。たとえば、SONYの落語CDは、一つの演目を複数トラックにブツ切りにしてある。気を利かせたつもりかもしれないが、これは極めて迷惑だ。オーディオファイル・エディタもないではないが、私の貧弱なマシンではとても実用レベルでは動かない。また、カセットテープなどの音源から録音する場合も、DAPを使わざるを得ない。

アナログ録音の際に注意したいのが音量のレベル。これが意外に面倒なのだ。DAPとCDプレイヤーのLine-out端子を接続して、DAP側の録音レベルを「中」(デフォルト)に設定して録音したのだが、再生してみると音が異様に小さい。DAPのボリュームをいっぱいに上げないとちゃんと聞こえない。私は、最大値の2〜3割が適正音量だと考えているので、これはかなり異常だ。かと言って、録音レベルを上げると今度は音割れを起こす。もちろん、Line-outではなくイヤフォン端子に接続しても状況は同じ。

結論から言えば、これはこれで正常だった。エンコードしたファイルをPCに持って行くと、問題のない音量で再生できた。要するに、DAPはバカが最大音量で再生しても、周囲の人間への被害が最少限に収まるように(バカが難聴になるのは構わんが)、もともと大きな音が出ないように設計されているようだ。この問題には物凄い手間と時間を費やしたんだが、判ってみればつまらない話だ。

●MP3プレイヤー:pm123

最後にプレイヤーについて。OS/2でもMP3プレイヤーはいろいろあるようだが、私はPM123を使っている。総じて使い勝手は悪くないと思うが、一つだけ非常に戸惑ったことがあった。それは、ボリュームの操作方法が判りにくい言うことだ。実は左端の縦バーがボリュームで、クリックまたはドラッグすれば音量が変更できるのだが、これは直感的にはわからない。実は、この問題でも随分無駄な時間を使ってしまったのだった。

なお、pm123はWarp 3.5以上必須。3.01のMMOS2では動かない。CD-ROMドライブなどの換装を行い、MMOS2を再インストールした場合には、再インストール後に再度WX03807を適用する必要がある。grabberやencoderが3.5を必要とするかどうかは未チェック。

また、pm123はタイトルなどの日本語表示も可能だが、多少工夫が必要。

  1. pm123を「-smooth」オプション付きで起動する。
  2. [Properties|Plug-ins|(Visual Plugin) Add]scroller.dllをロード。
  3. 同ページの[Properties|Plug-ins|scroller|Configure]で日本語フォントを設定する。

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