●逆襲のOS/2● | (2003.08.15/2010.05.21upd) |
Mozillaあれこれ
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(1) IBM Web Browser for OS/2
一つは、IBMがSoftware Choiceで提供していた「IBM Web Browser for OS/2」。私が持っている最新版は バージョン 2.0.2。Mozilla 1.4.1をベースにしていて、タブにもホイールにも対応している。もちろん、日本語化されているため、メニューも含めて日本語が正常に表示される。動作も比較的軽い。ただし、このIBM版Mozillaは、Warp 4.5以上が必須のようで、Warp 3.5ではインストーラ自体が起動しない。また、画像を同時に多数開くとすぐにリソース不足に陥って、画像が表示されなくなる。さらに、ver.2.0.2で開発が止まっていて、現在ではHTMLの互換性にも乏しい。そもそも、一般には配布さていないものなので、入手も困難。ということで、リリース当時はかなり重宝したが、現時点では現実的な選択肢とは言えない。
(2) Mozilla (Warpzilla)
もう一つの系統は、本家Mozilla系のWarpzilla (Mozilla for OS/2)で、Mozilla Japanから入手できる。このサイトによれば、Mozilla for OS/2の最終バージョンは1.7.13(2006年4月)。私が試した限りでは、ver.1.4はWarp 3.5でも動作するが、ver.1.7.xはWarp 3.5では動作不可。動作は比較的軽く、英語版だが日本語フォントも普通に使える(少なくともver.1.4では)。ただし、現在ではHTMLの互換性に問題があり、デザインが崩れるページも。なお、この時期まではメーラーやHTMLエディタが統合されている。Warp 3.5でIBM Browser for OS/2 2.0.2と同レベルの機能が使用できるのがメリットだが、現在ではそれ以上の価値はなさそうだ。
(3) Firefox
Mozilla後継ブラウザで、ブラウザ単機能になった。メーラーのThunderbirdも別途開発されている。ただし、基本的にWarp 3.5では動作しないようだ。また、Mozillaと比較すると日本語表示がかなり重い。基本的に、ユニコードフォントしか使えないようだし、表示速度も極めて遅い。原因はレンダリングエンジンの変更だと思うが、さて、すべてのFirefoxでこの現象が起きるのか、古いバージョンなら軽いのか、あるいは最新バージョンならば負荷が軽減されているのか、そのあたりはよく知らない。ともかく、ver.3.0.1は私のメイン機(Celeron/566MHz(^_^;)では重過ぎて実用にならず、以後、まともにチェックもしていない。ちなみに、2010年5月現在の最新バージョンは3.7らしい。
(4) SeaMonkey
Netscape/Mozilla直系のWebスイート。つまり、Mozillaの後継は単機能のFirefoxと、統合型のSeaMonkeyの二系統に分化した。SeaMonkeyの特長は、@日本語表示が軽いこと、AメーラーやHTMLエディタが一体化されていること、B少なくとも1.1.18まではWarp 3.5で動くこと、CZIP解凍だけで使用できインストールが不要なこと、DHTML互換性が実用レベルであること、E設定ダイアログでマウス操作の設定が可能なこと(about:config不要)。特に動作の軽さや機能の豊富さは魅力的で、私はこれを愛用している。ver.1系の最終バージョンは1.1.18(2009年9月)。なお、ver.2からはレンダリングエンジンが変更され、Firefox同様に日本語表示が非常に重くなっている。
また、古いIBM Web Browserは自己解凍形式だったが、Mozilla1.4系はEXEのインストーラ形式で、インストール先はHPFS必須。ちなみに、インストーラはPM上でダブルクリックしてインストールを開始すること(必須)。また、FirefoxとSemMonkeyはZIP形式で配布されているものも。これらはインストール不要で、解凍するだけで使用できる。極めて重宝。なお、バージョンによってはEMXのDLLやlibcが必要になるかもしれないので、各ドキュメントを良く読むこと。
また、MPTSやTCP/IPも新しいバージョンが必要らしい。具体的なバージョンに関しては、それぞれのドキュメントを参照のこと。通常のWarp 3.5でMozilla 1.4の動作を確認しているが、ドキュメントによると、古いバージョンのMPTSやTCP/IPでも動かないことはないが、機能が制限されたり、動作が不安定になることがあようだ。
なお、mozturbo.exeという高速起動専用のプログラムも用意されているので、こちらを使用してもよい。ただし、「-l」オプションを付けないと機能しない。
x:\seamonkey\seamonkey file:///./index.html ○ x:\seamonkey\seamonkey file:///d:/myhome/index.html相対パスの表現形式はいろいろと試してみたのだが、どれも上手くいかなかった。おそらく、Seamonkeyが認識しているカレントディレクトリが、コマンドラインのカレントディレクトリと一致してないのではないかと思う。しかし、常に絶対パス必須というのも不便だ。そこで、REXXで相対パスを絶対パスに変更することにした。
/* seamon.cmd */ parse arg html cur_dir=directory() cur_dir=translate(cur_dir,'/','\') html='file:///'cur_dir'/'html 'x:\seamonkey\seamonkey' html上記のようなREXXスクリプトSEAMON.CMDを作れば、
seamon index.htmlの要領で、カレントのindex.htmlを開くことができる。また、引数を省略した場合はftpと同じ形式で、カレントディレクトリの一覧が表示される。
OS/2 x:\seamonkey\Mozilla\Profiles\Default\xxxxxx.slt\bookmarks.html Win7 c:\ユーザー\zzzzz\AppData\Roaming\Mozilla\Profiles\default\yyyyy.slt\bookmarks.html(?)したがって、このファイルをコピーして使えば良いのだが、[Bookmarks | Manage Bookmarks | File | Open bookmarks file]で指定する方法もある。この方法では、指定したファイルがそのままブックマークファイルになる(中身だけ読み込んでいるのではない)。ブックマーク共用には便利な機能とも言えるが、複数ブラウザから同一ブックマークファイルにアクセスすると、不整合が発生するリスクもある。
なお、Seamonkey 2.xやFirefoxはブックマークファイルの管理方式が根本的に変わっている。JSON形式になっているため、他ブラウザ/他バージョンとブックマークファイルを簡単に共用する方法はないようだ(HTMLとして読み込むことは可能だが、使い勝手が悪い)。
【追記】SeaMonkeyではdownloads.rdfにリードオンリーを掛けると、ダウンロード自体が不可能になるようだ。適宜削除するしかないか? FireFoxではabout:configで履歴の削除タイミングを設定できるようだが…。現状では、STARTUP.CMDにDELコマンドを書いて凌いでいる。
で、どうすれば良いのかと言うと…一番簡単なのはシステムをリブートすること。これでけっこう直る。もう一つは、別のフォントを指定すること。一応、MINCHO HeiseiMicho-H-90-Pを指定すれば、HeiseiMicho-Pとほぼ同じ表示になるようだ。
x:/Mozilla(OS2WEB,Seamonkey)/Mozilla/Profiles/default/xxxxxxxx.slt/Chrome/userContent.cssこのUserContent.cssに書かれたスタイルは、HTML側で特に指定しなくても有効になる。ただし、UserContent.cssの変更を反映させるのには、Mozillaの再起動が必要になる。これでは、スタイルの試行錯誤のときには非常に不便。そこで、試行錯誤段階ではHTMLのヘッダ部で;
<link rel="stylesheet" href="file://x:/Seamonkey/Mozilla/Profiles/default/xxxxxxxx.slt/Chrome/userContent.css" type="text/css" >てな感じにしておくと良い。このように明示的にスタイルシートを指定した場合には、ページの再読み込みで変更が有効になる。
(*)Windowsにはスタイルシートを動的に変更できるStylishというツールがあるが、OS/2版はないだろ〜な〜。
なお、スタイルシートの場所は相対指定が可能。また、リンク指定にタイトルを付けると、メニューの[View|Use style]からスタイルが選べる。
<link rel="stylesheet" href="../ten.css" type="text/css" title="mystyle">てな感じ。
では、そういうときはどうするかと言うと…設定ダイアログ配色のページにある、ページの設定を無視して、強制的にユーザー配色にするオプション[Use my choosen color ...]を指定する。…んだけれども、これって、全ページに適応されちゃうから、それはそれで不便。切替にも少し時間が掛かるしね…少し悩んでいる。
HeiseiGothic-P | …ATMフォント |
HeiseiKakuGothic-W5-90-TT | …TrueTypeフォント、「Kaku」に注意 |
GOTHIC HeiseiKakuGothic-H-90-P | …ATMかTTか不明、先頭の「GOTHIC 」必須 |
RFシリウス-L2 | …TrueTypeフォント、英数字は全角、ハイフンは半角 |
@大サイズの文字が表示可能、
A小サイズの文字が綺麗、
の2点。ラスターのMincho Proportionalは綺麗だけど大サイズが出ないし、TrueType系はサイズは自由だが文字が汚くて読む気にならない。なぜATMだと@とAが両立が可能なのかと言うと、実はWarp 4.52のATMは、大サイズのときベクターフォントを使用し、小サイズのときラスターフォントを使用しているようなのだ。これは大変にありがたいのだが…
Mincho Proportionalで大サイズが出ない…というのは現在の私の環境では事実だが、ひょっとするとビデオドライバによっては可能かもしれない。MGA純正のミレのドライバならばできそうな気がする。アレはかなり特殊なことをやっているからなあ…。 |
20ドットが大き過ぎると感じるのは、かなりの部分、字面のデザインの問題。したがって、NEC版OS/2のフォントを移植すれば(別項参照)くどい感じは軽減される。これはこれでありがたいのだが、ページ・デザイン上の問題は解決されない。20pxをベースにすると多くのWebページでデザイン崩れが起きる。これは対処のしようがない。現状では、多少見にくくても18px(16ドット)を使うしかないようだ。
強いて言えば、画面サイズをXGAからSXGAにして20ドットにすることかなあ…。ウィンドウが広がればデザイン崩れもかなり解消されるはず。だが、その方法はVGAカードとディスプレイの交換を必要とする。コストも掛かるし、全マシンで統一を取るのは大変だし…
多少姑息な手段としては、Mozillaのベースサイズ設定を18px(16ドット)にしておいて、スタイルシートで<body>のサイズを変える、という手もあるけれど…ちょっとかな? 複雑になって、自分で何やった忘れてしまうのがちと恐いし…。あ〜、18ドットフォントが欲しいなあ…あるいは、18ドットでとても綺麗に表示できるTrueTypeフォントとか…
また、スタイルシートでは独自マクロ定義が可能。たとえば、TenSpeLead{font-size:20px}のようにすれば、<TenSpeLead>というスタイルを定義できる。こうした独自マクロならば、他の環境での影響を最少限に止め、互換性も保てるような気がするが…。
ボールド指定もディスプレイ・ドライバに依存する。MGA純正のミレ用ドライバは、日本語ラスターフォントでも重ね打ちしてボールドにしてくれる。これはすごく有り難いが汎用性がない。少なくともSDDをメインにしている私には厳しい。 |
そこで、ボールドをスタイルシートでゴシックに置き換えるという方法を考えてみた(TeXの知恵)。前述のuserContent.cssに以下のような定義を追加する。font-weightをnormalに設定しているのは、アウトラインフォントのボールド指定は、文字を横に引き伸ばしてしまい、見苦しくなるため。
H1{font-family:"HeiseiGothic-P"; font-weight:normal;} H2{font-family:"HeiseiGothic-P"; font-weight:normal;} H3{font-family:"HeiseiGothic-P"; font-weight:normal; font-size:24px} H4{font-family:"HeiseiGothic-P"; font-weight:normal; font-size:20px} B{font-family:"HeiseiGothic-P"; font-weight:normal;}要するに、ボールド→ゴシックという変換をしている。しかし、16ドット・フォントではこれは上手くない。というのは、16ドットのゴシック・フォントは線が細く、明朝とほとんど区別がつかない。ボールドとしての役割を果たさないのだ。
通常、<h4>はベースのフォントと同サイズに設定されるため、ベースフォントを18px(16ドット)にすると、<h4>は非常に目立たない見出しになってしまう。そこで、明示的に20pxにサイズ指定をして、目立つようにしている(<h4>はベースサイズと等しいという原則を外してしまうが…)。
<h3>もわざわざ24pxとサイズを明示的に指定しているが、これは<h4>と区別を付けるため。ベースフォントが18pxに設定されていると、本来は<h3>が20pxのはず。ところが、上記の理由で<h4>で20pxを使っているため、<h3>ではさらにもう1サイズ大きな24pxに設定する必要がある。なお、<h3>と<h2>の差は大きいので、<h2>以上に関しては同様な補正は必要ない。
120dpiのまま使おうと思ったら、@まず、プレビューで適切と思われる大きさにリサイズする。Aその縮小率(拡大率)に0.75〜0.8くらいを掛けた値に縮小して印刷する。たとえば、プレビューで80%縮小で適切な大きさになった場合、80%×0.860%くらいに設定して印刷すると、プレビューと印刷結果がだいたい一致する。
もう少し大雑把な目安として、ヘッダのファイル名の末尾あたりを右端と考えるとよい(ヘッダが「右:タイトル」と設定されている場合)。たとえば、「mypic.jpg (JPEG画像、1024×768ピクセル)」とうヘッダならば、「jpg」の「g」あたりが画像の右端になるように縮小する。なお、この方法は文書の印刷時には使えない。
⇒SeaMonkeyも2.0になってからはフォント制限がきつくなり、動作も非常に重くなった。レンダリングエンジンがFirefoxと同じになった…んだったかな? 2.1でフォントの制限が若干緩和されたが、実用性では1.xに遠く及ばない感じ。
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