●逆襲のOS/2●(2009.11.24)
DCITUによるデジカメ画像の取り込み
オリンパスのC-2020Zは非常に優れたデジカメで、今でも愛用しているのだが、メディアがスマメというのが大きな欠点。スマメは出し入れのときにデータ破損が頻発する。また、スロットの構造上、接触不良を起こしやすい。できれば、カメラとPCを直接接続してデータを転送したいのだが、1999年発売のC-2020ZではUSB接続は不可能。RS-232Cしかないわけだ。もちろん、Winなら問題ないのだが、さてOS/2はとなると……あるんだな(*^_^*)ちゃんと転送ツールが。

デジカメ OLYMPUS C-2020Z
転送ソフト DCITU(Hobbesより入手)
カメラ設定 OLYMPUS
速度設定 115200bps(上限)
転送時間 XGA(150KB前後)1枚で10数秒程度

●インストールと起動

DCITU自体は非常に簡単にインストールでき(解凍のみ)、極めて手軽に使用できる。 [起動|F2(コネクト)|Alt+A(全選択)|F4(転送)]で全ファイル転送操作終了。 PCにシリアルケーブルを常時接続しておけば、使用に関する心理的なハードルはない。 ただし、ユーザーインターフェース周りは一般的ではない(と言うか古い方式)。 特に、選択/解除に関しては慣れないとミスを連発する。

●転送速度

速度的には115kbpsが限界(ダイヤルアップ接続の2倍)。 DCITU自体は230kbpsまで設定可能だが、C-2020Zでは動かなかった USBに比べるとかなり遅いが、RS-232Cのハードウェア的な限界。 この方法を使う以上は仕方ない。 実測値は、150KBの画像で十数秒程度(だいたい10KB/secくらい)。ほぼスペック通りの数値が出ている。16MBのスマメいっぱいだと1600秒30分、ちょ〜っと辛いかな。

●転送されるファイルの扱い

原則的に、コネクトしたら、カメラ上の全ファイルをPCに移動すること。 ファイル管理が特殊なので、選択ファイルだけコピー/移動すると混乱する。 ただし、大量のデータを一度でミスなく送るのはけっこう難しいようで、通信エラー、カメラの電池切れ、画像データの破損などがあった場合、その時点で処理が中断されてしまう。どこまで転送済みかもぱっとは判らず、二度手間三度手間になることもしばしば。少なくとも最初は、数枚単位での転送を推奨。

初期設定では転送されたファイルは「移動」となる(カメラから削除される)。 ただし、プロテクトされたファイルは「コピー」になる。 ファイル名はDCITUが独自にシリアル番号を打つ。元ファイル名は使用されない。 しかも、コネクトの度にシリアルの開始番号が引き継がれるので、 同一ファイルの重複を判別する事が困難。 ファイルの日付なども転送時点のものになる(Exif情報は保持)。

●まとめ

データ破損リスクとDCITUのデメリットを比較すると、やはりデータ破損の方が実害が大きい。多少の不便はあってもDCITUを使う方が賢明だろう。それに、我が家ではUSBの安定動作自体が大きな課題になっていて、カードリーダーの使用にも二の足を踏むことが多い。むしろDCITUの方が気楽な方法と言える。

−−しかし、それにつけてもC-2020Zは凄いな。レンズが明るくて描写も優秀、露出フルモードで操作性も抜群。おまけに汎用シンクロターミナルがあるのストロボワークも物凄く楽。電池の持ちもいいし、ホールディングもいいし、画素数だって200万(1600x1200)あれば困る事なんて全然ないし。10年前の機種なのに完全に現役と…言うか、室内メインの常用機としては、これに勝る機種は出てないと思うぞ(C-2040Z以降は外部ストロボ端子が専用タイプになっちゃったし…)。一生この機種でいいなあ。

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