†貧乏カメラ館†
(2007.05.29/2007.06.18)
突如、軽量病が再発した(^_^; 二年半ぶり。要するに、望遠で不規則動体を追える軽量システムのこと。AF機では−−少なくとも私の持っているような安物AF機では−−不規則動体は厳しいし、望遠デジカメのEVファインダーでは−−少なくともC-2100UZのEVFでは−−まったく追いきれない。MF機の方が遥かに柔軟に対応できる。で、普段はこういう目的にはAE-1P+FD70-210を使うことにしているんだが、そういうちゃんとしたシステムではなく、多少結果を犠牲にしても、街中で手軽に使える軽量システムが欲しくなった。現時点では、高倍率ズームのデジカメはすべてEVファインダー方式を採用している。ビューファインダーではパララックスが問題になるし、かと言って一眼レフ形式だとコストが掛かるので、EVファインダーにせざるをえないのだろう。しかし、EVファインダーでは被写体の動きに追い付かないため、カクカクした不自然な像になる。しかも、合焦時のようにCPUに負荷が掛かると、像が止まってしまうことがある。後者の方がより深刻で、C-2100UZでは被写体をロストしてしまうことがしばしばあった。軽量デジイチが普及している現在では、克服された問題かも知れないが。……と、言うか、現在ならば高倍率ズーム機でも克服されているのかな?
Nikon | EM/FG/FG-20あたりだな。フィーリング的にはEMが一番だが、現時点では実動品がなかったような…あったかな? レンズはTamronの70-210を考えている。問題はスクリーンだな。EMはけっこう甘くて翳らないけど交換不能だし。ちなみに、EM+Tamron70-210/4-5.6で約800g。SERIES E75-150も考えたが、ずっと重くなる。 |
Canon | 軽量ボディを持っていない…こともないか、AV-1とか。でも、ま、却下だな。ちょいと特殊すぎる。そもそもAV-1は継子扱いだし、400g台とは言っても490gあるし、それ以外のCanonのMF銀塩はすべて500g以上だし(輸出専用のT-60は除く)。 |
OLYMPUS | OM10でしょうなあ。OM40はタイムラグ?が気になったし、OM20は貴重品だし。何よりOM二桁のスクリーンはけっこうシビアなスプリットで、翳りやすいんだよね。F5.6の安物望遠ズームはちょっと苦しい。改造交換は可能だけど、それをやるなら、壊しても惜しくないOM10しか選択肢がない。重量的にはEMよりも少し軽い。Tamron70-210/4-5.6コミで800g弱。 |
Minolta | X-70の動作品が一台あるけど、レンズがねえ…まあ、Tamronならば…だが。これもCanonと同じで、我が家では孤立したシステムだし、なんて言うのか潰しが効かないというか、効かすつもりがないというか、予備機も用意できないし…ボツ。 |
RICOH | COSINAも含めて、本命はこれでしょうなあ。用途的に言えばXR-8/7系の独壇場って感じ。しかも、PKマウントの場合、Tamron AF80-210(281g)がある。XR-7mkUとセットなら700gを割る。EMやOM10に比べると100g軽いのは大きい。しかも、スプリットプリズムが翳らない。なお、C1sが修理できれば、そっちもありと。 |
Pentax | PKの本家だけあって、MF時代にはしっかりした造りの機種が多く、軽量ボディはそんなに多くない。軽量の代表はMシリーズだが、MXはこんな用途に使うものじゃないし、MEは持っていない。MEと大差のないMV-1の方は持ってるけど、予備機がないし…。RICOH/COSINA系に対するアドバンテージがない。 |
いずれにしろ、ボディ重量400g台、レンズはTamronというシステムなので、ボディは実は何でもよいのである。確かに、PKで使えるAF80-210は魅力だが、Nikonマウントだって入手は可能だ(ニコンマウントという理由だけで割高だが)。それに、MFと比べて50gの差は決定的な要素ではない。つまり、スペックだけなら何でもいいのである。となれば、要は使い勝手と安心感(予備機のキープも含めて)。そう考えると、OM10かXRシリーズでしょうなあ。
NikonやPentaxの場合は、MFとAFに互換性があるので、AFレンズがそのままMFカメラで使える(絞りリングのないタイプはダメだが)。AFの望遠ズームはかなり軽いので有り難いのだが、MFモードではピントを合わせにくい。また、AFカメラをMFのAE機として使うつもりなら、EOSだってαだって選択肢に入る。ただし、その場合は、フォーカシング・スクリーンの問題が立ちはだかってきて、さらに状況は厳しくなるが…素通しだもんね。
●MF用レンズ | 重量 | 備考 |
SIGMA 70-210mm/F4-5.6 UC-U | 340g | 初代UCは420g |
Tamron 70-210mm/F4-5.6 (58A/158A) | 349g(N) | 353g説もある |
ZUIKO 70-210mm/F4.5-5.6 | 355g | たぶんCOSINA OEM↓ |
COSINA 70-210mm/F4.5-5.6 | 380g | これがベースモデルか? |
●AF用レンズ | 重量 | 備考 |
Tamron 80-210mm/F4.5-5.6 (278D) | 281g | PK版入手済み |
Pentax F 80-200mm/F4.7-5.6 | 295g | そこそこ高い |
Canon EF 80-200mm/F4.5-5.6 | 275〜250g | 3モデルある |
Minolta α 80-200mm/F4.5-5.6 | 約300g(実測値) | MF操作しにくい |
Tamron 28-200mm/F3.5-5.6(A03) | 354g | これはちょっと別だが… |
MFに関して言えば、ZUIKO 70-210やSIGMAのUC-Uは入手がかなり困難で、実際にはTamron 58A/158A以外には選択肢がない。ところが、Tamronの58A/158Aはデザインセンスが悪いんだよね。けっこう興をそがれるレベルで。しかも、可動部の造りがチャチで(安いレンズなので責めるのは酷だが…)、特に絞りリングの動きの悪さはかなり気になる。
当初、絞りリングの動きが目茶苦茶悪くて愕然としたが、これはアダプトール側の問題だった。可動部にオイルを差したらかなりスムーズに動くようになった。とは言え、造りの安っぽさはいかんともしがたく、往年のTamronの名レンズたちの心地良い操作感には遠く及ばない。もっとも、その時代のTamronレンズは総じて重く、600g以下の望遠ズームはほとんど存在しない。例外は70-150/3.5で、モデルによっては400g台だが、それもちょっと違うような気がするし…
NikonやPentaxのように、AFレンズもOKならば、Tamron 80-210が現実的だと思う。また、αSweet系やEOS Kiss系に80-200や80-210をくっつければ、非常に軽いシステムが組めるが、さて、使い勝手はどうだろうか…というと、かなり不安なわけで。
もう一つ選択肢がある。それはズームを諦めて単焦点を使うこと。OLYMPUSならば、ZUIKO 135mm/F3.5が290g、ZUIKO 200mm/F5が385g。重量的には悪くないし、用途が用途だし、構図に凝るわけではないから、ズームである必然性もあまりない。端的に言って、大きく写るか小さく写るかの違いだけだ。「絵」に仕上げたいならトリミングすればよいし、そもそもそんな気もあまりない。ただ、ZUIKOレンズって、けっこう立派な外見をしちゃってるのが気になる。用途とボディ(OM10)に不釣り合いなカンジ。となると、狙いはSIGMAのMini-Tele(135/3.5)あたりかな……写りも、ZUIKO 135/3.5より良いかもしれないし(と言うか、少なくとも手許にあるZUIKO 135/3.5の描写はかなり悪い)。
【AF/MF兼用マウント:PK/Nikon】廉価のAFズームが使用できるので、入手は比較的楽。AFレンズは大幅な軽量化が図られていて、80-210で300gを切るものもある。ただし、MFでのピント合わせは少々やりにくい。PK版のTamron AF80-210は入手済み。Nikon版は物色中だが…どうしても欲しいわけでもない。この用途に関しては、特にニコンのアドバンテージはない。EMだとAEにM90が付いているという利便性かつ安心感があるが、EM自体が故障しやすいし…
【純粋AFマウント:α/EOS等】要するにAFカメラをMFモードで使う。レンズの問題はないし、ボディも軽量のものが多数あるが、いかんせんスクリーン/ピントリングともにMFで使うには苦しい。α/EOSとも軽量望遠ズームは入手済み(EOS用は問題アリアリだが)。ま、現実的な選択肢とは思っていないので、深追いする気はない。
現時点で構築可能なシステム(入手済み) | |
MF+MF: | OM10のスクリーンをマットに交換して、Tamron 70-210をくっつける |
800g弱 | →スクリーン交換済み、ピント合わせ良好、ただしレンズのデザインに萎える |
MF+AF: | XR-7mkU/XR-8にTamron AF80-210をくっつける |
約700g | →スプリットプリズムが気になる、レンズの操作性がイマイチ |
AF+AF: | αSweetULにAF80-200/4.5-5.6をくっつけて、MFモードで使う |
600g強 | →レンズの操作性とフォーカシング・スクリーンに大きな課題 |