†貧乏カメラ館†

EOS Kiss 未評価 発売年月 1993.09/標準価格 ¥5.9000
ビギナー機最終形


EOS 1000系統のビギナー機で、機能的にはほとんど文句の付けようがないレベルにまで達している。370gで露出フルモードの高速AF機ということだけでも凄いが、トータルな使い勝手の良さに驚く。強いて言えば、AEBが搭載されていないことだが、ネガ中心のビギナーにはそれほど大きなデメリットにはならない。
(2005.03.19)

けれども、EOS 1000同様、これは「おかしい」。あまりにも優等生過ぎるのだ。今までのカメラの良い所ばかりを寄せ集めた感じで、このカメラ固有の個性やメッセージ性が稀薄だ。もはや銀塩SLRは実用道具ではない。こういうデキすぎた優等生は簡単にデジイチにリプレースされてしまう。結局、長く愛されるのはアクの強い不便なカメラだったりするんだよね。

…まあねえ、実際にこいつを触っていると、そんなこと言ってもしょうがないよな〜とも思うけどね。メーカーも道楽で作ってるわけじゃないし。「少年ジャンプ」のマンガと同じで、売れる要素を詰め込んで、売れるものを作った−−それでいいんだよな、産業なんだから…。

主要諸元
発売年月1993年9月 定価\5.9000
型式 [AF一眼レフ][廉価機]
AFTTL位相差検出方式(3点測距)
シャッター 電子制御 縦走金属 B,30"〜1/2000" X接点1/90"
測光方式 TTL6分割評価測光(ストロボ時ダイレクト測光)/中央部分測光
露出モード プログラム/速度優先AE/絞り優先AE/深度優先AE/マニュアル/イメージセレクト4種
露出補正 2EV±0.5EV
ファインダー90% ×0.7
ストロボ内蔵GN12
外 観145×92×62mm/370g(電池別)
電 池CR123A×2
仕様出典CANON CAMERA MUSEUM
その他◎シャッターの油汚れ(ダンパの加水分解)が発生する最後の機種のはず。一説によると、このKissの途中からダンパが改良されたということだが、確認はしていない。


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