(2010.06.15)
(*2)A101でも似たような経験をしたことがあるが…ひょっとすると、うっかり電源が入りっぱなしで、オートOFFがちゃんと機能しないのかも…電池側の原因でないとは言い切れないが。ともかく、フツーではない。何かあるな。やっぱりキャパシタから漏れているのか?
(*3)メーカーの資料では以下の通り。電池寿命はFinepix 4500の約2倍。「アルカリ実用不可」は大袈裟かも。
>液晶ON時 約150枚(ニッケル水素電池「ニッケル水素1700」) >液晶OFF時 約300枚(ニッケル水素電池「ニッケル水素1700」) >単3形アルカリ電池 (別売)は、緊急時のみご使用できます。
(*3)一般に、再生モードで撮影結果を確認してから電源を落す事が多い。したがって、次回撮影時には撮影モードに変更しなくてはならい。
ところが、ネットでユーザーの声を拾ってみると、電池寿命に関しては意外なくらい高評価。ハテサテ? また、2600Zの1箇月前にA201という長寿命をウリにしたコンデジが登場している。光学3倍ズームAF機と単焦点パンフォーカス機を同等には扱えないが、省電力技術がワンランクアップした後の製品であることは確か。ちなみに、2600ZのNi-MHでの電池寿命は4500の倍になっている。「アルカリ実用不可」は大袈裟なのでは? あるいは、「液晶常時ON/毎回ズーム/ストロボ50%」というCIPA基準の方が非現実的で、現実的な使用方法ならアルカリでも十分使えるとか……どうかな?
実感としては、この時期以降のフジの省電力技術は優秀で、カタログスペックがどうあれ、電池寿命に関してはそれほど危惧していない。Finepix 4500系列はむしろ例外で、省電力技術が未発達な時期に無理にスタイリッシュにしようとしたのが原因だと思っている。安牌志向が強いエントリーモデルで同じ事はしないでしょう。
それよりも心配なのは、キャパシタのパンク。一応、手持ちの機体ではパンクはしていないようだが、一晩で電池の電圧が1.2vから1.0vに落ちた。キャパシタの初期充電に使われた…にしては大きすぎるような気もするし、やっぱり何か気持ちが悪い。な〜んかあるよな、やっぱり…
実はこのあたりはちょっとしたパズルで、「レンズをカバーした状態で再生するモード」を作るための試行錯誤の一つと言える。この点に関しては、フジだけではなく各社ともいろいろな工夫をしている。たとえば、オリンパスのC-2Zには独立した再生専用電源ボタンが付いているし、ペンタックスのOptio 30は[再生ボタン]+[電源ボタン]で再生モード起動を実現している。また、C-2020Zのようにモードダイヤルと電源スイッチを一体化する方法もある。ただし、その場合はモードの並び方が重要(DiMAGE F100は典型的な失敗例)。こうした中で、Finepixは電源スイッチとモードダイヤルを独立させるという操作系に固執したため、ちょいと面倒なことになっている。
このFinepixの流儀では、スライドバリアを電源と連動させることはできない。なぜなら、スライドバリアで電源をON/OFFすると、再生だけしたい場合にもレンズをむき出しにしなければならないから。C-2Zのように、スライドバリアとは別に、再生専用の電源スイッチを付けるという逃げ道も作れない。なぜなら、モードダイヤルによって再生/撮影モードが固定されているから。強いて言えば、再生モードにしてから再生専用ボタンを押すという二度手間にするか、撮影モードでも再生専用ボタンを押せば再生になるという矛盾を犯すかしかない。
Finepixの流儀で無理なく「レンズカバー付き再生モード」を実現するには、電源スイッチにレンズカバーを連動させるしかない。その場合、フラットボディの単焦点機ならば、機械式で連動させることも可能(たとえばA201)。しかし、レンズが延びるズーム機では、この方法は取れない(電源オフ時にはスライドスイッチを途中で止めて、レンズが引っ込むのを待っていないといけない;スライドバリア機は実際にそうするのだが)。ズーム機の場合は、電気的に連動させるしかない(たとえばA203)。もし、コストの問題で電気的な連動が不可能だとすると……この2600Zのように、レンズカバーを手動式にするしかない。そう考えると、この極めて不評な仕様も、考えなしに決めたというより、苦肉の策という印象が強い。
たぶん、一番スマートなのは、ダイヤルに電源をスイッチを一体化し、[再生|オフ|撮影]の3モードのみにして、レンズカバーは電動、AとMとの区別は廃止、[Setup]の機能はメニューボタンに割り付けるという方法だろう。2600Zや2500Zにもそうした方向性は見えるのだが、やはり試行錯誤の最中という感じだ。しかし、なんで各社ともこんなにレンズカバーにこだわるのかねえ。いらんだろう、現実問題として。最初はフジもそう考えていたんだろうなぁ。だから、この操作系にしたんだろう。実際、Finepix 1300や2300にはレンズカバーないし。
なんか、日本人というのは、レンズむき出しのカメラを酷く嫌うようだが、 前玉なんて、汚れたら拭けば済む話で、大したこっちゃないと思うがね。 ツァイスやニッコールの大口径を使っているワケじゃないのよ。 多少埃や傷がついた程度では写りにはまったくカンケーない。 まあ、大きな打痕がついたり傷だらけになったりすると、フレア出まくりになるが、 そんな使い方をするんじゃ、レンズカバーがあってもどのみち壊れるわい。 そもそも、スライドバリアは閉める時にレンズの鏡胴を痛めることがあるし、 電気式レンズカバーは開かなくなって撮影不能になったりする。 わざわざ故障の原因を欲しがるかねえ… レンズカバーナンテカザリデス,シロウトサンニハ,ソレガワカランノデス(^^; |
(*1)オリンパスのHPでは、C-2Zは02年6月発売となっているが、実際には同年3月の発売だったらしい。
(*2)DiMAGE E203はRevio KD200ZのOEMのようだ。
項目 | Finepix 2600Z | Camedia C-2Z | 備 考 |
電源スイッチ | ×バリア+SW | △スライドバリア | スライドバリアは問題が多い |
ストロボ | ○固定式 | ×ポップアップ式 | ポップアップ式は煩わしい |
感度 | ×ISO100固定 | ×実質ISO80固定 | 400固定モードが欲しい(u_u;) |
広角端 | △38mm/F3.5 | ○38mm/F2.8 | 35mmが欲しい(u_u;) |
電池寿命 | △アルカリ実用不可? | ○アルカリで100枚 | 実際に使ってみないとなんとも… |
液晶オフ起動 | ×不可 | ○可 | |
ストロボオフ起動 | ○可 | ○可 | |
強制無駄チャージ | ○多分なし | ○なし | |
キャパシタ抜け | ○なし | ○なし | |
操作性 | ×操作系に難 | △造りが悪い | 操作系はC-2Zの圧勝 |
無意味な合計点(*3) | ±0 | +4 | ○=+1/△=0/×=-1 |
(*3)この種のスコアはほとんど無意味。項目の取り方でどうにでもなるし、そもそも各項目が等ウェイトであるわけがない。目安程度のもの。 |
実はどちらもあまり誉められない機種なのだが、よりマシということであれば、C-2Zの方に軍配が上がるだろう。C-2Zはスライドバリアが渋かったり、ストロボのギミックが玩具っぽかったり、ボタンが固くて押しづらかったり、造りの面では相当に不満があるが、操作系自体はよく考えられている。Finepix 2600zは使いづらい。その一言に尽きる。感度と開放F値は相殺。