我が家のシステム:デジタル一眼レフ

●2005年11月23日 デジイチ欲しいか、いらないか…

デジカメは室内でしか使わない。屋外では銀塩のフルメカ一眼レフをメインにしている。耐久性や電池の不安、操作性、さらに結果を考慮すると、屋外におけるデジカメの優位性は全くと言ってよいほどない。逆に、室内ではストロボを使わざるをえないので、その場で結果をチェックできるデジカメは圧倒的に便利だ。要は使い分け。室内限定ならば、レンズはせいぜい100mm相当あれば良い。ただし、中光量のストロボでバウンス撮影をする必要上、レンズの明るさは重要だ。全域でF2.8はキープしたい。

ところが、ボディとセット売りのズームレンズはかなり暗い。たいてい望遠端は35mm換算で90mm/F5.6くらいだ。F2.8よりも2段も暗い。安いから仕方ないとは言え、これは困る。かと言って、明るいズームレンズはかなり高価だ。ポートレートだけならば、銀塩用の50mm/F1.8の流用も考えられるが、AFの50mmとなるとEOS用しか持っていないので、選択肢が限られてしまう。

で、感度を上げてレンズの暗さをカバーしたいと考えているのだが(ボケの問題はひとまずおいといて)、F5.6→F2.8相当となると、2段上げなくてならない。つまり、ISO 400相当で撮ることになる。そうなると気になるのがノイズのレベル。高感度でもノイズが多くては実用にならない。そこで、各社のデジイチの感度とノイズと関係を調べてみた。

この分野でも、最も優秀なのは実はキャノン。EOS Kiss Digital Nを調べてみたが、低ノイズという点では突出して優秀で、ISO 1600まで上げてもほとんど気にならないレベルだ。脱帽です(⇒ま、それが何を意味しているのかを知るのは、かなり後のことだったけれど…)。ミノルタのα-7 Digitalもかなり優秀だが、発色がやや地味かも(悪い事ではないが)。ペンタックスやニコンもまあまあで、ISO 400くらいまでは問題なく使える。このあたりまでは合格。しかし、OLYMPUSのE-300はかなり悪い。ISO 400でもかなりはっきりノイズが出る。これは失格。E-500がどの程度か、非常に気になるところだ。

現時点でデジイチを選ぶとすれば、性能でEOS Kiss Digital N、互換性で*ist DLあたりだろうか? オリンパスと言う選択肢はないなあ…。レンズ資産を活かせないのがネックになる。EOSならば当座の間に合わせの銀塩用レンズはたっぷり持っているし、*istならばPKとM42のレンズで随分遊べる。ま、E-500+マウントコンバータという選択肢もないではないし、フランジバックを考えると、実は4/3マウントこそ、最も多くの種類の既存レンズを使用できるマウント言う事になるのだが、コンバータの価格が腹が立つほど高い。ボリすぎ。原価考えたら1/10でもいいはず。つ〜か、OM用は標準で同梱しろよ。

いずれにしろ、デジイチそのものの必要性は低い。室内限定なんだから28-90でたいてい事足りる。超広角やMFレンズで遊ぼうと思わなければ、レンズ交換式である必然性は全然ない。明るさ重視ならばレンズ一体型の一眼レフの方がむしろ有利だろう。また、液晶モニタがあるのだから、レフレックスファインダーにこだわる必然性も低い。要はC-5050Zで十分なのである。デジイチはモノとして魅力は感じているが、必要性はないなあ…


●2006年04月04日 Pentax *istDL 購入

必要性はない…と判断しながら、半年も経たない内に買っちまった(u_u;) まあ、アウトレットで39800円は衝撃的な値段だったし。PKならレンズ資産もたっぷりあるから……なんてついウカウカと手を出した。でも、世の中そんなに甘くない。

まず、マウントの互換性があることと、実戦で使用できることとは全然違う−−と言うことを思い知らされた。焦点距離1.4倍は思いのほかレンズの選択肢を狭くしたし、通常のPKレンズだと露出周りが物凄く不便だし、電気接点付きのPKAでも銀塩用だとAE精度がシャレにならないくらい狂う。AF用のファインダーでのMFピント合わせが困難を極めたのは言うまでもない。つまり…デジイチにはデジイチ用のレンズを買うしかないのである。PKを選んだ意味がない(u_u;) ポートレート用の大口径も、イベント用の高倍率ズームも、全部揃え直し…なのか…?

なんか、このあたりで一度心が折れた。まあ、でも、気を取り直して、銀塩用でも使えそうなレンズを選んだり、広角系はしょうがないからデジ用レンズを新規購入したりして、まあ、一応使えるかな〜〜というレベルにはなったけど、この辺りからデジイチの目的が「室内ポートレート」⇒「イベント撮り」へと変化していった。そうなんだよね、室内ポートレートなら、実は一眼レフである必然性はあんまりないんだよね。むしろ、中級コンデジの方が適している。デジイチは、200mmとか300mmで動体を追いかけるときにこそ、その真価を発揮する。その結論に至る途中にEVF+ISの高倍率ズームを使ってみたけど、EVFでは不満が多く、やっぱデジイチでなくちゃ…とか思ったわけ。これも(別の意味で)間違っていたけど……

ともかく、この*istDLはけっこう外で使いました。レンズは純正のDA18-55と、COSINAの28-210(銀塩用)がメイン。でもやっぱり、不規則動体にはMFを使わざるをえず、その使い心地もかなり厳しく、うぁぁ〜〜、OM-1に戻りた〜〜い!と叫んだことも−−もちろん、私のMFよりも*istDLのAFの方が精度は遥かにマシだけど、MFならばとりあえずシャッターが切れる。ジーコジーコ言ってる内に被写体をロストしてしまうことだけはないからねぇ…。私は結果が欲しいわけじゃない。プロセスを楽しみたいだけ。なので、精度は二の次でいい。多少ピンぼけでも怒らない。しかし、私がシャッターを切れと命令しているのに、機械の分際で拒絶するとは何事だ!撮れなかったのは全部お前のせいだ!……という気分になりたくないだけ。

確かに、デジは懐具合を気にせず大量に撮影できる。1回の撮影で銀塩の数倍のショットを撮るようになった。でも、それは駄作を量産するだけで、後の整理が大変になり、結局整理せずに放置してしまうことが増えた(u_u;)ナンカチガウ… おまけに、どうも*istDLはAWBが今ひとつのなのか、ウチのプリンタの設定が悪いのか、はたまた激安互換インクのせいなのか、プリントすると目茶苦茶な発色になる。まあ、原因の大半はプリンタとモニタにあることがわかったけど、写真プリントって、こんなに手間が掛かるんだ…と実感した。正直、ウンザリ。


●2009年03月31日 OLYMPUS E-510 W-ZOOM KIT 購入

*istDLから3年、二代目のデジイチを購入。今回は中古のWズームキットで36800円。当時としては破格の安さだった。イベント撮影については、まあ、*istDLでも何とかならないことはないし、いっそ銀塩回帰も賢いかな〜〜でも、サンバの写真なんかラボに出すのは恥ずかしいし、デジはトリミングが楽だからな〜〜(私がデジに感じた最大のメリット;ともかく、イベント撮影は余計な人がフレームにどんどん飛び込んでくるので)−−みたいな感じで、現状でもなんとかなってるけど、それなりに不満は感じていたわけ。そこに、手ぶれ補正付きのデジイチが、しかもWズームキットで−−つまり、とりあえずレンズに悩まずに済む状態で−−この値段で出てたから、もうしょうがない。私には珍しく衝動買いに走ったわけだ。

しかし、こいつでは、イベント撮影はほとんどしていない。むしろ銀塩レンズのテストの方がメイン。4/3マウントはフランジバックが短いので、マウントアダプタが簡単にできる。PKだけは絞りレバーの位置の関係で無理なんだけど、それは*istDLがあるし。で、まあ、OMマウントを中心に遊んでみたんだが……まあ、遊びだね、本当に。*istDLの経験があるので、ハナから銀塩レンズが実用になるとは思っていなかったけど、ファインダーのど真ん中にあるAFイルミネーターが邪魔で、ピントが合わせられないとは思っていなかった(u_u;) MF時は液晶モニタでピントを合わせるのが、こいつの流儀らしく、確かに液晶モニタだとキッチリ合わせられる。しかし、実戦でそんな使い方はできない。所詮は遊びやテストの域を出ない。ま、テストはたんの〜しましたが(^_^;WBノチョウセイガタイヘン…

実は、4/3のマウントアダプタは、機種選定の際のかなり大きなファクターだった。銀塩レンズがスンナリ実用になるとは思っていなかったが、さりとて大量のOM ZUIKOが活かせるのでは、という淡い期待がなかったわけではない。次期機種はできれば4/3で…でも、ちょっと予算オーバーかなぁ…E-300あたりも全然値段が落ちないし…と考えていた。だから「衝動買い」とは言うものの、実際にはE-510は有力候補の一つだったわけで、知らない機種を闇雲に買ってしまったわけではない。

その淡い期待がしぼんでしまったので、実はけっこうガッカリしたのだが、反面、予想外に優れている面もあった。一つは画質。600万と1000万ではこんなに違うのか、というくらい解像感が違う。個人的には600万でもオーバースペックだが、比較して優劣をつけるなら、相当に大きな開きがあることは確か。もう一つはAF速度。これまた技術の進歩を見せ付けられた感じで、かなりピっと合う。まあ、望遠で動体追いかけたらどうなるかは、また別の問題だとは思うが、これならそれなりに期待できそうだ。ただし、ウリの機能の一つである手ぶれ補正の方は今ひとつわからない。たぶん、それなりに効果はあるのだろうが、高感度時の画質を上げる方が賢明な気がするんだよね。手ぶれ補正じゃ被写体ぶれは防げないわけだし……二段分の手ぶれ補正よりも、実用画質のISO 1600の方が便利だと思う。

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