†貧乏カメラ館†
CHINON 35F-U |
★★★
発売年月 1986?/標準価格 ¥2.4800 F3.8の軽量パンフォーカス機機 |
![]() | チノンの固定焦点カメラ。「ヤングミニ」という愛称からもわかるようにビギナー向けの廉価機だが、カメラとしての矜持はまだ失っていない。焦点距離は35mm。開放F値は3.8でF8/F16に切り替え可能、スライドバリア採用、電池なしで動作可能、ストロボ手動制御、DX非対応。スペック的には理想に近い。ただし、レンズ性能はあまり感心しない。チノンらしい(?)解像度の低い平板な描写で、ピントに芯がない感じ。 |
(2006.07.19) |
ピント位置 | 2.3m | ||
被写界 | 絞り | コンパクト基準 最小散乱円0.05mm | 一眼レフ基準 最小散乱円0.03mm |
F3.8 開放 | 1.7m 〜 3.5m | 1.9m 〜 2.9m | |
F8 (ISO 100) | 1.3m 〜 9m | 1.6m 〜 4m | |
F16 (ISO 400) | 0.9m 〜 ∞ | 1.2m 〜 20m |
上記の表は、あくまでも推測値。あまりアテにしてはいけない。ちなみに、この35F-Uの1つ前のモデルの35Fでは「最短撮影距離1.3m(絞りF16時)」としてあった。でも、この記述を鵜呑みにして最小散乱円0.05mmで計算すると、ピント位置は何と8mというとんでもない数字になる。最短撮影距離からピント位置を逆算する方法には限界があるということ。こいつはレンズがシャープではないので、実写でピント位置を確認するのも困難。
ボディカラーは黒と赤の二色。ただし、赤には表面が「つや消し」と「光沢」の二種類があることを確認している。また、デート機能付きの「ヤングミニ・デート(35F-UAD)」というバージョンもある(価格5000円アップ)。
スペックから言えば、まさにこういうカメラが欲しかった。これでゾーンフォーカスでも付いていりゃ言うことなし。あくまでも、スペックから言えば、なのだが…
これに対して、この35F-Uは手前から遠景まで均等にボケてる感じ。ピント位置近くでも芯のある立体的な描写にならない。三枚玉でこれはちょっと恥ずかしい。ひょっとしてプラレンズかな? ただ、遠景になっても極端に落ちないから、何を撮ってもだいたい同じようなレベルの描写が期待できる…って、物は言い様だね(^_^;
結論を言えば、このレベルの描写では普段持ちのコンパクトとしても少々物足りない。
主要諸元 | |
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レンズ | 35mm/F3.8(3群3枚) |
ピント調節 | 固定焦点式(ピント位置約2.3m?) |
シャッター | 1/125秒固定、機械式(電池不要) |
露出 | F3.8/F8/F16(フィルム感度とフラッシュSWで切り替)、DX不対応 |
近接撮影 | 1.3m |
フラッシュ | 手動制御のみ、GN=12 |
ファインダー | 逆ガリレオ式、視野率84%、露出警告ランプ |
デート機能 | 35F-UAD(要コイン電池) |
電源 | 単四電池 2本(ストロボと露出警告ランプにのみ使用) |
外観 | 114×67×46mm、210g(電池別) |
その他 | レンズバリア兼用スイッチ |
2001.10.15/オークションで400円。ジャンク扱いだが完動品。フラッシュもOK。
2002.12.10/ビックカメラのジャンクワゴンから赤・黒一台ずつ救出。各500円。両方とも一応は完動品みたいだが、赤の方はシャッター速度が若干遅いような気もする。ひょっとすると、羽根に粘りでも出てるかも。
2003.09.02/二番機(赤)のストロボ修理。電池の接点が引っ込んでいただけ。千枚通しで引っ張り出したら直った。試写開始。
2003.09.10/試写上がる。う〜ん、同時にXR500のDPEも戻ってきたから、これと比べちゃうと…そりゃヒサンの一言。でも、パンフォーカス機の基準で見れば……それでも良くないかなあ…。
2005.03.10/デート付き(35F-UAD)入手。ビックのジャンクワゴンで525円。レンズ小カビ。動作には支障はなさそう。