頭痛と鍼灸治療

初めに
世間には頭痛持ちと呼ばれる方が大勢いらっしゃるようです。全国で16歳以上の人を対象として行った調査では、全体の25%にも上りました。頭痛持ちの方は定期的に頭痛が起こり日々悩まされいます。 頭痛にはいろいろな種類がありますが、日常よく起こる頭痛には二日酔い、生理痛,発熱によって起こるものもがあり誰でも一度は経験した事があると思います。 他に脳腫瘍やクモ膜下出血などの生命の危険に及ぶものもあり、日常よく起こる頭痛とは痛み方が明らかに違います。 また定期的に起こる頭痛は慢性頭痛の可能性が大きいと思われます。頭痛持ちの方の頭痛はこのタイプに属します。
慢性疼痛には次の3つのタイプがあります
①緊張性頭痛 このタイプの頭痛は頭が締め付けられるような頭痛起こる。ストレスが原因で起こる筋収縮性頭痛で対人関係などの精神的ストレスや長時間のデスクワークやパソコンによる不良姿勢で起こる肉体的ストレスの過剰が頭痛を引き起こす。精神的、肉体的ストレスを上手く解消することが大切。
②偏頭痛このタイプの頭痛は周期的に激しい頭痛が起こる。痛みは拍動性でズキズキ、ガンガンと痛み、吐き気を伴うこともあり体動で痛み増加する原因は現在、はっきりとはわかっていないが遺伝的要素が幾分あることはわかっている。頭痛が起こる1、2日前に前兆がある場合が多い最も多いのが視覚障害の閃輝暗点(せんきあんてん)視野の周囲にキラキラ光る点が現れたりギザギザの線が現れたりする。
③群発性頭痛 このタイプの頭痛は一定期間に毎日のようにしかもほとんど同じ時間に起こる激しい頭痛。群発期は年に数回起こるが群発期を過ぎると起こらない。片方の目に激しい痛みがあり目の奥をえぐられるような痛み血管拡張性の頭痛で三叉神経を刺激するために起こる。
鍼灸治療の対象になる頭痛
鍼灸治療の対象になる頭痛は、緊張性頭痛、偏頭痛です。 頭痛の症状を緩和することができ継続的に治療することで予防効果もあります。特に緊張性頭痛には著効、片頭痛にもかなり有効。しかし群発性頭痛については鎮痛しがたいことがあります。
鍼灸の文献では、頭痛はそのまま頭痛と呼ばれていたのはもちろんですがその他に激しい頭痛を、真頭痛、風邪によるものを頭風痛、筋収縮性頭痛に属するものを頭項強急、頭風項痛と表現してそれぞれの症状別に治療を行っています。古代の人も頭痛に悩まされていた事がよくわかります。
頭痛でよく使うツボ
天柱・百会・翳風・頭維・肩井・膏肓合谷・印堂・攅竹          
作成日2000・4.13

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