パーキンソン病

はじめに
中脳にある黒質のドーパミン作動性ニューロンの変性脱落で、ドーパミン濃度が低下することで起こる神経変性疾患です。原因については、まだよく分かっていないが、遺伝因子、環境因子 酸化ストレス、ミトコンドリア機能障害などいろいろな要因が関連しながら発症すると考えられている。
症状には、安静時振戦、筋強剛、無動、姿勢反射障害の4大症状がある。その他には、便秘、夜間頻尿、うつ、涎、声が小さくなるなどがある。
パーキンソン病と類似の症状を現わす薬剤性パーキンソニズム、脳血管性パーキンソニズム、進行性核上性麻痺、びまん性レビー小体病があり、鑑別には、専門医の判断を必要とする。
鍼灸治療
鍼灸院を訪れるパーキンソン病の患者さんは、筋強剛と姿勢反射障害から2次的に起こる腰痛、肩凝りの症状で来院される方が多いように思います。
基本的には東洋医学的診察の四診法により経絡治療を行う。パーキンソン病は交感神経が優位に働いているので、副交感神経を優位にする治療を行う。
対症的には、筋強剛と腰痛には鍼治療とSSP低周波治療を行う。腰痛のみの訴えでも、前かがみ屈曲姿勢、側弯があれば、上肢、肩関節、頚部、全胸部、腹部も治療する。また、頭皮針の有効例が示されていることから、当院でも、取り入れている。
少しでも不定愁訴の軽減に役立つことで、日常生活の支えになることが出来れば幸いであると考えている。
パーキンソン病によく使うツボ
太衝 期門 氣海 関元 
肺兪 膈兪 肝兪 腎兪 大腸兪 委中 腰関 崑崙 
肩髃 合谷 曲池 百会 卒谷 浮白 頭皮針(振戦区)

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