腰痛

初めに
鍼灸院において腰痛はもっともポピュラーな運動器疾患の一つです。若者から中高年そして老齢の方まで年代層が広いのが特徴です。腰椎椎間板ヘルニアと病院で診察された方やギックリ腰、スポーツに伴なう腰痛、職業が関係しているもの骨粗鬆症、生理痛に伴なう腰痛、心因性のものなど種々の原因で治療を受けに来られます。
東洋医学的考え方
腰は月(にくづき)に要(かなめ)と書くように人間の体で要になる部分です。要だけに腰にかかる負担はとても大きいと言えます。また、東洋医学では腰は腎の府と言います。腎は生命力、元気の源とされていて最も重要だと考えられています。
東洋医学では腰痛をそのまま使われていますが原因別に腎虚腰痛と呼んだり、背中まで同時に痛む場合は腰背痛、腰背強痛、また、ギックリ腰は腰卒痛という病名があったり、変形性脊椎症は腰曲と呼んだりしていました。同じ腰痛でも病名が異なるのは、腰痛の原因が異なると考えていたからです。
腰痛の鍼灸治療
ギックリ腰は、腰に疲労が蓄積され過ぎその結果腰周囲の筋に虚血状態が起こりそのため動作時に腰に力を入れた瞬間筋肉に激しい痛みが起こります。洗顔や寝返りが出来なくなるケースも少なくありません。ギックリ腰は鍼灸の適応症の一つです。3,4回の治療でほぼ痛みは無くなります。
慢性の腰痛では、脊椎の変形に伴なう腰痛があります。加齢と共に脊椎は水分が失われ、老化し、重力により変形します。痛みは消長を繰り返し坐骨神経痛を起こす事もあります。温めると痛みは緩和されます
また、鍼灸治療に不適な疾患としては脊椎の癌、腰部脊柱管狭窄症、などがあります。初期では、若干効果はあるのですが進行すると効果はありません。
腰痛でよく使うツボ
腎兪、大腸兪、小腸兪、委中、飛陽、崑崙

足臨泣、外関、腰の圧痛点、曲泉

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