らくらくISO9001講座


  
ISO9001
2015年版
【サービス業編】

灰字は、JISが用いている用語
緑字は、本文にない、この口語訳独自の補足


10章 仕事の改善
(改訂 2018.08.11)


10.1 改善の目的
10.2 発生した問題の処理と再発防止対策
10.3 改善を続ける



 10.1 改善の目的

   顧客との約束を守り、顧客に満足してもらうために,改善をすること。
   a) より良いサービスが行えるように、仕事の改善に努めること。これによって、今後の顧客や
      社会の ニーズに答えられるようにすること。
   b) 発生した不良・事故・トラブルの対策を行うこと。また、起こらないように予防をすること。
   c) 良い結果を得るために、仕事のやり方を改善すること。

  <補足説明>
   次のような活動(用語)は、改善に関係がある。
   修正,是正処置,継続的改善,現状の打破,革新、組織再編




 10.2 発生した問題の処理と再発防止対策


 10.2.1 対策の流れ

   サービスの不良、ルール違反、仕事のトラブルなどの問題【不適合】が発生した時、また顧客
   からのクレームでそのサービスの不良が判明した時は、次のように対応すること。

   a) 当面の事態を解決すること
1) 現状を、適切な状態に改めること(商品の修理、仕事のやり直し、文書・記録の修正や
   作成、など)【修正】。問題が放置されることがないように管理すること。
2) 判明した問題の影響で別の問題が起こっている時は、その始末を行うこと。

   b) 発生した問題を調査し、再発防止対策をすること。【是正処置】
1) 実際に何が起こったのか、事実を確認する。
2) 問題が起こった原因を明らかにする。
3) 同じ問題が、他のサービスや他の顧客で起こっていないか、また起こる可能性はないかを
   確認する(水平展開)。

   c) 再発を防止すること。問題の発生原因に対して対策をすること(原因を取り除く)によって、
      問題の再発が防止できる。
   d) 対策によって、問題が解決したことを確認すること。

   e) 新たなリスクが判明した時は、6.1でリストアップした[リスクと機会]に加えること。
   f) 対策として、必要な時には、仕事の仕組みを変更すること。

   再発防止対策は、発生した問題の重大さに見合ったものとすること。



 10.2.2 対策の記録
   
   a) 発生した問題の内容を記録すること。行った全ての対策について記録すること。
   b) 行った再発防止対策の内容と結果を記録すること。





 10.3 改善を続ける

   会社の仕組み【品質マネジメントシステム】がうまく機能して、より良い結果が出るように、常に改善
   をすること。
   分析と評価の結果(9.1.3)から判明した問題(または機会)に取組むこと。また、マネジメントレビュー
   (9.3)で指示された課題に取組むこと。


ページ頭へ

9章へ

トップへ
戻る