らくらくISO9001講座



どう向き合う! 10年目のISO



  三代目事務局が作るこれからのマネジメントシステム
  
  登録10年目組織の審査方針




10年を越えたISO認証


 日本でISO9001が普及し始めたのは、1994年頃、ISO14001が発行されたのが1996年です。
 ほぼ15年が経過し、登録10年を超える組織が多くなってきました。私は、老舗の審査機関に属しているので、そ
のような組織を訪問し、話しを聞き、運用状況を見せていただくことが多くなっています。

組織にとって、ISOを10年も維持していると、目新しいことはなくなります
 登録した頃は、様々な改善が進みましたが、10年目も立てば、何かが大きく変わるということもありません。力の
ある会社であれば、外部審査など受けなくても、ルールは守れますが、顧客の手前、認証を止めるわけにも行きませ
ん。一方、業務改革が中途半端なまま停滞している組織も、多く見られます。

審査機関は、登録の長い組織には、従来の審査の方法が通用しません
 規格の条項どおりの適合性を確認しても、登録の長い組織ならば、そのなものはとっくにクリアしています。では、
品質管理、業務管理が万全かと言うと、全くそんなことはありません。形どおりの審査では、組織の役に立たない
し、市場に対する品質の保証にもなりません。

 組織とっても、審査機関にとっても、このような認証が10年を越えるというのは、経験がないわけで、あまり想定も
されてきませんでした。登録10年を経たISOと、どう付き合い、活用してゆくか。これは、組織の事務局や審査員が
直面している問題です。
 そろそろ、この問題について議論し、考え方が集約されていって良い時期だとは思うのですが、ほとんど進んでい
ません。認定機関のシンポジウムなどを見ても、このような現場の問題とは次元の異なるところで、議論がされてい
るように思います。


アイソス誌の2つの特集


 そこで、2010年の月間アイソス誌において、私の発案による2つの特集が実現しました。

 1つ目は、特集「三代目事務局の時代」です。この特集では、ISO登録を長く維持している組織の管理責任者や
事務局の方23人にその思いを書いていただきました(私も、巻頭記事を書かせていただきました)。

 2つ目は、2号に渡って掲載された、特集「10年目組織へのISO審査」です。こちらは様々な審査機関の22人
の審査員に、登録10年目の組織への審査の方法について考え方を書いていただきました(こちらも、企画協力者の
特典で、記事を書かせていただきました)。

 どちらも、ISO関係の本や雑誌でもはじめて取り上げられたテーマであり、注目を集めたようです(アイソス誌の恩田
編集長が、苦労して執筆者を集め、立派な特集に仕上てくれたおかげです)。

 この2つの特集は、「10年を越えたマネジメントシステム認証」について、組織側と審査側とのそれぞれから見
たものです。この問題について、先生達によるあるべき論ではなく、現場の最前線の人々の考え方を知りたい
いうのが、私が提案した内容であり、アイソス誌がそれを実現してくれました。

 これらのアイソス誌には、皆さんのすばらしい記事が掲載されていますので、ぜひ御覧下さい(バックナンバーが購
入できます)。なお、このウェブページでは、ひとまず私の執筆分を紹介しています。



月刊アイソス バックナンバー案内
2010年7月号 特集「三代目事務局の時代」
2010年10月号 特集「10年目組織へのISO審査」
2010年11月号 特集「(続)10年目組織へのISO審査」
                          アイソスWEBページ にリンクしています




  <研修の案内> 
     登録10年目の組織に通用する審査の手法を伝授します




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