らくらくISO9001講座


  
ISO14001
2015年版

灰字は、JISが用いている用語
青字は、本文にない、この口語訳独自の補足

準備
(改訂 2016.07.18)



1章 ISO14001の目的
2章 引用規格
3章 言葉の定義

4章 全体の仕組み
 4.1 会社を取り巻く状況
 4.2 自社の仕事に関わる人・関心を持つ人
 4.3 ISO14001で管理する仕事の範囲
 4.4 ISO14001が求める環境に関わる仕組み



 1章 ISO14001の目的

   ISO14001を使うと、環境改善の成果を挙げることができます【環境パフォーマンスの向上】。
   ISO14001の役割は、会社の環境改善の活動の中心として、長期にわたって取組めるテーマを設定し、
   それを体系的な(全社で取組めて、理論に基づいた)仕組みによって取組むことです。
   ISO14001を使うことで、周辺の環境にも、会社自身にも、利害関係者にもメリットがあります。
   会社は、環境改善の成果をあげるために、次の活動を行うことが必要です。そのことは、環境方針
   の中で宣言します。
    −環境改善について具体的な結果を出す
    −法律を守る
    −環境目標を達成する
   
   ISO14001は、会社の大きさ、業種、会社の形、性格によらず、どんな会社でも使えます。
   ISO14001では、会社の仕事、製品、サービスに関係する、環境問題について取りあげます。
   この際、会社が自ら管理している物だけではなく、間接的に影響を及ぼせる(と判断した)ものを
   取り上げます。そのため、会社が製品を直接取り扱っている間だけではなく、その製品のライフ
   サイクル(資源、原材料から、顧客での使用、廃棄まで)全体を考えます。ただし、ISO14001は、
   環境の良し悪しに関して、個々の判断の基準を決めるものではありません。

   ISO14001は、部分的に活用することもできます。しかし、ISO14001の決まりの全てを実行しな
   ければ、「ISO14001に合っている」と主張することはできません。



  2章 引用規格

   ISO14001には、引用している規格がない。
   
  


 3章 言葉の定義

   ISO14001で使う言葉の定義は、次の通りです。

 3.1.1〜3.4.11
   (用語の定義の部分省略)
 
  



  4章 全体の仕組


 4.1 会社を取り巻く状況

   環境問題や環境保護に関して、自社が置かれた状況について、項目立てて説明できること。
   @ 会社が影響を受ける環境問題を取り上げること
   A 会社が影響を与える環境問題を取り上げること
   B 社外の状況および社内の状況の両方を取り上げること。【外部及び内部の課題】

   取上げる項目の例 (A.4.1に基づく)
   ◆環境に関わる状況
     気候、汚染、土地利用、天然資源、生物多様性 など
   ◆会社を取り巻く状況
     文化、社会、政治、法律、規制、金融、技術、経済、自然、競争 など
   ◆自社の内部の特徴・状況
     活動、製品・サービス、文化、能力 など



 4.2 自社の仕事に関わる人・関心を持つ人 【利害関係者】

   a) 自社の環境問題や環境保護活動に繋がりがある(影響を受ける、影響を与える、関心を持つ)
     人々(または組織)をリストアップすること。【利害関係者】
   b) それらの人々が求めること、または期待していることを、把握しておくこと(説明できること)。
   c) そのうち、法律や外部との約束で、会社の義務となっているものが分かるようにすること。
     (これらをまとめた文書を作ることを、6.1.3で決めている)



 4.3 ISO14001で管理する仕事の範囲 【適用範囲】

    ISO14001に従って管理する仕事の範囲を決めること。自社が管理できる範囲、および間接的に
   影響を及ぼせる範囲を見極めること。

    このような管理の範囲は、次の点をよく考えて決めること。
   a)  4.1でまとめた、会社が置かれている状態
   b)  4.2でまとめた項目の内、法律や外部との約束
   c) 自社の組織、業種、建物や施設など(その管理の境界線)
   d)  自社の仕事の内容、製品やサービスの性格(環境との関わり)

    決定した範囲の、全ての仕事・製品・サービスを、環境マネジメントシステムに含めること。
   「管理する仕事の範囲」を、文書で決めること。
   希望する人がいれば、その内容を開示すること。

   ◆間接的に影響を及ぼせる範囲(例)
     @ 使用する原料や資材の生産に関わること
     A 購買先・外注先の仕事の内容に関わること
     B 販売後の製品の使用に関わること
     C 使用後の製品の廃棄に関わること



 4.4 ISO14001が求める環境に関わる仕組み 【環境マネジメントシステム】

    環境改善の成果を挙げるために、ISO14001と合うように仕事の仕組みを決めること。【確立】
    この仕組みに従って仕事をすること。【実行】
    必要に応じて仕組みを変更し、改良すること。【維持】
    ISO14001の仕組みには、4.1(会社を取り巻く状況)と4.2(自社に繋がりがある人々の期待)の
   結果を反映させること。



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