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※ 文章全体に完璧に論理を組み上げよう、という強引さが目立つ。それは完璧に人間を規定しようとすることになるが、
それを可能にするために、著者の人間観の内側を最大限に拡大してもカバーできない領域が存在することが想定されていない感じがする。
(そもそも人間の定義が可能なのか?)また、批判を封じるためだけの矛盾した論考もバラバラに配置されているように思えた。
問題を明瞭化した功績は買うが、完璧な答えを用意しようとする(またそれが可能だとする)姿勢には、(負けず嫌いな性質が見え隠れして)首をかしげる。